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森と林業の本

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2015/01/14

日本の種多様性マップが完成!

昨年のことだが、琉球大学理学部の久保田准教授の研究グループが、日本列島の(維管束)植物の種多様性マップをつくった。

植物の分布情報を全国の研究所や在野の研究者・愛好家が作った植物目録、そして自治体史などを各地から取り寄せて収集して5年がかりで作成したのだという。

それが英語論文誌の Ecography Journalに掲載されている。これは、たいしたことだ。

 
 
 
これによると、日本列島には5614の植物が存在している。そして約30%が日本固有種。
まさに日本は、生物多様性ホットスポットなのだ。(生物多様性ホットスポットについては、NHKスペシャルでもやっていたなあ。)
 
イチバン多い都道府県は、愛知県だそうだ。2番目が奈良県! 海がなく海浜植物が存在しないのに大健闘?だろう。そして3番目が静岡県。4番が滋賀県、5番は山梨県。
 
逆に少ないのは、北海道、長崎県、青森県……。やはり冷涼気候では植物の種類は増えないのか。
 
やはり温暖な気候の土地が多いのだろうが、面白いのは、温かい九州より本州太平洋岸の方が多くの種が存在していること。
おそらく、九州は阿蘇山や鹿児島の姶良カルデラといった巨大噴火が幾度も起きたからだろう。九州一円を火砕流と火山灰で埋めつくした名残で植物数が減ったのではないか。
 
また奈良県、愛知県、静岡県は山が険しく入り組んだ地形が多くの植生を保存できたのではないだろうか。
 
こんな地図をじっと眺めていると、各地の植生や気候・地形などの環境を想像できた面白い。ちょっとマニアックだけど(^o^)。

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