昨日の続きになるが、ユニバーサルスタジオジャパンで使われている木材もチェックした。
印象としては、園内にはわりと多くの木材を使っている様子。とくにハリーポッターエリアでは、ホグワーツ城でも木の柵とかドアがある。

なかなか重厚そうなつくりのドア。
が、FRPであった。ようするに合成樹脂。たたくとポコポコと音がするよ(^o^)。これは城壁などの岩も同じ。おそらく城全体がそうなんだろう。石垣も、よく見たら全部くっついたパネルになっている。みんな合成樹脂だ。
ホグツミード村のフクロウの店。
ここにも太い梁が使われているのだが……。
これも本当の木材ではなさそう。ちょっと遠目なので、確実に断言はできないが、鉄骨にFRPでも被せたかなあ。それでもアンチエイジングした古い木材に見える。
これは、言い換えると木材でなくても木材ぽく見えるということだ。そんな見せ掛けの技術が発達している。
これって、由々しき事態ではないか。私は常々、木材は感性の素材と言っていて、見た目や触った感触などが重要だと考えていた。しかし、FRPでここまでそっくりに作られると、木材の利用分野を随分乗っ取られる可能性があるということだ。
幸い、目の前でしっかり見たら本物か偽物か見抜けるし、触ればほぼわかる。叩けば音も違う(^o^)。当然FRPには、調湿作用とか香りとかもない。 だが、木のように腐らないとかメンテナンスがいらないとか、値段も安いなど有利な条件も数多い。
木の良さを感じてもらう場所といいつつ、実は擬木で間に合うところも多いかもしれない。
もっと本物の木材の良さを伝える加工方法を考えねばいけないなあ……。

飲料の自動販売機。
これはハリーポッターエリアの前、ジョーズの横辺りにあった自動販売機だが、この幅広さに感動した(^o^)。
が、よく見ると周りを木材で囲っているのである。色もおとなしめにしている。なんでも、原色ギタギタのアメリカンな世界と思っていたが、こうしたところでは木の素材感を活かしているのだ。ジョーズの舞台になったのがアメリカ東南部のひなびた田舎の漁村であることに合わせているのだろうか。
そして、ここに使っているのは本物の木材であった。
USJで積極的に木材を使っているところが、自動販売機のカバーだったなんて……。
そういえば東大寺の大仏殿の前の自動販売機も木で囲んでいた。自動販売機が醸しだす現代の機械文明?消費文化的な雰囲気を抑えるには、木の囲いは有効なのかもしれない。
私がこの写真を喜んで撮っていると、娘は呆れて見ていたよ。
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