林野庁から平成26年の「林産物の輸出実績の集計が発表されている。
それによれば、「平成 26 年の林産物輸出総額は 219 億円で、前年の 158 億円から 61 億円の増(対前年比 139%)」と大幅な伸びを見せている。
ま、それはいいことなんだが……このデータを見ていて、イマイチ隔靴掻痒?なのは、すべて単位が金額、つまり輸出額を示していること。
実際の量、つまり木材なら木材の体積なり重量を示してくれていないことだ。だから、どんな木材が売れているのか中身がつかみづらい。
たとえばA材が伸びて輸出額を引き揚げているのか、BC材ばかりたくさん売れて全体を伸ばしたのか、を知りたいのだ。それに為替も示していないが、円のレートがいくらで輸出しているのだろう。輸出だから日本の統計の場合は気にしないでよいのかな。
なぜ量にこだわるかというと、木材輸出額が増えたとしても、純益が少ない安価な材だと、あまり山に還元されづらい。だいたいBC材は国内でも合板やバイオマス用などで取り合い状態で、品薄だ。
一応、こんな説明はついている。
主な品目別では、丸太が 69 億円(対前年比 220%)、製材が 32億円(同 118%)、合板が 14億円(同
132%)で、この上位 3 品目で全体の 65%を占めています。
ま、ほかにも表を見ると、建具や干しシイタケまで伸びているので、全体的に輸出が好調であることはわかるが。
それにしても、宮崎県(の相互造林)が、大規模な木材輸出に取り組んだのは2003年だった。それから10年余。ようやく軌道に乗り出したのだなあ。肝心の先駆者が姿を消したのは残念だが……。
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