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2015/02/07

木糸は製糸か製紙か

昨日、大阪で開かれた木材産業シンポジウムに顔を出した。

 
大阪商工会議所が主催とあって、林野庁次長も基調講演するという内容なのだが、それについては改めて。
 
私の興味は、実は別にあった。
 
これである。
 
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荒い糸、あるいは紐のように見えるが、これこそ「木糸」(もくいと)である。
 
木糸については以前より聞いていたが、実物をまだ見たことがなかったので、見てみたいというのがシンポに参加した最大の動機だ(⌒ー⌒)。
 
実は、これを開発した株式会社和紙の布の阿部正登社長がシンポジウムのパネリストの一人なので、きっと展示されるだろうと考えたのである。
木糸を簡単に説明すると、スギやヒノキをチップ・そしてパルプ化して繊維を取り出し、それに綿と半々に混ぜて和紙のように漉く。それを細く切って縒り合わせることで糸をつくるのである。それを製織することで布にするわけだ。(正確には木質繊維を使うわけだし、機械漉きでもあるので、「和紙」とは違う。)
 
 
これは平成25年度の間伐・間伐材利用コンクールの林野庁長官賞を授賞している。
 
引っ張ってみると、1本の糸としては、わりと簡単に切れる。そんなにテンションに強くないようだ。が、布になると、なかなかの強度があるし、感触が穏やかで素敵だ。漂白していないそうだが、なんともよい薄いベージュの
 
005
 
説明文によると、紫外線遮蔽率が高く、調湿性もあり、毛羽立ちが少ない……などの特徴があるという。
もちろん布だからアパレル系のファッションにも使えるが、私はクロスとして壁紙利用の方が将来性があるように思えた。建設・インテリア分野の方が量も出るのではないか。
 
改めて目の前で見ると面白いよ。
 
以前、ツキ板をクロスにする企画を目にしたが、こちらの方が現実的な商品になりそうな気がする。無理に木の壁を張らなくても、この「もくいとクロス」でかなり自然素材としての風合いのある内装になるのではないか。
 
また製造には、製紙会社も参入できるだろう。 自然素材の布は、主にシルク、綿、ウールといったところだが、第4の素材になり得る。かつて日本は生糸と綿で繊維産業が興隆していたが、木糸で復活なるか?
 
ちなみに、これは製糸なのか製紙なのか……。
 

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コメント

数年前から大手製紙会社が始めていると聞いてますが・・
まだ初期段階なのでしょうか?見た感じ使えそうですよね。

素材としては面白いですよ。普及するかどうかは、これをいかなる商品にするか、という二次加工に掛かっていると感じました。

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