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森と林業の本

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2015/03/03

林業スクール続々

このところ、林業関係の教育機関が続々と設立されている(計画)ことに気づいているだろうか。

 
すでにあるのは、全国6つ。長野、岐阜、京都、群馬、島根、静岡。(後半3つは農林学校)
 
もちろん林業大学校は古くから各地にあったはずだが、次々と姿を消していたと思う。
反転するのは、おそらく岐阜の林業大学校が森林文化アカデミーに模様替えしたことが先駆けではないか。実は、この開校時に私も取材に行っているのだが、競争率10倍?とかすごい人気だったと記憶する。ま、最初だけだったそうだが(^^;)。
 
次に3年前、京都林業大学校が開校した。これは新設だ。
 
そして、今春オープンするのが、秋田林業大学校秋田県林業トップランナー養成研修) だろう。
 
ところが山形県も今春から農業大学校に林業コース を新設することになった。
 
そして高知県も新設するそうだ。完全開校は来年らしいが、今年は先行して短期コースと基礎コースをオープンさせるらしい。ここには自伐林業方式を教えることを目玉にしているようだが……。
 
これで終わりかと思ったら、岩手県で「釜石・大槌バークレイズ林業スクール 」なんてのが昨秋オープンしていた。これは民間主体で、釜石地方森林組合のほか、東京大学、そして国際金融グループのバークレイズ(ロンドン)が開校資金として3400万円を拠出して開いたものだ。運営期間は3年間だというし、実習と公開セミナーの2本立てとある。 
 
 
今のところ、各学校の詳しい講義内容はわからないが、なぜ急に林業教育に眼を向けられ始めたのだろうか。
 
一つは、政府が林業技術者をめざす学生に年間150万円の給付金を払う制度をつくったらしく、これが後押ししている点はあるらしい。が、それだけではないだろう。
やはり、林業技術者を養成しなければならないという危機感が強まったことが根底にあると思う。
 
 
こうした動きの詳しい事情や深層も興味あるが、箱つくって魂入れず、では困る。いや、林業を思う魂はありそう(さもないと応募者も就職口も定まらないのにつくらないだろう)だが、教える技術が追いつくのか心配である。
 
昔ながらの「見て覚えろ」「身体で覚えろ」「技は盗め」では困るからなあ。怪我人増やすよ。さらに理論面もビジネス面もチョー大変だ。 
まずは、自分で考える技術者を作ってほしい。いや、自分で考えるように教える教師をつくらねばならないかな(^^;)。。。
 
 
そういえば、岐阜の森林文化アカデミーとドイツのロッテンブルク林業単科大学が教育や学術交流などの協力の覚書を昨秋に交わしていたっけ。 
 
 
ともあれ、健闘を祈る。
 

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