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森と林業の本

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2015/03/16

シカの力

久しぶりに奈良公園に行った。

 
奈良公園なんて、幼稚園児の頃から、いやもっと前から行っていたはずだ。今だって、お客さんを案内したり、何らかの用事で奈良に出たら一人でもぶらつく。なったって退屈しない。だって……シカがいるから(笑)。
 
だから、よく知っているつもりだった。が、今回思い知ったのは、シカの力である。
 
何もシカに頭突きされると意外と痛いとか、シカにリヤカー引っ張らせたらよく曳くとか、そんな力ではない。人の吸引力が凄まじいのだ。
 
 
ちなみに、今の奈良公園で圧倒的に目立つのは外国人である。もちろん、昔から奈良と言えば国際的観光地であり、外国人は少なからずいたが、イマドキはちょっと仰天するほど多い。中国語に韓国語、そして欧米人の姿が半端なくみく見かける。
 
これまで「大仏商法」などと、何もせずして人が集まると手抜き商法のように呼ばれたが、最近では結構頑張っていて、新しい店や土産物も増えている。外国人向きの案内やイベントも多くなった。
 
そして相も変わらず人気は、大仏とシカなのだ。
 
外国人に古い歴史と寺院だ神社だというより、そのものズバリ、巨大な建築と仏像を目にするのは醍醐味だと思うが、実はそれ以上にほかにないものは、人に慣れたシカではないか。
 
あきらかに野生のシカが寄ってくる。触れられる。餌を与えられる。シカにも表情がある。それでも、さして危険はない。
キャアキャア言って喜んでいる人々(外国人が圧倒的)の姿を見て、こちらが感動した(笑)。
 
4  飛火野の鹿寄せ
 
野生動物相手にこんなことができるところは、世界でもそう多くないのだろう。ウサギやネコのような小動物ならあるかもしれないが、それでも触らせなかったり、可愛げがなかったり……。コアラだって、勝手に触れられない。インドのハヌマンラングールは、都市に住む野生動物(しかも神扱い)という点では奈良のシカと同じだが、近づくと危険だし。
 
シカのような大型動物が群をなしているのである。街中に溶け込んでいるのである。横断歩道を渡っているのである。
 
このシカパワーをもっと活かせたら、奈良は世界で稀な大人気観光地になれるだろう、と思えた。
 
 
山間部ではシカと言えば獣害だが、いっそ突き抜けたらいいのかもね。ジビエばかり注目されるのは不憫じゃ。

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