晴天に恵まれた連休の谷間の1日、皆さんいかがおすごしでしょうか♪
私? どうせまた山へ入って遭難しているんだろ……と侮ってはいけない。私がいつも森をかき分けてばかりいると思ったら大間違い。
そもそも私は、生まれも育ちも街、シテエボーイですからね。山に行くのは非日常であり、仕事上止むなく足を運んでいるのです。
シテイボーイとしては、日常的にはもっとクレバーでスタイリシュで、ゴージャスでエグゼクティブな、散歩をすることを知っておいてもらいたい。これがシチ~ボーイに似合ったエリアというものでしょう。
というわけで、本日選んだのは、国会図書館関西館。我が家から車で20分圏内である。。。
これが散歩コース? いや、いいのです。広いから。クレバーな空間だから。インタレスティングだから。
場所は関西学研都市内だが、見たところ、だだっぴろい敷地だけが目立つ。
国会図書館というと敷居が高そうに思うかもしれないが、関西館はいたってカジュアルに訪れられる。
たとえば入り口では警備員が挨拶するし、入っていきなり地下に伸びる大階段を下ると、受付の女性がさっと寄ってきて、「カードをお持ちですか」「調べごとは地下書庫のものをお使いでしょうか」と訪ねてくださる。
もちろん私は「いや、ただの散歩で見学です」と言い切って、当日だけの赤カードを入手。実は資料を渉猟できる青カードも持っているのだが、今日は忘れたのである。
決して、こんなことでめげては散歩にならないのである。
入館すると地下1階のはずだが、廊下の両脇は森だ。
もちろん燦々と太陽光は差し込んでいる。学研都市があったかつての京阪奈丘陵地に広がっていた里山の雑木林を再現しているのだ。
残念ながら、この森は歩けない。
さて、ようやく入った地下の閲覧室の広いこと。
各席には、みんなパソコン端末が置かれているし、開架書庫からは好きに持ち出していい。
広い閲覧室を隅から隅まで歩く。関西館の特徴は、アジア情報室があることで、ここにはアジア各国の雑誌や研究誌が並んでいる。開いても読めないものも多いが……いいのである。散歩だから。
もちろん一般の雑誌や、意外な専門・業界分野の雑誌類もあるから楽しい。「アエラ」や「週刊文春」「正論」ついでに「現代農業」なんてのもある。
木材学会誌を開くと、CLTの研究論文もあったりして。数式が並んでいるが。
ちなみに、林業系の書棚を見ると、主に百科辞典・図鑑類も並んでいたが、私が一部を執筆した本もあった。ちょっと満足。
拙著も、これまでの出版物はみんな国会図書館に納められているはずだ。それは東京館にあるのかもしれないが、日本で出版される書籍・雑誌類は全部網羅するのが国会図書館の使命である。それゆえに知の宝庫なのだ。
なお10月15日発行予定の『森と日本人の1500年』(平凡社新書)は、本日、校了しました、との連絡が入った。もう編集部の手も離れて、あとは印刷製本されて、書店に配本されるのを待つだけである。ぜひ、国会図書館に納品される前に手に取ってほしい。
なんなら、4階のカフェテリアに行っても良い。ここでちょっと一息の飲食も可能だ。カップラーメンすすりながら、パソコン開いている女性もいた。
そして佐川急便の佐川男子らが、アイスクリーム食っていた。彼らが資料を漁っているとは思えないから、きっと散歩の途中休憩なのだろう。
ところで、閲覧室の天井に注目してほしい。
この光はどこから入っているか。実はほとんど自然光。
外の地上を見ると、こんな風になっている。
この下に地下深く本が埋もれていると思うと……核戦争があっても、遺跡になっても保存され続けるだろうか。
こうして図書館内の散歩は行われる。出るときは、受付に赤カードを返しつつ、「次は青カード持ってくるからね」と啖呵を切って? 退出したのであった。
クレバーでスタイリシュで、ゴージャスでエグゼクティブな散歩だったろ? さすがシテーボーイだ。
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