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2015年5月

2015/05/31

土壌ジャーナリスト!

すでに幾度も「決意表明」している、私は土壌ジャーナリスストになる!だが、その証明記事が出た。

 
グリーンパワー6月号だ。
 
Img001
 
表紙にあるタイトル記事である。
 
具体的には……
 
Img002 こんな記事(^o^)。
 
しっかり読みたい方は、お求めくださいませ。
 
これでゴルフ場ジャーナリストに続いて土壌ジャーナリストとしてデビューしたことがわかっただろう。
 
まあ、土壌記事と言っても、媒体が森林文化協会のグリーンパワーだし、森林のことに関連づけないといけない。そこに苦心惨憺したのだが。
 
次は、泥鰌ジャーナリストかな\(^o^)/。

2015/05/30

平成26年度森林林業白書が公表

昨日、平成26年度森林林業白書(正確には、「平成26年度森林及び林業の動向」及び「平成27年度森林及び林業施策」というのだそうだ)が閣議決定されて、発表された。

 
まだ、ちゃんと目を通していない。
 
でも概要をパラパラと斜め読みして気づいたことを一つだけ。
 
こんな表があった。Photo
 
木材製品の国産原材料割合や国内生産割合などが載っている。
 
たとえば無垢の製材品は、国産材割合は72%だが、木材自給率は42%。合板も国内メーカーは72%も国産材を使っているが、自給率では29%。チップも国内メーカーはほぼ100%国産材を使うが、自給率は20%……。
 
こうした数字から何を読み取るかだね(^o^)。
 
私は、やはり集成材に引っかかった。製品の国内生産割合が65%にも達するのに、国産材は23%しか使っていないし、自給率では15%なのである。
つまり国内メーカーは、圧倒的に外材を使って集成材をつくっているということだ。
 
 
なぜなのか。製材や合板は国産材を頑張って使っているのに。
ようするに、国産材、つまりスギ材やヒノキ材は集成材に向いていないということじゃないの? もしかしてカラマツ材は向くのかな。外材の中にもカラマツはあるから。ヒノキが向かないのは、価格のせいもあるかもしれない。量も大量に集めにくいとか。
が、スギは安くて大量にあるのにあまり使わないのはなぜ?
 
スギは乾燥が難しいうえ、歪みも出やすくて集成加工するのは向いていないのかもしれない。
 
 
……ま、この表だけでそんなことを想像してみたのだが、いかがだろうか。
 
もっとほかの項目も読み込むと、いろいろ考えられるかもしれないよ。
 

2015/05/29

イオンタウンの植林

また、近隣にイオンタウンが完成した。イオンモールにイオン単体、マックスバリュー、ダイエー、グルメシティ……イオン系列はたくさんあるが、今回はザ・ビッグエクストラ。 

 
もはや奈良県北部はイオングループの牙城となり、我が家から車で30分圏内にいったいいくつあるか。目先を替えようと違うスーパーに行ったつもりが、並んでいるのは同じトップバリューだったりする。
業績不振を囲っているイオングループにとって、奈良はオイシイのかもしれない……。
 
 
という話はドーデモよくて、今回隣町にできたイオンタウンでは、オープン時に従業員による植林をしていた。私はそれを横目で見ていたのだが……今回は堂々の視察。&買い物(^o^)。私もイオンにどっぷり浸かっておるわい。イオニストである。
 
1
 
植林と言っても、店舗の横に幅2メートルくらいで長さ50メートルあるかなあ。まあ、街路樹みたいな緑地エリアである。
 
小さな苗をいっぱい植える、やはり宮脇式に近そうだ。植えられている樹種は、私は同定は苦手なんだが、やはり照葉樹が多いなあ。モチノキ系やタブぽいのが目立つ。しかし、一部にケヤキやカエデもあった。
 
2 育つかなあ。
 
炎天下に照葉樹は、似合わないが……。しっかり水やりしておけば、ある程度は生き残れるのではないかと期待をつなぐ。
 
しかし。
 
6
 
早くも枯れている苗もありましたよ(⌒~⌒ι)...。
 
聞けば、イオンの森づくりは、始めてすでに20年ほど経っているらしい。ということは成功率など後調査を行えるんじゃないかね。
 
どこかに結果出していないかな。
 

2015/05/28

速報! 2014年度林業遺産選定

昨年から始まった日本森林学会が選定する「林業遺産」。

その第二弾、2014年度選定の林業遺産 が4件発表になった。
 
次の4つ。
 
天然林施業実践の森「東京大学北海道演習林」
飫肥林業を代表する弁甲材生産の歴史
吉野林業
越前オウレンの栽培技術
 
 
覚えているだろうか。昨年の5月には本ブログでも最初に選ばれた林業遺産10件を紹介したが、その内容に対して、しょぼい!と腐した。いや、正確には「地味だ」だけど。
 
 
それに対して、今年は4件ではあるが、ある程度知られたところが入ったという印象だ。吉野林業飫肥林業(弁甲材に絞っているが)、東大の北海道演習林はどろ亀さんこと高橋延清氏が手がけた森ということで有名だろう。
福井のオウレン栽培は、ちょっと林業の本筋から外れるようではあるが、林床利用の栽培では歴史があり、もっとも重要なものだと思う。
 
 
昨年の選定されたものを腐した人間としては、ようやく納得の遺産として目に止まるようになったことは喜ばしい。
 
 
この4つを眺めて感じるのは、いずれの林業地も、複層・多様性を重んじている森が入っていること。
元から天然林施業を行った東大演習林はもちろん、飫肥林業も疎植ゆえに誕生した針広混交林(三ツ岩林木遺伝子保存林など)だし、吉野林業は逆に密植の末にたどりついた低層に広葉樹が広がる混交林。そして林床のオウレン栽培は、自然林の下で薬草を栽培する見事なアグロフォレストリーである。
 
やはり林業の行き着くところは、効率優先の一斉林ではなく、多様な森ではないか。
 
 
ちなみに吉野林業の認定対象は、
吉野林業地としての林業景観
吉野林業の技術体系
吉野林業の中心地としての林業記念地「歴史の証人―下多古の森」
川上村林業資料館道具類展示品
吉野林業関連の近代資料群(森庄一郎著・土倉庄三郎監修『吉野林業全書』明治31年初版、北村又左衞門著・佐藤弥太郎教授監修『吉野林業概要』大正3年初版・昭和29年改訂、北村太一謹写・石橋保男発行『吉野山林 写真帳』、その他写真)
 
なかなか幅広い。人工植林として約400年たつ「歴史の証人」や、『吉野林業全書』が入っている。また川上村の林業資料館の展示品も入っているが、ここ、昨年放火にあって閉館中なんだけどね(^^;)……資料は燃えていませんから。
 
今後は、土倉庄三郎関係の吉野林業の登録に期待しよう。
 
 

2015/05/27

テレビ番組に協力すること

福島県いわき市の株式会社磐城高箸の高橋正行さんが、今日の朝の番組に出ると聞いた。東日本大震災の「あの日わたしは 証言記録」という5分間の番組だったが、あらら、国会中継のために延期になったようだ。残念でした(-_-)。

 
 
実は、このところ私も某局のテレビ番組づくりに多少関わっていた。林業で番組を作りたいというのである。すでに取材も始まっていた。が、いよいよ、というところで中止になってしまう(延期ではなく、中止)。 企画が最終的に通らなかったのだ。だから詳細は秘すが、それを通して感じたことを何点か。
 
 
林業で番組を作りたいと言われれば、私も喜んで協力しようと思う。そしてあちらの考えている企画や取材先に関して意見も述べたし、新情報も提供した。
 
しかし、ね。これは私にとって仕事にならないのだよ。
 
たとえば雑誌の記事にするための企画を私が提案したとする。その中で「これいいね」と編集者が感じた企画があれば、当然それは私に振られ、私が取材や執筆を行うのが通常だ。たまに監修とか、責任編集といった役割になることもあるが。これは、明らかに仕事だ。ギャランティも発生する。
 
しかし、テレビの場合は、必ずしもそうならない。
企画を出したり意見したり情報提供したりして、それが「いいね!」となっても、私が取材したり、ましてやカメラを回すことはない。だからギャランティも発生しないのである。情報提供料という項目はないらしい。仮に画面に映っても、それで出演料をもらえることも滅多にない。被取材者は、善意で取材を受けるのであり、仕事ではないのだ。
かろうじて出演というケースになればギャラは発生するが、それは専門家のコメンテーターとしてだ。レポーターとかにはならない。
 
それじゃあ、私は情報ぶったくられるだけではないか(@_@)。
 
そのことがわかった時点で、私は熱が入らなくなる。時間を割いて、仮に私のとっときのネタを提供してもメリットはないのだ。だから肝部分は隠すことになる。
……それは、このブログと同じだ(笑)。無料で書き散らしているが、要を書いてはいないのだよ。(裏も取らない。間違っていても責任取らない。勝手に拙ブログの情報を引用しては恥かくかもよ。)
 
もちろん、一般に被取材者に何らかの金・物品で御礼をすることは稀だ。しかし話を聞けばその人の名を出すなりして、カギカッコ内でコメントを書く。私も新聞や雑誌の取材を受ける場合なら、そうした「売名」という恩恵がある。残念ながら、テレビではそれもほぼない。
 
 
もう一つ。これは林業番組を、という要望に関してだが。
 
狙いは、やはり新しさだ。斜陽と思われていた林業だが、新しい動きが始まり、ビジネスとしても注目できる、若者の参入も増えている……という切り口でやりたかったらしい。
 
だが、ビジネスとして成り立っているという枠をつけて考えると、機械化とか大規模化の流れを紹介することになる。なるほど、なかには利益を出して事業を拡大している素材生産業者もいるだろう。古臭い林業界とは一線を画して、現代的な映像になるかもしれない。
 
だが、それは一過性ではないか? そんな事業がいつもまで継続できるのか。
とくに大型機械の導入は一台でも数千万円もかかるわけで、まともに減価償却考えたら割に合わなくなる。結局、補助金を当てにしているわけだ。また森林資源も、大規模化すればするほど、枯渇が早まる。すでにバイオマス発電などで危惧されていることだ。
 
……実は、そうした動きは新しくもない。そもそも拙著『森林異変』を取材執筆したのは5年前だし、その時すでにその路線の危険性を指摘したはずだ。(出版は4年前)
 
だから機械化・大規模化路線は時代遅れですよ、と私は指摘するわけである。
 
むしろ新たな動きとしては、木材の質を高めて価格を引き上げるだけでなく、無駄なく使い、さらに木材以外にも収益源を生み出して、総体として利益を確保する方向である。森づくりも行って持続的な林業を構築しようというものだ。
 
 
とはいえ、何も何十年もかけて銘木生産しているところを紹介しろというのではない。
むしろ並材をエンドユーザーと結んで高く売る方法を模索するとか、市場ニーズに併せた特殊な寸法に造材するとか。馬搬やアーボリカルチャーのような伐り方、搬出の仕方で差別化を図ることもありだろう。
さらに価値が二束三文の曲がった木とか黒芯の木に付加価値を付けるか、高く売るかという工夫をすることも含んでいる。
 
Photo  
こんな黒芯材は、どうすればよいか。
 
※あえて黒い芯部分を使って割り箸をつくるという手もあるのではないか? ちなみに上記の写真は、磐城高箸の高橋さんより提供されたもの。この木からつくった割り箸を手にして、テレビに映ってほしい(^o^)。
 
 
 
しかし機械化した林業家のように、どれだけ木材生産して、どれだけ利益を出して……というような目に見える成果を見せづらい。永い年月の先に答えが出るわけで、今の時点で経営的には苦戦している事業体も少なくない。
 
それでは番組にならない……。さて、どうする。
 
どうやら林業を取り上げた番組をつくることは、私にとって仕事にならないし、林業にとっても正確な姿を紹介することは難しいのではないか。そんな気がしたのであった。
 
 

2015/05/26

タナカ山林に間伐区画

これまでタナカ山林は皆伐(傘伐)した後の状況を紹介してきた。

皆さんの協力も得て、ほぼ1年前に行った伐採跡地の変化を見てきたわけだが、今年はいよいよ萌芽に加えて草も繁ってきた。気になるのはササがかなり入っていることだ。
 
今後、一部に植林(コナラ、アジサイ?)を考えているが、これは夏前に下刈りしなくてはならないかなあ、とビビっている(笑)。
 
 
さて、実は皆伐地の対面にも山林部分はあるのだが、これまで放置してきた。むしろ繁ったままの状態にしておこうかという思惑もあった。
 
だが、最近少し考えて、一部を間伐してみることにした。
 
155_003
こんな感じのブッシュを…。
 
155_002
低木を中心に伐採した。
 
樹冠を広げる大木は残して(私には伐れない)、直径10センチ前後までの小径木、それも照葉樹を中心に間伐する。
見た通り、そんなに明るくはならないが、それでも陽差しは射し込むようになった。これで、今後どのような変化を見せるか実験のつもり。経緯を見守ろう。
 
伐採していて気づいたのだが、密閉した照葉樹林の中にも、意外や落葉樹の稚樹もポツポツと生えている。必至に背丈を伸ばして光を求めて枝葉を生やしていた。
そんな健気な(^^;)落葉樹は残しておいた。果たして、これから増えた光量によって生長できるかどうか。
 
なぜ間伐するつもりになったのかというと、間伐では雑木林の再生は難しいと言われているが、まずは試してみようというのが一つ。
 
それに、スカスカになり見通しがよくなった(奥に墓地に続く道が見えるようになった)が、これでよそ者が心理的に侵入しにくくなるのではないか、という実験でもある。スカスカになったら入りやすくなるが、逆に誰かに見られる可能性が高まるから入らなくなるという意見もあるからだ。
 
本当はもう少し伐りたいんだけどな。近くに電線も走っているし道路もあるので、無理はできない。

2015/05/25

Yahoo!ニュース「知ってる?森林環境税…」を書いた裏側

Yahoo!ニュースに「知ってる? 森林環境税の使い道 」を書きました。

 
以前から、もやもやと感じていたのだけど、三重県にも導入されたと知って、もやもや感が強まったから書くことにした(^^;)。
 
実は奈良県でも導入されているが、徴収額を上げる、つまり増税しようという意見があるそうだ。何事業に必要だから、という切羽詰まったものはなくて、単に取りやすいから、反対も少ないから、では困る。そして徴税すれば、既成の緑化や林業用途に使って一般財源を浮かせられる、なんて考えているのではなかろうな、と疑心暗鬼にかられる。
 
 
やはり、「その用途なら森林や林業のためになる」と思える事業計画を打ち出してほしい。
たとえば全国各地に林業大学校が設立されて林業教育が見直されている昨今、森林林業大学校大学院をつくる、という構想でも立てたらよいと思うのだが。実践的でありながら世界最先端の理論と研究成果、そして技術を学ぶ殿堂を吉野につくったら、耳目を集めると思うよ。
ここを卒業しないとフォレスターになれない! と啖呵を切る。今の、くだらないペーパーテストでなる森林総合監理士ではなくて。
 
 
校舎や研究林は既存の県施設を使えば、必要なのはソフトだけ。年間数千万円で可能だ。
 
それなら多少税金を払ってもよいかと思える(⌒ー⌒)。

2015/05/24

実生の芽生え

5月のタナカ山林は、どんどん緑が濃くなっている。

伐採跡地にも、多くの草木が育ち始めた。
 
155_2  
 
ただ、せっかく大木を除いて樹冠を取り去り明るくなったのに、新たに育っているのはほとんど萌芽。切株から伸びる新芽が目立つ。
 
もともと暗くなっていて照葉樹が多かった森なので、切株も照葉樹が多く、萌芽も照葉樹になってしまう。
落葉樹のコナラは大木になりすぎたためか切株からの萌芽は確認できていない。照葉樹は、大木でも芽が出ているのだが……。
一方で、昨秋には残した傘樹(クヌギやコナラ)から多くのドングリが蒔かれたはずだが、実生は育たないのだろうか……。
 
実生が萌芽に負けるのは、種子から芽が出るには時間がかかって、その前に草や萌芽の枝葉に覆われてしまうほか、昆虫や動物(おそらくノネズミ類のほか、リスやノウサギ、そしてイノシシがいるはず)に食べられてしまう確率が高いからだろう。
 
 
しかし、ありましたよ。
 
2
 
ドングリからも育ち始めていた。これはコナラだろう。
 
この芽が今後育つかどうかは、予断を許さない(^^;)。しかし、可能性はあるだろう。
 
我が家のベランダで育てているドングリからの稚樹もあるので、これらを梅雨の合間に移殖してやろうかな、とも思う。
 
 
ところで、萌芽や実生からの里山再生実験とは別に、アジサイを植えようかとも考えている。ここを雑木林の中のアジサイの名所にしても面白いかも、と思い出したのだ。道路沿いだし、ハイカーが多いから喜ばれるだろう。その方がゴミをまき散らされないのではないか。
 
しかし、園芸店で見かける鉢植えは園芸品種ばかりだ。花は派手だが、山中には似合わないし、ひ弱くて育たない可能性が高い。どこかにヤマアジサイの苗は売っていないだろうか。できれば安く、数多く仕入れたいが。
 
 
※イメージです(^o^)。
47

2015/05/23

FSCか国産材か?

ちょっとした日曜大工用の木材に、ホームセンターでワンバイフォーを購入した。ツーバイフォー材の半分の厚さの木材である。

材は、SPF材だろう。つまり、スプルース(トウヒ属)、パイン(マツ属)、ファー(モミ属)が混ざっているわけだ。それぞれ樹種はさらに細かく分けると、何種類の樹木が含まれているかわからない。
ようするに、外材、もう少し絞ってベイ材(北アメリカ産)ということか。
 
 
そして張ってあるシールを見ると。
 
001
 
おお、FSCの森林認証材であった。
 
さて、その時の私の気持ち(^o^)。
 
ホームセンターで簡単に、しかも安く買えるからと外材を使うのに対して、
「日本唯一の森林ジャーナリストを名乗って、日本の林業が興隆することを期待している身なのに、自分が使う木材は外材かよ、という少しばかりの後ろめたさ(^^;)を、あ、FSC材を使うんなら、海の向こうとはいえ環境に配慮して施業が行われて、こうして材となって日本に届いたものだから、私の支払う代金が周り回って海外の森林を健全になることに使われていると思えばいいかあ。森林ジャーナリストは日本の森林だけでなく世界の森林に目を配っているのだよ」
 
免罪符扱い\(^o^)/。
 
 
さて、私の所業(@_@)はさておき、世間一般の人にとっての木材の選択の条件に環境のことが入っているのなら、国産材とFSC外材のどちらを選ぶだろうか。国産材と言ってもいろいろあるよな。環境破壊しているかもしれないし、日本の木は伐らない方が森が豊かになっていいんじゃないの? とか。
 
 
皆さんは、日曜大工の用材を購入するとき、どちらを選ぶかな?

2015/05/22

「地形から読み解く日本史」って?

たまたま見つけた別冊宝島2326。

 
竹村公太郎の「地形から読み解く」日本史  宝島社
 
Photo
 
簡単に説明すれば、地形とか天然資源の面から日本史を分析したムックである。
竹村氏は、建設省の官僚で、国交省退官後は文筆業に就いている。
 
 
内容をいくつか紹介すると、古代の奈良盆地には奈良湖と呼ぶべき巨大な湖があった、という点から神武東征伝説や、飛鳥時代の藤原京や平城京の成立から政争まで解き明かしたり、大坂冬の陣における真田丸(真田幸村が奮戦した砦)の狙いを分析したり。
さらに江戸の町の誕生、江戸時代の流通システム……と進み、明治時代までを語っている。
また一部はピラミッドなど海外のネタもあり。
 
 
一つ一つが従来にない解釈も多く登場するから、楽しめるだろう。そこそこ歴史好きで通説に通じている人なら、とくに目を引くはずだ。
 
ただ、ちょっと強引すぎる。古代に奈良湖があったことは私も知っているが、それは飛鳥時代まで引っ張るのかというと???だ。たしか有史前の話ではないか。それに、それぞれの解釈を一説としては面白いが、断定されると疑問も出てくる。 ほかにも、面白いけど無理のある主張が目立つ。書き手におくゆかしさを求めたい。。。なお書き手は編集部発のライター4人である。竹村氏が直接執筆したわけではないだろう。
 (あとがきは、竹村氏を持ち上げすぎ。「炯眼の士」ぐらいはいいが「神の目を持つ」なんて書かれるとねえ。それだけで引いてしまう)
 
 
地形とか資源(森林、水、地下資源など)から歴史を切り取る視点は、それなりに斬新だ……というか、拙著『森と日本人の1500年は、まさにそのつもりで執筆したのであった。
 
そう思って読むと、「森林資源を求め遷都した桓武天皇」の項目に、平城京の造営に使われた建材の量や薪炭の消費量が記されているが、これは拙著に掲載したものと同じだ。私は、たまたま発見した新開毅氏の論文から引用したのだが。
遷都の理由に森林資源枯渇の可能性があることも、拙著に幾度も記している。
 
さらに江戸期に森林資源が全国的に枯渇寸前だったことも。
 
そう思って参考文献の欄を見ると、ちゃんと森と日本人の1500年が入っていたよ(;´д`)。
 

2015/05/21

橿原神宮の鳥居

昨日は、藤原宮から発掘された巨木の柱を紹介したが、そのすぐ側にあるのが橿原神宮。

 
こちらでは、現役の木の鳥居を見てほしい。
 
1 我ながら、すっきり人影なく撮影できた(^o^)。
 
表参道の一之鳥居。なかなか見事な巨大な木の鳥居である。
 
見上げてみると、3
 
なかなか迫力がある。……しかし、木肌は赤っぽくて国産材ぽくないと思う。ヒノキらしいニオイもしない。なんだろ? 外材だとしても……。
この鳥居がいつ、材料をどこで調達したのかわからない。橿原神宮創建時に立てられたとしたら、明治23年となるが、当時大径木の外材を輸入できたのだろうか。
 
そんな素性をさぐる前に、よく丸柱を見てほしい。なんだか白い筋が入っている。
 
これを拡大すると。
 
2 ん?
 
どうやら、割れ目に埋木をしたようだ。柱が乾燥して細いヒビが走ったところに薄い木を埋めたのではないか。その木はヒノキかもしれない。だから白っぽいのではないか……。
 
もう一度見上げると、ところどころ四角い埋木部分がある。腐朽したのか、キツツキが穴を空けたのか、修繕したようだ。ひび割れも放置すると腐朽が進むと考えたのか、埋めたようだ。
 
どこかに橿原神宮の鳥居の素性や成り立ちの文献はないだろうか。

2015/05/20

藤原宮跡にて

鳥取が間に入ってしまったが、先週は藤原宮跡に行っていたのだった(^o^)。

 
藤原京は、平城京に先立って建設された日本で最初(西歴690年)の条里制の都だ。十数年しか存在しなかった(すぐに平城京へ遷都)が、最近の調査では、どうも規模は5キロ四方あり、平城京どころか平安京より大きな規模だったと見込まれている。チョー広い宮が建設されたのだ。
 
今、この藤原京と飛鳥京の遺跡を世界遺産にしようと運動が行われているが……。
 
 
3
 
赤い円柱は、遺跡の柱跡。これは朝堂跡だったかな。巨大建築物が並んでいたのだ。
 
 
橿原市の藤原京資料室には、こんな展示があった。
 
1
 
遺跡から発掘された柱の根元部分か。これでも直径50センチくらいはある。ちゃんとホゾ穴が刻んであるから、礎石に立てたものではないかもしれない。
 
 
 
この建設に必要は木材は、滋賀県の田上山から運んだらしい。これがまた、とんでもなく遠くて、しかも陸路を使わねばならないルート。よくぞ運んだ。建設はたった4年で終えたというのだが、本当に全資材を運べたのか。
平城遷都した理由の一つに、川から遠くて運輸がままならなかったせいではないか、とも言われている。
 
もっとも、平城京も木津川から丘一つ越えないといけないので、決して便利なわけではないが。。。だから恭仁京(木津川沿い)への遷都計画もあったわけである。
 
結果的に、70年後に長岡京、そして平安京に引っ越すわけだ。
 
木材の運搬しやすさ(ひいては、物流全般の便利度)は、都を移させる条件になるかもしれない。

2015/05/19

水木しげると鳥取砂場

鳥取紀行? 第2弾(^o^)。

 
鳥取と言えば、水木しげる。米子市近隣に行っていたので、境港市の水木しげる記念館を再訪したいと思っていたのだが、時間ぐりが合わずに断念し、朝から鳥取市へ移動。
 
すると、県庁で対面(^o^)したのが、水木しげる夫妻像であった。
 
Photo
 
生前から夫妻で銅像になったのは、朝ドラ「ゲゲゲの女房」の影響だろうか。。。
 
 
ま、これで満足したので、やはり、もう一つの「鳥取と言えば」……砂場でしょう。
 
知事の「スタバはないけど、スナバはある」発言で、すっかり有名になった(ホントか)。いや砂丘は昔から有名だが、砂場と表現するのがウケタのである。もはや鳥取砂丘というより鳥取砂場と改名してほしい。
 
ちなみにスタバ(スターバックス)も、もうすぐオープンするようだが、私はそちらにはまったく興味はない。コーヒー飲まないし( ̄ー ̄)。 
 
 
まず展望台から見た鳥取砂丘。
 
1 あれ?
 
こんなに狭かったっけ? 周りが緑に囲まれている……。緑が押し寄せて砂場をしんしょくしているようにも見える。緑化しすぎじゃなかろうか。
 
近くで見ても、
 
3 あらら。
 
こんなに草が生えているし。
 
2 これは……。
 
先人の苦労を偲ばせる飛砂対策と緑化の状況も学べるが(「森林の江戸学Ⅱ」を参照のこと)、鳥取砂丘に関してはもはや必要ないのではないかい?
 
これ以上砂丘を縮めるわけにはいかないだろう。観光に重要であり、ジオパークにも指定されているのだから。
 
そういや、以前見た、静岡県浜松市の中田島砂丘も、すっかり緑化が進んでいて、(観光的には)ヤバイ状態だった。
 
 
もはや荒れ地(砂場)に価値があるのだ。
 
16
撮影の仕方によっては、なかなか雄大な砂丘&沙漠もどきだが。。。。
 
 
私は、鳥取砂丘は、単に海浜の日本最大の砂丘というだけでなく、その砂質が気に入っている。本当に細かな粒子なのだ。
土壌ジャーナリストとしては、土壌成分の一つ、砂にも興味があって、この細かな粒子の砂は何らかの資源として利活用の方法があるのではないかと思うのだが。。。。
 
Photo_2 これだ!
 
壮観!! 「砂の美術館」の砂像の数々。砂と水だけで固めて、約9カ月間展示されるそうだ。砂だけだから乾燥しても割れない、ひびが入らないという。芯に何か入れると割れてくるのだそうだ。細粒子の砂だけだと、むしろ堅くなる……。これは鳥取砂丘の砂でないとつくれないかもしれない。。。
 
この理論を木材の乾燥に活かせないかと考えてしまった私(笑)。
 

2015/05/18

弥生遺跡のリアル

今日はなぜか鳥取のむきばんだ遺跡に来ている。ここは弥生時代の大規模集落の遺跡。

私は全国の縄文や弥生時代の遺跡を見て回るのがわりと趣味ぽいのだが、ここもご多分にもれず?復元した竪穴式住居が並ぶ。

一目見て、まず思ったのが 「なんかリアル」であった。
何がちがうのか。

ああ。住居が薄汚れているのだ(笑)。
茅葺きが色焼けしていたり腐朽した感じ。崩れかけた状態。傾いて土に埋もれかけた家。

これはわざとだろうか。それとも……。

あえて追及しません(-_-)。
ただ建設途上の建物があったり、畑が作られていたり、わりとこだわったようではある。

また説明によると、使った材はクリで、一部スギ。ちゃんとやりがんなで加工したらしい。

古代遺跡ファンとしてはリアルなのは嬉しい。Img_20150518_213302

2015/05/16

書評「森林の江戸学Ⅱ」

徳川の歴史再発見  森林の江戸学Ⅱ」 を読んだ。

 
Photo 徳川林政史研究所編  東京堂出版
 
タイトルどおり、「森林の江戸学」の続編である。前回は基本、林業・林政史だったが、今回は、「暮らしを守る森林」だそうだ。つまり、今風に言えば保安林。治山や水源涵養、海岸の防風防砂……などの森林とその政策である。(実は、前作でも取り扱っているが、大きくクローズアップしている。)
 
各地の藩などの政策も交えて、森づくりの方策が紹介される。それらを追うと、どうも日本の森づくりは「暮らしを守る」ことが主眼で、木材調達は二の次だったのではないか、とさえ感じる。
しかも荒れ地に森を創った人は、大明神として祀られているケースも多いだ。森づくりに、いかに感謝したのか彷彿させる。
 
そして、現在「森林の公益的機能」とかその治山・砂防技術、そして森づくりの方策として語るものは、ほとんどこの時代に出尽くしている感さえある。
 
林業だけじゃない森林」に興味を持つ人は、ぜひ読んでもらいたい。そして、林業により興味を持つ人は、その原点でもある森づくり史を知るために読んでもらいたい。
 
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目次を追うと、こんな感じ。
 
まえがき

総論“暮らしを守る森林”へのまなざし
一.日本の森林と暮らしへの活用
二.江戸時代の森林観と国土の保全
三.江戸時代の“暮らしを守る森林”

Ⅰ 山を治める―土砂扞止林―
一.諸国山川掟と畿内・近国の土砂留制度
二.岡山藩における「はげ山」の様相と対策
三.尾張藩の砂留林と水野千之右衛門

Ⅱ 水源を育む―水源涵養林―
一.秋田藩における水野目林の保護・育成
二.弘前藩領における田山と村々
三.熊本藩の水源涵養林と山役人

Ⅲ 風や波に備える―防風林・砂防林・防潮林―
一.屋敷と耕地を守る防風林
二.越後国新潟町の海岸砂防林と新潟奉行川村修就
三.仙台藩領の海岸林と村の暮らし

Ⅳ 暮らしの危機と森林
一.都市江戸の火災と植溜と御庭
二.江戸時代の凶作と森林
三.安政の大地震と地域の対応

Ⅴ 時代を越える“暮らしを守る森林”
一.井之頭御林と江戸・東京の水源
二.天竜川流域の治山治水と金原明善
三.森林法の制定と保安林制度の成立
 
 
 私が一番面白いと思ったのは、17世紀に入ると新田開発が進み、肥料としての刈敷、さらに牛馬の飼育が敷き藁(これも肥料になる)を求めさせ、草需要を増大させたというのだ。そして、森林の減少が下草をも減らしたため、採草地をつくるため火入れによって草山を生み出したという。
 
さらに草が足りないから草の根まで採掘するようになり、山は荒れていった……これが治山政策や事業を行わせたとある。
 
つまり、森林減少は農地開発や木材(用材・薪炭)を得るために過剰伐採が進んだだけでなく、草を生やすために積極的に森林を草地に替えた……?
 
この視点はなかった。もっと注視すれば、人と森との関係を見直せるかもしれない。
 
 
もう一つ。明治4年に民部省によって「官林規則」が設けられ、そこでは乱伐禁止の項目があったらしい。ところが制定直後に民部省は廃止され、引き継いだ大蔵省によって官林は積極的に払い下げられて大伐採が進む……後者は拙著『森と日本人の1500年』でも触れた部分だが、その前段階に乱伐を止めようとした動きがあったというのは面白い。知識として治山の重要性はあったのに、政策に翻弄されたとも言えるだろう。
 
なお、後半に「天竜川流域の治山治水と金原明善」の項目があるが、その参考文献には拙著『森と近代日本を動かした男 山林王・土倉庄三郎の生涯』も入っているよ。金原翁は、実績の点では土倉翁より(現代に引き継いでいるという点からも)大きいかもしれない。
 

バジルが枯れた理由

植物男子ベランダーとして、ベランダのプランターにいろいろな苗を植えたのだが……。

 
バジルが枯れた。急に萎れだした。バジルなどシソ科の植物は、比較的強くて、すぐ根付き、よく育つのに。
 
苗を引くと、根がほとんどついていない。
 
ははん。
 
苗を植えていた土を指で掘る。中をかき回す。
 
いた。深さは、ほんの5センチ程度のところ。
 
001 コイツ。
 
コガネムシの幼虫だろう。プランターに卵を産みつけられていたのだな。植える前に、一応土壌をかき回して調べたのだが。その時は、たしか1匹発見して取り除いたはずだ。
まだ隠れていたか。
 
しかし、同じプランター内には、コナラの苗も育っているし、ほかにも草は生えていたのだが、なぜかバジルの苗を狙い撃ちで食いやがった。
 
ああ、また苗を買いに行こう。

2015/05/15

蝶は舞い、心は沸き立つ

今は一つのことにこだわりを持っていることを「オタク」と呼ぶことが増えたが、一昔前は、たいてい「マニア」と呼んだと思う。今はオタクよりマニアの方が高尚というか、ちょっと真面目ぽい雰囲気もあるが、かつては「マニア」は蔑称的なニュアンスもあったような(^^;)。

 
で、マニアと言えば代表格が昆虫なのであった。その歴史は古く、平安時代には「虫愛づる姫君」(堤中納言物語)までいたほどだ。ファーブルのおかげで虫マニアは在野のアマチュア研究家としての地位を確立しているが、なに、ようするに虫オタクである。
 
ただ虫マニアにも、甲虫専門とか蝶専門などと分かれるらしい。さらに蝶ならアゲハ派やらシジミ派、甲虫ならコガネムシ派、ハンミョウ派、ゴミムシ派……あるいは飼育派やら撮影派、標本コレクター派……と細かく分かれるらしい。最近はクマムシ専門までいるというが。
 
 
ちなみに私はオタクでもなけれはマニアでもない。アイドルにもアニメにもフィギアにも鉄道なんぞにも興味はない。
虫だって、そんなに好きな方ではない。子供の頃は人並に虫取りや飼育はしたが、そんなに夢中になったわけではない。オタク、マニアでない所以である。大人になってからは、決して虫には手を出さないようにしていた。虫オタク虫マニアにはならないように……。もっと広い眼で生態系そのものを扱うのだよ。小さな分野には手を出さないのだよ。
 
 
……そんな私が、つい、うかつにも目を奪われた場所。
 
 
実は飛鳥を訪れたのだが、岡寺で蝶を目撃。思わず撮影する。
 
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となれば次に訪れねばならないのは橿原市の昆虫館だ。ここには放蝶ドームがあって、年中、蝶が飛び盛っているのだから。
 
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蝶が何頭も目の前を舞っているのだよ。頭上をひらひら舞うのだよ。野外だったら、網でも振って捕まえないと間近に見られないのに、ここでは目先なのだよ。写真だって撮り放題なのだよ。うひひ。
 
テンション上がるなあ\(^o^)/。
 
私は、決して昆虫マニアではないが、蝶は生き物をじっくり観察したくなる。蝶オタクではないが、蝶を前にすると心が沸き立つのだ。男の子の心が甦るのだ。
 
わかるかなあ(^o^)。
 

2015/05/14

森林投資~東京美林倶楽部の場合

森林へ外部から資金を導入する方法だが、こんな例もある。
 
 
東京の林業界では有名になった株式会社東京チェンソーズが、「東京美林倶楽部 」というプロジェクトを立ち上げたと聞いた。
 
これは1口5万円を投資して会員になり、3本のスギやヒノキの苗木を購入する。それを30年かけて植え育て(その作業は東京チェンソーズが担当)、そのうち2本を間伐して家具や玩具にして出資者に還元する。残りの1本は残して美林をつくろう、という内容だ。また会員になると、さまざまなイベントに参加して、森と親しむ。
 
詳しくは彼らの「東京美林倶楽部」サイト を見ていただきたいが、昨秋スタートして第1期100口はすぐに完売、現在は第2期を募集しているらしい。
 
最初に聞いて、これはウマイ仕組みだなあ、感じた。100口が売れた(会員になった)ということは、これで500万円の資金が集まったということだ。今後、植林や育林の手間と経費はいるとはいうものの、最初に大きな資金を手に入れたことになる。それは仕事と雇用を生み出す。
やはり巨大な個人資産が溜まっている東京にあるのが強みかもしれない。
 
もちろん、30年先にちゃんと実行できるのかという担保の面で見ると不安はある。火事や天災、病虫害、獣害などで育たなかった場合もありえる。それでも、少なくても2本分は、ちゃんと育てなくてはならない。何よりも、経営が持続的でなければならない。30年後、会社がなくなっていたらシャレにならない。
もし還元できなかったら、林野庁の「緑のオーナー制度」と同じになる。
 
緑のオーナー制度は、材価が落ちているのに単に伐採して市場に売るだけだったから元本以下しか還元できず、裁判沙汰になっている。
 
ただ、現金で返すわけではないことと、30年の永きに渡ること、そして1口5万円の小口であることから、還元が少なすぎるという不満は出にくいのではないか。(出資して契約したことを忘れてしまう人も出るかもしれない。会費として払った認識ではないか。)
それに素材を市場に売るのではなく、商品にするのだから、受け取れれば満足度は高いだろう。
 
 
森林を維持するには、どうしても先払いの資金がかかる。いわば運転資金のようなものだ。ただし、期間は数十年もあるから、利息を考えると割に合わない。
だから現状では、行政の補助金に頼りがちになる。しかし、これこそ林業をビジネスではなくす元凶ではないか。何より税金を「返さないでもよい補助金」として私有財産に投入するのは倫理的にどうかと思う。
 
もちろん「投資」だから、事業が失敗したら返さない(その点が融資と違う)ことはありえるが、返済を金銭でなく別の「満足」という手もあるのだろう。
ちょっとニッチな手法で、おそらく大きな物件を動かせないだろうが、森林投資を日常化させる呼び水にはなるのではないか。
 
前回は、長期資産としての価値を認めさせて投資を呼び込めないか、とアメリカの例で紹介したが、日本では金銭的な見返りを保証するより、このような「満足」で還元する投資方法も考えられるわけだ。
 
とにかく、あの手この手を尽くすことだ。林業も産業だと自負しているなら、産業の血液とも言える資金の流れを確保しなければならない。
 

2015/05/13

Yahoo!ニュース「森は投資の対象にならない…」を書いた裏側

Yahoo!ニュースに「森は投資の対象にならないのだろうか ~アメリカの例から考える 」を書きました。

 
森林経営に外部資金を導入する方策を考える中、行き着いたのがアメリカではファンドが森林経営をしている件。
 
ちと難しいので、Yahoo!ニュースに似合うだろうか(^^;)\(-_-メ;)と思ったのだが、ハゲタカのイメージで語られがちな投資ファンド、それも外資が何をやっているのか知るのも面白いと思う。
 
まあ、アメリカ方式をそのまま日本に導入することは不可能だし、してはいけないと思うが、ちと発想を変えると、森林に外部資金を引き込むことは考えられるはず。そして投資する側も、ちと目先を変えると、長期安定物件としての森林はオイシイのではないか。目まぐるしく変動する株式ばかり扱うのではなく、リスクヘッジのつもりで森林に投資を。
 
かくなるうえは、スピードが命のIT企業こそ、森林という長期投資をすべきだろう。やはりヤフージャパンが、いやソフトバンクが参入してほしいなあ。孫さん、森を買いませんか(^o^)。
 
 

2015/05/12

檻の中の畑

散歩中に見かけた風景。

 
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う~む。完全に包囲された畑。この入口だけしか中には出入りできず、天まで網が張られている。獣害対策なんだろうが、ここまでやるか。
これまで各地で柵に囲まれた田畑は見てきたが、全方向包囲はちょっとショックを受けた(笑)。 
これは生駒なので、シカ害は出ないはずだし、幹線道路沿いなんだが。おそらく鳥害対策なんだろう。カラスは多いから。
……その割にはたいした作物を栽培しているように見えないのだが。もしかして、趣味の栽培かもしれない。それゆえ、鳥獣に荒らされるのが我慢ならないのではないか。
 
この中で作業していても、檻の中にいる気分になりそう。
鳥獣害の怖さと、意地になって柵を築いた所有者の気持ちが伝わってきたよ。

2015/05/11

藤の生存戦略

今、もっとも山野で目立つ花と言えば、私は藤を思い出す。

 
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文字通り、藤色の花は、新緑の中でもよく目に入る。高みにも地面すれすれにも、花は里山の林冠を覆わんばかりに咲いているのだ。
 
しかし、藤が大木になるわけではないのはご存じのとおり。
大木に巻きついて、樹冠まで駆け上り、そこで葉と花を広げる。肝心の巻きつかれている大木の枝葉を抑え込むように……。
たまにスギの樹冠全体を覆って、まるでスギが花を咲かせているように見えることもあるが、多分、スギは徐々に樹勢を衰えさせて枯れるだろう……。
 
小さいながらも可憐で美しい花とは違って、たくましいというか、寄生している親木を乗っ取るようで怖くもある。
 
そういや、ボルネオの熱帯雨林にもイチジク科の植物だったと記憶するが、蔓を巻きつかせて大木をよじ登り枝葉を広げる植物があった。やがて親木は絞め殺されて枯れ腐り落ちるが、その頃には巻きついた蔓が幹を覆い尽くしているから、中がガランドウの不思議な網目状の大木になる……というのを見学した。
 
写真を探したが、ちゃんとしたのが見つからない。
 
14 ま、こんな感じ。
 
藤は、ここまでいかないにしろ、似た生存戦略を取るわけだ。
 
植物にとってもっとも大変なのは、周辺に負けないよう太陽光を浴びるため背丈を早く伸ばすことだが、その競争の勝者でである大木に寄り添うように蔓を伸ばしてさっさと高みに達して、もっとも光を浴びられるように葉を広げるなんて。
 
トップに寄り添う二番手に見せかけて、実はトップを追い落とす戦略(^^;)。
 
一見、卑怯?な生き方と思いがちだが、実はリスクの高い背丈を伸ばす部分を他者にゆだねて、収穫に当たる部分に持てるエネルギーを集中する発想は、今の世の中、もっとも優れた生存戦略かもしれない。
実際、リスク部分を他者と分かち合って分散させるマネジメント手法は、ビジネス手法的には非常に正しい。金融商品にもある。そしてリターンはできる限り独り占めするのである。
 
この戦略に釈然としない人は、ビジネスに向いていないね。。。私のことだけど。

2015/05/10

CDPフォレストを知っていますか

CDPというのを知っているだろうか。ちょっとメモ書きしておく。
 
カーボン・ディスクロージャー・プロジェクトのことだそうで、国際的なNPOが2003年から気候変動に関する情報開示を企業に求める活動を行うものだ。
現在で世界の上場企業約6000社が、温室効果ガス排出量の削減と、気候変動リスクの緩和に対する活動状況を調査して開示している。さらにその内容のパフォーマンス評価とディスクロージャー評価で優れた企業を毎年選定しているのだそうだ。
 
これは投資対象としての評価につながるので、優秀な企業と認定されれば、投資されやすくなり、経営上も有利になる……という仕組み。ある意味、企業活動の姿勢を問われるISOなどと同じ考え方だろう。
 
まあ、こう書いてもわかりにくい。私もよくわかっていない(~_~;)。
ようするに企業活動を地球温暖化防止に役立てようという趣旨である。ただし2013年から炭素以外の地球環境負荷回避の活動にも手を延ばし、水とともに森林分野にも広めた。
それがCDPフォレストである。森林に対する企業活動も調査しているのだ。
 
現在、世界の森林破壊の主たる要因は、木材採取(パルプも含む)のほか、ウシなどの放牧(牧場開設)とパーム油を取るためのアブラヤシプランテーションの開発、そして大豆栽培である。それらに対してどのように向き合っているかを問う質問状を送りつけている。
(最後の大豆というのは、あまり日本ではピンと来ないかもしれないが、今や大豆は世界的に取り合いになっている。主に中国が爆買いしているので、ブラジルなど南米諸国が森林を開発して巨大な大豆畑を展開しているからだ。)
 
いよいよ複雑で面倒なことだが、こんなサイトを見つけたので、参考までに。
 
 
森林認証制度が世界中にかなり普及した今日、次はこれかなあ。
 
 
これに回答を求められる企業側も大変だな、と感じてしまった。ISO14000のように環境改善の努力に加えて、木材なら合法証明が必要で、森林認証産地認証やさらにウッドマイルズなんぞもある。さまざまな形で企業の環境活動を問われ、商品の環境負荷を問われ……。ついでに品質を証明する木材認証JISやJASだってある。
 
裏返すと、いかに世界は環境に厳しい目を向け、しかも書面で活動を証明していく文化が広がっているかということを肝に銘じないといけない。
 
我が国の林業および林業事業体も、世界の動きに疎くて……ととぼけても世界は見ていることを意識しなければならないよ。
 

2015/05/09

キッチンで森を観察(^o^)

雨の日は、キッチンで森林観察を。

 
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花が咲き始めているのか?
 
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樹冠です。
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横からも樹形の広がりを……。
 
新鮮そうです。美味しくいただこうと思います。

2015/05/08

「神去なあなあ夜話」の林業感

遅まきながら、『神去なあなあ夜話』を読んでいる。

 
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前作『神去なあなあ日常』は出版直後ぐらいに読んで、それを映画化した『WOOD JOB!』も昨年見たわけだが、その続編である『夜話』は読んでいなかった。
 
なぜって? いやあ、まあ、たいした理由はない。それを今頃読んだのは、たまたま目に止まって購入したというだけである。
 
正直、前作より私にはしっくり来る。前作はちょっと突飛な部分も目についたが、本作はむしろ日常的な山村の暮らしが目に浮かぶ。
 
小説としての作品論をここで展開するつもりはないが、気になったところ。
 
三郎じいさんという、おそらく70歳を越えているという設定の登場人物が主人公に林業事情について語ったところだ。
 
やる気のある若いもんのおかげで、林業は変わった。俺は、林業の全盛期も衰退期も知っとるが、いまの雰囲気が一番好きや。この調子なら、林業は時代に応じて生きのびていけるかもしれんと、希望を持っとる
 
ほお。そうした林業感もあるのか。
 
もちろん、これは小説で、このセリフも作者の三浦しをんが創作したものである。しかし、おそらく取材の結果、本人がそう感じたのかもしれないし、あるいは取材した林業関係者が語った言葉を上手く活かしたのかもしれない。
 
たしかに林業全盛期というのは、昭和30~40年代のいわば木材バブルの時代。あれは異常な材価に踊っていた時期で、決して林業としてはよくはなかった。むしろ、あの時代に浮かれたから、その後の衰退期がある。
そして衰退した理由が、ほとんどビジネスになっていない林業界の構造的あり方の問題だと思っているので、これも困ったもんである。
 
しかし、今が一番よいのかあ。。。。やる気のある若い者がおかげかあ。。。。
 
ぜひ、そんな認識が広がってほしいね。いまだに「林業はダメだダメだ」と文句言って、昔を懐かしんでいる人が多そうだから(⌒ー⌒)。
 

2015/05/07

Nスペ「明治神宮の森」と人工の遷移

先日、NHKスペシャルで「明治神宮 不思議の森~100年の大実験~」をやっていた。

 
知っている人は知っているだろうが、明治神宮が100年前に人工的につくられた森であることを知らない人も多かったろう。
 
私は楽しく見た。とくに冒頭、調査に入る前に研究者たち(総勢140人あまり)が黒い礼服で参拝した直後、フィールドの野外服に着替えたカットが好き(笑)。むさ苦しいオッサンらが、生き生きとし始める。そして参道や森の中に寝そべったり、池にゴムボートで漕ぎ出して投網を打ったりするのである。
 
なかなか学問的には新たな発見や興味深いデータが取れたみたいだ。
 
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本多静六も登場したし、彼や上原敬二が作成した植生遷移図も立体画像で登場したのは面白かったね(^o^)。
 
 
まあ、ナレーションで原生林原生林と連呼していて違和感を抱いた人もいるだろうが、本当に100年放置していたのなら准原生扱いしてもよいかもしれない。
 
ただ、まったく手を加えていないわけではない。私も、神宮を訪れてこんなシーンを見ている。
 
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バックヤード近くだが、林内で枯れた木を伐り出したのかな。とくに参道沿いに残すと危険だし景観上も問題あるから。
正確には、林内から有機物を持ち出したことになる。
 
 
それに池など深い自然が残っているように見えた場所は、だいたい明治神宮御苑(有料の庭園)の部分ではないか。あそこは元から大名屋敷の庭園だったところで、手は加えただろうが、ゼロの荒野から植林したところではないはずだ。
 
 
とまあ、難癖付けるのは大人げない(~_~;)。
 
ともあれ、本多静六の偉業の一つだろう。そして、100年以上前から遷移理論はちゃんとあって、それを人為的に実行した結果として100年後に現在の神宮林が見られたのだ。
なかには宮脇某の「潜在植生の植樹」と結びつけた声もあるようだが、似て非なるものである。某氏は遷移を無視していきなり最終植生である照葉樹を植えているのだから。
 
それに遷移は常緑広葉樹(照葉樹)で止まるのでない。その後も枯死などで倒木することで始まる新たな局所的遷移(ギャップ理論)があり、モザイク状に植生は移り変わり続けるはずだ。(これは本多の時代には知られていなかったと思うから、今後の遷移は本多の頭の中から抜け出した新時代に向かう。)
 
 
ちなみに、人工的な植生の遷移を確かめられるのは、本当に明治神宮だけなのだろうか。もっと全国各地に環境条件の違いを含めて存在して欲しい。
 
たとえば大坂の万博記念公園も、1970年の万博開催跡地にゼロから森づくりを始めた。だから現在で約40年経っている。
 
5 万博の森。遠くに太陽の塔が見える。
 
こちらは神域のように人の手を排除していないし、立入禁止にしているわけでもない。むしろ、森の中を観察できるようにしている。写真にあるように樹冠の中と上を歩けるソラードと呼ぶ樹上回廊と展望塔が設けられている。)
しかし、かなり自立的な植生遷移を目にすることができる。「世界の森」と名付けて外来種を植えたところもあるし、それが増殖してしまった区域もある。また里山のような小さな田畑や、茶畑もつくっている。
 
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この部分は、あえて間伐して次世代の森づくりを実験中。
 
この森だって、あと60年経ったら、テレビで「奇跡の森」「不思議の森」として紹介されるかもしれないよ。
 
ちなみに今夜25時30分より「明治神宮」は再放送があるようだ。
 

2015/05/06

毎日新聞「余録」に!

昨日、突如『森と日本人の1500年』が売れだして、Amazonで環境エコロジー部門なので一位を獲得!!!! j伝えたが、その理由が見えてきた。

 

コメント欄やツイッターなどで知らせてくださった方々がいたのだが、5月4日(みどりの日ですな。そのことも忘れていた)の毎日新聞一面のコラム「余録」に、『森と日本人の1500年』が引用されていたのですよ。

ネットでも見られるけど、さっそく図書館で手に入れてきた(^o^)。

 
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おお、かなりの分量ではないか。本多静六の「アカマツ亡国論」から始まり、「森林美学」まで結構詳しく紹介してくれている。なるほど、この影響である可能性は高いな。なんたって一面だからなあ。
 
今年になって毎日新聞とは相性がよい(^o^)。
 
まずCLTについての3月4日の夕刊(これは首都圏版?)一面の記事にコメントが使われたし、4月7日の奈良県版には奈良県の林業事情ということから登場した。
 
いやいや、思い出せば、数十年前? 同じく「余録」だったと思うが拙著『チモール知られざる虐殺の島』から大きく引用する形で東チモール紛争を紹介されたことがある。ただ、この時は肝心の「チモール」は絶版状態だったのだけど……。
 
新聞だから、この記事の影響が長く続くかどうかはわからないが、期待しましょう!
 

2015/05/05

『森と日本人の1500年』のランキングが……

いやあ、不思議なことがあるもんだ。

 
拙著『森と日本人の1500年』がAmazonでランキング1位に輝いた。
 
 
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といっても、環境保護部門というカテゴリーなのだが。
 
その後、平凡社新書としても1位を獲得。地球科学部門でも1位!
その後、平凡社新書では2位に落ちたり、地球環境部門が3位だったりと目まぐるしいが、ともかく上位に並んだのだ。
 
不思議だ。出版された昨年10月には瞬間的にそうしたこともあったのだが、7カ月経ってから突如の返り咲き。誰か、大量買いをしたのか? それとも、新緑の季節、森に関する本を読もうという思いが日本人に満ちあふれたのか?
 
 
さて、皆さんが目にしたときは何位になっているだろう。お確かめください。 
 
 
ま、Amazonの順位というのは、瞬間風速みたいなものもあるのだが、ともかく何か動いたのは間違いない。皆さん、一層の後押しを(^o^)。

2015/05/04

娘がタケノコ堀りに参戦!

ゴールデンウィークということで、娘が珍しく帰省しているのだが、驚いたことに「タケノコ堀りがしたい」と言い出した。

 
もう、山には興味を持っていないと思ったのだが。
 
 
ここ数日、山林に来てタケノコを見つけても、蹴飛ばして終わらせていた。掘っても持って帰るのが大変。だいたい冷蔵庫には、先に掘ったタケノコがまだ数本分残っているし。
 
さっそく雨の上がったタナカ山林に向かう。
 
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雨後のタケノコとはよく言ったもので、またニョキニョキと伸びていた。
娘はへっぴり腰で掘っていた(^^;)。
 
さすがにシーズンも終わりかけだが、あちこちに点在しているのを8本ほど掘ったかな。探せばまだまだありそうだが、森は濡れているし、あんまり無理はしない。
 
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皮をむいて、小さくする。堀ったままだと茹でるのも大変だからね。
 
8本も自宅で茹でる気にならない。
そこで5本をラッキーガーデンに上納。おかげでオーナーからアイスティとイチゴアイスをいただきました(^o^)。娘はタケノコ堀りして、人生を学んでおります(@_@)。
 
ちなみにラッキーガーデンは、現在マネージャーを募集中。飲食業経験者優遇。森の中の寮?シェアハウスもあるので生駒山中で住み込みで働けます。なお、うちの娘は夏にバイトで送り込みます。
 

2015/05/03

最初のアメリカ人から古代アマゾン文明へ

今日の朝日新聞の科学欄で、「アメリカ最初の人類」を取り上げていた。(ここでいうアメリカ人とは、 USAではなく南北アメリカ大陸に住む人類という意味である。)

この記事によると、アメリカにはベーリング海以外にも複数の渡海ルートで人類が新大陸に渡ってきたという研究が進んでいることを記している。
 
なんとタイムリー! 実は昨夜読み終えた本には、まさにそのことを記されていたのだ。
 
613tyxk8dal衝撃の古代アマゾン文明」 
実松克義著(前立教大学社外学部教授) 講談社
 
 
この本には仰天の事実がいくつも記されている。その中では末部に置かれているのだが、アメリカ人はどこから来たのか、という素性である。
 
一般にはベーリング海峡を渡ってきたモンゴロイドと推測されているが、氷期が終わったのは1万1000年前。それ以前では北アメリカを覆っていた氷床を越えられない。当然、中南米に人類が到達するのはその後になる。
 
ところが、南米の方にはそれよりはるかに古い遺跡が多い、という事実がある。北米の方が新しいのだ。
しかも南米パタゴニアで見つかった遺跡の中には、3万年以上前のもあるという。ほかにも1万年を越える遺跡や遺骨は多くて、なかにはアフリカ人の特徴を備えたものまである。
 
そして新聞にも紹介されているのが、ワシントン州で発見された9000年前の遺骨(ケネウィック人)は、DNA解析によるとヨーロッパ系の遺伝子を持っていた。
 
もしかして、最初のアメリカ人はアフリカから渡ったのかもしれないし、ヨーロッパから渡るルートがあったのかもしれない。
ただ、結果的にアジア系の人類が全土を覆って定着するのだが。。。(そして中世にヨーロッパ人がアメリカ全土を征服するのは、皮肉な結果とも言える。)
 
 
 
ところで、本書の主題である衝撃の事実は、アメリカにおける先史文明の存在だ。マヤよりインカよりチャビンよりオルメカより古い文化がボリビア・アマゾンのモホス平原にあったというのだ。
そして、その時代は1万年以上前だという。……
 
このような説を紹介するとトンデモなオカルト説かと思われがちだが、すでに数多くの遺跡発掘の成果なのである。南米はもちろん北米やヨーロッパの研究者たちも、次々と参入して調査が進んでいるのだ。すでに多くの論文が出ている。そもそも征服したスペイン人の文献にさえ高度な文化を持つ集落がたくさんあったことが記されているというのだから、一笑に付す代物ではない。
日本には、その情報さえ伝わっていないのかもしれない。
 
しかもモホス文明は恐るべき成熟度をもっていたらしい。氾濫原につくられた人工の丘・ロマは2万以上あるらしい。それも小さな集落から何ヘクタールもの巨大台地まで。そこは水没しないから森ができ、動植物の宝庫になっている。
 
加えて数多くの正方形の人造湖と、それを結ぶ直線の道路と運河……など興奮する内容ばかり。
 
そこで巨大な農場を開発したこと。養魚池があったこと、運河による水運もあったと推測できること……。なんだか途方もない話だ。
 
しかし、グーグルマップでモホス平原の衛星写真を見ると、本当に四角い人工的な形をした湖が連なっている。氾濫原に点々とある森がロマだろうか。航空写真でも、直線的な畝が伸びた農場跡が見つかるようだ。(さすがにグーグルではわかりにくいが、直線は見える。)
 
 
そして面白いのは、アマゾン各地の表面に分布している土壌テラ・プレタである。一般に熱帯雨林気候の土壌は痩せているが、この土は黒く肥沃だというのだ。どうやら人為的に野焼きして有機物を堆積した人工土壌だということがわかった。それがアマゾン全土の約1割を占めるというのだ。
 
これって、例の『日本の土』で紹介しているクロボク土と一緒ではないか? 土壌ジャーナリストとして食指が動くではないか(笑)。
 
 
ついでに言えば、モホス平原からは1万年前の地層から縄文のある土器も出土している。縄文式といっても日本の縄文人がつくった土器とまったく同じというわけではなかろうが、ほぼ同時期に同形式の土器をつくっていたのである。
そういや日本の古墳は、基本的に土を積み上げた構造(表面に葺き石があった)で、ロマと似ていると言えるかもしれない……。
 
 
 
 
 

2015/05/02

「壜の中の苔」に変更(>_<)

今年2月に始めた「壜の中の森づくり」。

 
 
待てども待てども、何も生えてこない。十分温かくなったし、水も時折与えているのに、なぜ生えてこない。
壜の中に入れた森林土壌にまったく埋土種子がなかったとしか思えない。通常、森林土壌にはたくさんの草木の種子が埋もれているというのだが……。
 
Photo クマさんも、ずっと荒野のまま。
 
さすがに諦めた。作戦変更。
今日、またタナカ山林に行って、土壌を採取して入れ直す。しかし、すでにこの季節、芽を出すべき種子はもう出ているだろう。ということは、土だけ入れても望み薄だ。
 
しょうがないので、苔を入れてみた。
 
004
 
もはや「壜の中の苔」になってしまった……。でも、苔があれば、また別の種も現れるのではないかと期待しよう。ただし日なたには置けないから、室内にするか。
 
今後、苔から森へと遷移するかどうか、お楽しみに。
 
008  またクマさんに住んでもらうかな。
   

2015/05/01

26年の木材統計を見て

世の中、どうやらゴールデンウィークに入っていたらしい。とくに明日からは5連休らしい……。

 
フリーランスにそうした休日は無縁なのだが、世間が休んでいるなら本ブログもお休みするかなあ、と考えたものの、頭が反応するのだよね……。
 
で、あえて小難しい統計などを。
 
林野庁が平成26年の木材統計 を発表している。
 
これによると、素材需要は、2558万2000立方メートルで前年比1,7%(44万7000立方メートル)減少している。これは消費税アップなどの駆け込み需要が終わったことなどが原因だろう。
 
ところが国産材は、1991万3000立方メートルで、1,4%増加。外材は566万9000立方メートルで11,2%減少している。素材供給量に占める国産材の割合は77,8%となり、前年を2,3ポイント上回った……とある。
 
ようするに需要全体が縮む中、国産材の生産は増えたのである。
製材品も含めた木材自給率の数字は統計にはまだ出ていない(例年6月下旬~7月初旬の発表だったと思う)が、おそらく、30%越えになるのではないか。
 
ちなみに24年が27,9%、25年が28,6%だった。1,4ポイントくらいは上がっていてもおかしくない。ほとんど四半世紀ぶりの3割越えとなれば、多少は自慢できるかもしれない。そもそも十数年で自給率が10%以上上がること自体が、驚異的な伸びだ。
 
 
もっとも、この程度は昨年の時点でも予想は付いていた。
今回の統計を見て、私が面白く感じたのは、外材輸入の中で米材もニュージーランド材も減っているのに、南洋材が増えていること。このところ南洋材は減る一方だったのに意外だ。ま、量的にはわずかだが。おそらく南洋諸国の為替安や在庫のだぶつきなどで価格が下落したからだろう。
 
もう一つ。国産材の人工乾燥比率が高まっている。
 
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なぜ、昨年は急に伸びたのだろうか。木材ポイント制度などいろいろ施策はあったが、この点の方が国内木材産業的には、よほど明るいニュースかもしれない。国産材は乾燥していない、というのが国産材需要の足を引っ張っていたからである。それでも乾燥材割合は、たかが3割を越えた程度なのだが……。
 
楽しくない統計の数字を眺めるのも、たまには勉強になる。

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