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森と林業の本

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2015/04/29

葉桜の毛虫

世間はゴールデンウィーク。そして新緑の美しい日々になった。

サクラもソメイヨシノからヤマザクラ、八重の桜と移り、さすがに今はどれも葉桜となった。

そして発見したのが、こんなの。

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サクラは何かと特徴の多い樹木だが、害虫が多い、とくに毛虫・芋虫がよく大発生するというのも特徴ではないか。

この毛虫の種類は何か、私は詳しくないが、調べてみるとエゾシロチョウに近い気がした。ほかにオビカレハ、マイマイガ、アメリカシロヒトリ……など大発生する種はたくさんある。

見て気持ちのよいものではないが、これが蛾や蝶になれば、それなりに見映えがする。
ちょうど蝶マニアを迎えるに当たって、奈良県で蝶々をたくさん見られるところはないか、という質問をいただいているのだが、誰か心当たりがあったら教えてほしい。

 

ところで、以前森の中でキャンプしていたら(文字通り、森の中。樹木の下)、夜中にテントをたたく音がする。パラパラ、パサパサと何かが落ちてくるのだ。雨かと思って外を覗いても、何もない。

不思議な、謎の体験だった。それこそ、昔ならこうしたケースは妖怪の仕業とされて、何か民話や言い伝えの類を生み出すのだろう。

しかし、朝起きて確認するとわかった。テントの周りにたくさん落ちていたのは、毛虫、もしくは芋虫の糞である。糞と言っても、食べた葉っぱを消化して丸めたような小さな粒。

そうか、毛虫はせっせと葉っぱを食べて、夜に排泄しているのか、と合点がいった。それがテントをたたいたのだ。糞の量から、ものすごい葉の量を食べていることが想像できた。これでは、せっかく伸ばした新しい葉が失われてしまう。

だから毛虫を放置すると、あっと言う間に新緑は食べ尽くされてしまう。森だったら樹木が多いから被害を拡散させるのかもしれないが、サクラなど庭園木にとっては被害甚大だろう。

新緑の季節は、毛虫の糞の雨の季節なのでした。

 

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