朝から行きつけの医院へ。
もう長く2カ月に1度くらいの頻度で薬をもらいに行っているし、母もお世話になっていたので、医者も私の職業を知っている。だから診察中も気さくに話しかけるのだが、聴診器当てながら「木は売れていませんか」と聞かれても……(^^;)。
私も深呼吸しながら、つい「木材は売れないわけじゃないけど、値段が下がってしまって林家が困っているんですよ……」と応える。
「ヒノキの家なんか、いいと思うんだけどなあ」。
私に言われてもねえ。
「オヤジは設計士だったんだけど、昔はケヤキで家を建てた人がいたそうだよ」
「それは豪勢ですねえ。ケヤキなんかお寺くらいしか使わないですよ」
「施主はゴルフ場の経営者だったらしいよ。ごっつい家だったそうや」
「バブルな話ですねえ」
「でも、この前通り掛かったら、売りに出ていたな」
なんちゅうオチ付けるねん。
しかし、こんな話を血圧計りながらしていても、正確な数値が出るんだろうか。。。。
つい、こちらも日本の林業の現状しゃべってしまう。
そして付け加えた。「来月15日に本を出版するんです。平凡社新書です」
「おっそうか」と医者はメモを取る。「新聞に広告出るか」
「多分、出版社も打つと思いますけどね」
ならば、と
「タイトルは『森と日本人の1500年』です」と売り込み(^^;)。
おお、ちゃんとメモ取ったぞ。カレンダーに書き込んだ。よし、1冊売れた!
この本はどんな人に読んでもらいたいですか?
投稿: H | 2014/10/02 21:57
難しい質問ですね。もちろん、すべての日本人に……と言いたいところですが、そんな大風呂敷は止めておきましょう。
森を森として冷静に興味を持っている人。
同時に日本という国に興味を持っている人。
興味を外へ外へと広げていく人。
逆に林業だけとか、木材だけ、森林の環境機能だけ、という興味を絞り込んだ人には向いていないと思います。
投稿: 田中淳夫 | 2014/10/02 22:13