良市で「七福島神」展というのをやっているというので覗いてきた。
正確には安藤栄作彫刻展。現在は奈良県の天理にお住まいの安藤栄作氏の作品展である。
見どころは、吉野檜の半割を使った高さ3メートル近い七福神7体。それに楠材による小型の珍妙な彫刻群。
全部、手彫りらしい。最近は、木彫というとチェンソーアートを見慣れている私としては、斧や鑿で削ったと思われる木肌は新鮮だった。
いずれもなかなかの迫力だ。私もフェイスブックで紹介されているのを見て、すぐに行きたくなったのだから、遡求力があるのだろう。
実際、会場は「ならまち」にある小さなギャラリー勇斎なのだが、見学客がほぼ途切れていなかった。私とほぼ同時に入った女性は、富山県の人で、フェイスブックで見かけて(もちろん、安藤氏本人とは何のつながりもなく)足を延ばしたというのだから、たいしたもの。
ところで安藤氏は、東京都生まれながら、福島県いわき市に住んで創作活動を行っていたらしい。ところが、4年前の3・11によって津波で家を流され、さらにF1原発の30キロ圏内に入っていたため、帰宅も不可能になってしまった。
そこで、どこに住むかを家族で相談した結果、まったく縁の無い奈良を選んだというのだ……。最初は明日香村、今は天理らしい。奈良は津波がないからだろうか……(^^;)。ご本人に聞いてみたかった。
そんなこともあって、壁には福島の彫刻もある。
残念ながら、この展覧会は明日までだという。でも可能なら覗いてみることをお勧めする。
こんな作品も。「歩く巨樹」。
なお作品は販売もするそうだ。この七福神、家に飾るのは無理かもしれないが、たとえばお寺の本堂に並べたら迫力あると思うね。(お寺に七福神はオカシイ? なに、地元の宝山寺には七福神が祀ってあるよ。)
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