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森と林業と動物の本

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2015/06/18

やる気の出ない下刈り話

本日、もっともウケた話。

 
公団造林で、1ヘクタール3000本植えの仕事をしたそうだ。伐採跡地への再造林である。今話題の主伐(皆伐)跡地に次の世代の人工林を育てる大切な仕事。もちろん造林補助金が投入されるのだ。
 
もちろん、シカ対策に金網を張り巡らせる。……が、あっさりシカは金網を破って、中に入っては食べ放題。造林地はシカの餌場と化す。
 
植えた苗はほとんど姿を消した。そこにも草が生える。すると次は下刈りの仕事が舞い込む。もちろん補助金事業。
 
苗がないのに下刈り……しかし、刈っていると、ポツリポツリと残っている苗もある。が、規則正しく生えているわけではなく、また草に覆われた状態だ。区別はつきにくい。
 
おかげで、わずかに残った苗も下草とともに刈り取ってしまう……。
 
かくしてなんにもない、山肌に草を刈っただけの斜面が広がる。金網に囲まれて。
 
 
「こんなやる気の出ない仕事ないですよ!」
 
まさに。でも、その次は枝打ちとか間伐の補助金を目当てにした仕事が舞い込むんじゃないかな(⌒ー⌒)。木がなくても。。。。
 
 
こんなことが、国が推進する主伐(皆伐)後の各地の山々で展開されるでしょうね。
 

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コメント

1)ドローンを活用して苗が生長してない林班を区別し、現状に応じた対策をとる。
2)広大な面積をカバーできるようにドローンを大型化。
3)シカを見つけたらエアガンを撃てるようにドローンを武装。
4)自力開発より軍事用のを買う方が早いという話になり、急進的平和主義者の皆様から大反対を受ける。
5)ドローンの活用は無かったことになる。

意味のない仕事を作り補助金をばらまく組織(国)。その補助金を受けて意味のない仕事をする組織(主に森林組合)。木材生産に寄与したとしても単に木材価格を暴落させるだけのことで、まじめに持続可能を目指し取り組む林業を潰しにかかる。
一体国は何をしたいのでしょうか。国自らを含めた関連組織の単なる今の生き残りだけではないでしょうか。人々が気がつくまで?マッチポンプの政策を続けていくのでしょう。

エア・ドローンもいいけど、もはやエア林業かもね……。
 
国はパニックになっていて、自らの任期以上先のことは考えられないのです。

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