無料ブログはココログ

本の紹介

« 興福寺金堂の再建現場1 | トップページ | ついでに興福寺の国宝も »

2015/04/19

興福寺金堂再建の柱!

ようやく本番?の興福寺中講堂再建現場に入る。

 
いきなり急な現場の階段で最上階の屋根を取り囲む足場まで登る。ま、ここがイチバンの見どころらしい(寄進された瓦が葺かれ、鴟尾もあるし……)が、逆に木材部分があまりないので(^^;)、私には物足りない。
 
だから、全部ぶっ飛ばして、地表階に話は移ろう。
 
金堂内を覗ける位置なのだが……。
 
054 御本尊は、布に描かれた絵である。
ま、それは当たり前。未完成のお堂なのだから。
 
それより柱を見てほしい。文字通り、今回の金堂再建の“柱”である。
 
050
こんな柱が全部で36本並ぶ。ざっと直径80センチといったところか。長さは、屋根まで伸びているとしたら8メートル以上は必要だろう。
 
さて、この柱の正体はわかるだろうか。もちろん国産材ではない。
 
一般にはアフリカケヤキと呼ばれるらしいが、材としての名前はアパとか、アフゼリアという。原産地は西~中央アフリカだが、これだけの巨木を主にカメルーンで調達したらしい。
 
アパは、マメ科の樹木である。ジャケツイバラ科アフゼリア属だ。
日本のケヤキは、ニレ科ケヤキ属だから、全然違う植物である。
 
まあ、木目などをアップで眺めていると、ケヤキに似ているような気もしてきたが、基本的に色も艶もきめ細やかさも違った木材だ。
 
058 こんな感じ。
 
 
 
ここで、アフリカの巨木資源を日本の寺院建築が奪っている……とまで話の幅を広めるつもりはないが、果たして日本の寺院に似合っているかと問われると、ちょっと首を傾げる。
独特の赤っぽさやきめの粗さが、和的な要素を感じない。
 
洋風というか、インド風建築などには似合うような気がする。ならば、築地本願寺のような寺院にすればよかったのに……と思ってしまった。
そういえば、バリ島のヒンズー寺院は、こんな色、木目の木材を使っていたような記憶がある。 
 
もしかして、完成時には塗料を塗るということもあるのだろうか? それとも古びると、それなりの風情が出るのだろうか。。。。
 
059 見学用の手すりに注目。
これはヒノキのよう。国産でしょう。この材の色つやと比べてみたい。
 
 
再建というと、天平時代の建築とか、焼ける前の最後にあった江戸時代の金堂建築を復元するかのイメージがあるが、いっそ平成時代の新しいデザインで金堂を建設できなかったものかと思う。国際時代だからシルクロードがアフリカまで延びました、なんて理由をこじつけてもいいではないか(^o^)。
 
 
 

« 興福寺金堂の再建現場1 | トップページ | ついでに興福寺の国宝も »

木製品・木造建築」カテゴリの記事

コメント

ご存知ないのですか。36本のカメルーン材は、「森林認証」を
得ていません。つまり、違法伐採材です。欧州では、早くから輸入を禁止していました。

ご存じないのですか。森林認証材と違法木材とは違うことを。
森林認証は法的なものではありません。カメルーンの法律を犯していないのなら合法木材です。日本で出回るほとんどの木材も森林認証は取っていない合法木材です。欧州も公共事業に使うもの以外は輸入禁止していません。

ご存じないのですか。興福寺中金堂の木は、全部がカメルーン産ではなく、カメルーンの正規の木材市場を通して25年かけて集めた大木です。その意味では合法木材です。

ご存じないかもしれないので付け足すと、合法木材だから環境破壊をしていないわけではありません。合法だけど環境に悪影響を与える伐採は多くあります。

中途半端な知識をひけらかすと恥ずかしいですね(~_~;)。

カメルーンはインドネシアと同じで、熱帯雨林を破壊してきました。だから認証が得られないのです。国際的な基準では明らかに違法です。つまり、カメルーン産を使うことは熱帯雨林の破壊を助長していることになります。興福寺のような、社会の模範となる宗教施設がこういう材を使うことは、恥ずべきことで、後々にも問題になるでしょう。

おや、インドネシアは森林認証(IFCC)を取っていますが。もちろんインドネシア独自の森林認証ですが、PEFCと連携しているから全世界に通じます。

だから森林破壊と森林認証は必ずしもつながらない。

以前、興福寺がカメルーン材を調達した時、マスコミの話題になりました。日経の報道では、貫主が「こんな立派な材を市価の1/5で買えた。一度、カメルーンにお礼に行きたい」と言ったそうです。しかし、数年前から、この話は全く出なくなりました。関係者の間では、この話はタブーになっています。なぜだかご存知ですか?
インドネシアは話になりません。世界標準であるFSCは認めないし、WWFやWBCDSも同様です。ジョコ大統領は森林モラトリアムを更新したけれども、法整備の不備、弱い警察執行力、賄賂の横行などで、実行できないのです。先般、NHKBSのドキュメンタリーで、ハリソン・フォードがインドネシアを訪れ、関係者と戦う姿を放映していましたが、これを見た多くの人は驚いたことでしょう。

フォローがないので追記しておきます。興福寺が、カメルーン材を使って中金堂を再建中であることがイコモスに知れると、イコモスは「興福寺を世界遺産として登録しておくことの是非」を検討するかもしれません。それほど森林破壊は重大問題なのです。「カメルーンの正規の木材市場を通して集めた木材」とか「カメルーンの法律を犯していない合法木材」などというのは、抗弁になりません。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/36391/61463335

この記事へのトラックバック一覧です: 興福寺金堂再建の柱!:

« 興福寺金堂の再建現場1 | トップページ | ついでに興福寺の国宝も »

2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

森と林業と田舎