無料ブログはココログ

本の紹介

« 木糸は製糸か製紙か | トップページ | 宝山寺の「古道」 »

2015/02/08

木材産業シンポの「言葉」

昨日の続き。

 

大阪の木材産業シンポジウム(大阪商工会議所主催)の本筋である。

 
出演者は、基調講演&パネルディスカッションのMCに井上雅文・東大教授、沖修司林野庁次長。ほかにパネラーとして大阪府の副知事大阪府木材連合会会長、和紙の布の社長など。
 
 
シンポの内容は想定内で、そんなに目新しいことが聞けたわけではなかった。というより、これは初心者向きなのだろう。木材産業にもっと力を入れましょう、という呼びかけなのだから。
実際、参加者も木材関連企業の人は少なかったと思う。
 
 
それでも、聞いた中からちょっと記憶に残った言葉を抜粋。 あくまで私個人の感覚で面白かった言葉である。他意はないのだよ(^^;)。
 
まず、「東京五輪に抜けて」と語る井上氏の講演なんだが、木材の良さ・大切さをよく説明された。でも、それって「木材」であって、「国産材」じゃないのよね? 
しかも五輪に使われるのは基本、森林認証された木材でなければいけないでしょ。今のままだと、いくら木材を使おうと呼びかけても、結果的に使われるのは外材になるのでは? だって国産の認証材は少なすぎて対応できない。
 
そう心の中で毒づいていたら、さすがにパネルディスカッションの最後に井上氏は「認証材」のことに触れた。この点を無視したら、単なる夢物語のアジテーションになってしまう。
 
が、その後が傑作だった。
 
副知事が手を挙げて「認証材って何ですか?」
 
私は心の中で爆笑\(^o^)/した。
 
そうだよな、おそらくパネラーだけでなくくシンポの参加者でも森林認証について知っている人は少数派だ。木材業界の人だって、あまり知らない。ある程度「聞いたことがある」という人も、もしかして産地認証、品質認証、そして合法木材などと混乱している人も多いのではないか。
 
井上氏も、「大阪の木材関係者に森林認証の話をしたら、『それ取ったら、いくら儲かりまんねん』と言われた」と語った。
儲かるんじゃなくて、お金払って取得するもんなんだけど。でも、そのうち取得しなければ商売できなくなるだろう。認証が、いわばビジネスのパスポートになりつつあることを業界人が知らないのだ……。
 
 
次に沖次長の講演内の言葉。繰り返すが、私が個人的趣味で面白かった部分である。
 
レジュメの「新たな木材需要の創出」の中にある「CLTなどの開発・普及……」という言葉を取り上げ、
「CLT等、です。CLTだけではないです」。
 
この言葉の裏を私は知りたい(笑)。もちろんLVLも合板も大規模集成材もあるけどさ。
 
CLTの建物について。
 
「建ってから見に行っても、木造とはわかりません。建てる最中に行かないと」。
 
いや、そのとおり。
 
銀座に建てられた木造5階建てのビルについて。
 
「1階がRCで、上はツーバイフォーです。見た目は木造とわかりませんね」。
 
いや、とおり(^0^)。
 
 
今後の林業の未来像について。
 
「耕作放棄地や消滅自治体などが出てくるだろうが、そうした平地に森づくりを行えば平地林業ができる」
 
そうそう、平地とは言い過ぎと思うが、私も提唱している里山林業こそが今後重要ですよ。なんたって人里に近く、傾斜もなだらか、道も整備されているし。
 
「山ごとの売買も増えている。自前で山を持って、安定した森林資源を経営していこうという動きがある」
 
中国木材など製材系メーカーも乗り気ですからなあ。私は、これに投資ファンドをかませたいと思っているのだけど。金融資産として森林に眼を向けてほしい。
 
 
ほかに木材連合会会長は「木材産業は産業でなく家業レベル」
 
副知事「大阪では、林業と緑は一緒ではなく職員も交わらなかった」
 
……などの言葉が面白かった。いや、個人的趣味ですよ。 
 
 
ちょっとオマケ。
 
009 出展されていた球磨の芯去り製材。
 
丸太ごと熱処理して乾燥させるのだそう。割れにくいので、1本の丸太から2枚の芯去材が取れる。(SSDプロジェクト)
 
こんな大径木材が今後、どんどん出てくるだろう。おそらく直径40~50センチ級。その利用法を考えることは、大きなテーマだな。
 
 
 

« 木糸は製糸か製紙か | トップページ | 宝山寺の「古道」 »

林業・林産業」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/36391/61097813

この記事へのトラックバック一覧です: 木材産業シンポの「言葉」:

« 木糸は製糸か製紙か | トップページ | 宝山寺の「古道」 »

2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

森と林業と田舎