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2015/01/05

獣害「里の餌」点検

昨年末に記した「獣害増加の真相は…… 」で、大元にあるのは、山野や里に獣の餌が増えたからだと記した。

 
では、どんな餌があるのか。実際に点検調査してみることにした。
 
生駒には、シカはいないがイノシシが激増している。それこそ、住宅地のすぐ側に、ぬた場が存在するほどだ。またミミズ狙いと思われる掘り起こしも珍しくない。
 
そこでイノシシ目線で、どんな餌があるかを探ってみようと、里山の裾野に残る農地を歩いてみた。
 
人間が「被害」と呼ぶのは、あくまで人間が欲するものを野生動物が横取りするからだが、実はそんなことしなくても餌はいっぱいあるのだという。被害にならない餌が重要なんだそうである。
 
 
6  まずは水田のヒコバエ
 
これは多いねえ。稲の切り株に結構なヒコバエが伸びている。積雪を過ぎて今は枯れているが、12月までは青々としていて、稲穂を付けているものも少なくなかった。(なんでも、ヒコバエから収穫する米は美味しいそうである。過分な窒素肥料が抜けているから。農家の隠れた収穫物だが、今は放置する農家も多い。)これはイノシシやシカには、栄養価の高い餌となるだろう。
 
3  収穫せず放置された白菜
 
これも各所で見かけた。自家用野菜のつもりだったのかもしれないが、使い切れず、放置してもはや食べられない……が、イノシシやシカには十分に美味しい餌であることは間違いない。人にはいらないものだから被害にはならないのだけど、実は野生動物の餌供給源なのだろう。おかげで冬を越して数を増やせるのである。
この畑の周囲には、収穫した白菜の外葉をむしって捨てた場所もあった。そうした葉野菜もよい餌となる。
 
 
1  収穫後?捨てられた作物
 
収穫したものの、傷が付いていたから?大量に捨てている。これはユズだが、ミカンやダイダイなどもある。さらにダイコンなど収穫後に捨てられた野菜群は意外なほど多い。
もちろん、美味しい餌となるだろうねえ。
 

4  雑木林の竹林
雑木林の樹木を駆逐するかのように野放図に増殖したモウソウチクの林も、春にはタケノコが重要な餌となるはずだ。
写真の下の方にはクズが生い茂っているが、クズの根はデンプンたっぷりだから、イノシシには御馳走だろう。
 
ざっと見て歩くだけでも、こんなにある。これは都会に近い(^^;)生駒の里の例であり、中山間地の集落に行けば、もっと多くの餌が見つかるのではなかろうか。
 
どうやらイノシシもシカも、食い物がなくて仕方なく人間様の領分を侵しているのではなく、食べても人が怒らない餌はたっぷりあるのに、あえて農林地に入ってきているようだ。
なぜって? そりゃ、やっぱり出来のよい作物は美味しいのだよ。

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