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森と林業の本

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2015/04/14

芽が出たベランダー

ベランダー」という言葉を知っているだろうか。

 
元は、NHKBSの番組だったと思うが、「植物男子ベランダー 」から登場したはずだ。今春からシーズン2が放映されるよう。
 
ようするにベランダで植物を栽培するオトコの話。そんな人物をベランダーと呼ぶ。
番組は物語風であり、園芸番組風であり。まったくドシロウト的にベランダで植物を扱い出して、右往左往しながら育てる、ときに枯らす。私にとって、ときどき気づいたら見る程度だったのだが……。
 
私もベランダーになっていた。
 
我が家にはそこそこの庭があるのだが、そこは私が手をしだせない。父の領分なのである。
そこで私は、こそこそとベランダを改造して、自宅内に憩いの場所を作ったのであるが……当然、プランターをいくつか置いて、いいかげんに植物を育てている。
これまで朝顔やサフィニアなどの定番のほか、ゴーヤやトウガラシ、ミニトマトなど実利も兼ねてきた。
 
 
ただ、昨秋より少し役割が変わった。
 
というのは、タナカ山林の皆伐が影響している。この跡地には萌芽が伸びてきているが、ほとんと照葉樹。コナラなどは太すぎたのか萌芽が出ない。巨木をシンボルツリー的に残しているので、ドングリはたくさん稔るのだが、おそらく芽が出る前に虫やイノシシに食べられてしまうのだろう。今春も、まだ芽を見かけていない。
 
そこで、少しは落葉樹の復活させねばならないと、ドングリを拾ってきたのである。だいたいクヌギとコナラだが、それをベランダで育てようと企てたのだ。そして苗になるまで育ててから、移殖することを考えている。
 
 
001
 
何やら、いろいろな芽が吹いてきた。その中に、あきらかにクヌギの芽もある。
 
005
 
こちらにも育っておる。
 
006  
 
これは……アボガドの種(笑)。せっかくだから放り込んでおいた。が、まだ芽は出ないなあ。果たしてメキシコ産アボガドがプランターで育つだろうか?
 
ともあれ、落葉樹の予防措置である。もしタナカ山林に自然と落葉樹が育てば、それでよし。
改めて植える必要もないだろうが、再び照葉樹ばかりの森にもどっては面白くないので、多少は人為を介入させる。そのためのリスク管理である。
 
 
まあ、植物男子ベランダーの特徴は、いいかげんに愛するだから、これでいいのだ。
 
 
008
 
ああ、これは「壜の中の森林」づくりである。今のところ、生えてきたのはクマだけ……いやこれは私が設置したのである(笑)。周りに散らしてあるのは、マカデミアナッツの殻。ちょっと野性味が出るかな、と思って。
残念ながら、こちらに芽生えはないなあ。
 
私もベランダーとして、芽が出るだろうか。
 

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生駒山中・身近な自然」カテゴリの記事

コメント

田中さん、こんにちは。
どんぐりのミニ盆栽なんぞいかがしようか。
『盆栽世界』4月号にミズナラ、コナラ、ウバメガシなどの実生1年生未満のミニ盆栽が特集されていました。結構カワイイですよ。

長年氏を見続けている私としては、今回は大変に軟弱ではないかと懸念しました。ベランダーと張り合うなんて。

森づくり(林業とは違う)の視点から田中山林を熱く語って欲しかったです。

『盆栽世界』、興味ありますねえ。盆栽で雑木林を表現できたら、楽しいだろうに。あ、でも4月号というのは、先月号? もう書店にはないのかなあ。
 
森づくりなんて、大きなことを言うのに疲れたのです。これからは身近な鉢植えの植物を相手に細々と生きていこうかと思います。アボガドの芽が出るか出ないかに一喜一憂し、壜の中のクマを眺めてアラスカの大自然を想像して、楽しむのですよ。
 
ああ、盆栽にこそ日本文化が詰まっている……。

田中さん、コメントありがとうございます。
すみません、『盆栽世界』4月号はもう書店にはありませんね。
私が盆栽に興味をもったのは李 御寧著『「縮み」志向の日本』を読んでからです。一見ネガティブなタイトルですが、「小さいものに美を認め、あらゆるものを「縮める」ところに日本文化の特徴がある。拡大主義、グローバリズムは日本を滅ぼす。」という「日本人論中の最高傑作」と言われる名著です。その中で盆栽は、精巧な室内楽、見る自然から触れる自然へ、手の上にのせられた風と土......ぜひ、一読を。とんぼの本『盆栽 癒しの小宇宙』も写真が美しく、南伸坊さんの文章もおもしいです。
長々と失礼しました。
ゆるゆるベランダ―でいいのではないでしょうか。

『「縮み」志向の日本』ですか。韓国人の日本論として有名ですが、私は「縮み」という見方は、ちょっと違和感があるのですよ。

あえて言えば「見立て」とか「絞り込み」なのかなあと。大自然を庭園や箱庭、鉢植え、さらに壜の中に「見立てる」。そのために、なるべく余分なものや夾雑物を除いて本質だけのシンプルなものにしていく。
盆栽は、その極致ですね。鉢の中に巨木の森を、苔の大草原を描き想像力を羽ばたかせる。

ジオラマと似ているかもしれない(^^;)。プランターや盆栽から森づくりを学ぶこともできるんじゃないでしょうか。どの木を間引こうとか、剪定とか、獣害対策とか。。。(ホントカ?)

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