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2015/06/07

エリンギから考えた

エリンギは、今や身近なキノコになった。スーパーマーケットの野菜売り場なら、年中並んでいるのではないか。

 
5
 
なかなか歯ごたえがあって、私も好きなキノコの一つなのだ。で、今日も買ってきた。
 
もともとエリンギはヨーロッパから中欧アジアが原産らしく、日本には存在しないキノコだった。それが、栽培という形でこんなに広がるとは思わなかった。外来種だが、栽培地らか胞子が飛んで、こっそり日本の山に“自生”しないのだろうか……。
 
 
ところが、エリンギの胞子は、生産者にとって非常にやっかいなのだそうだ。
 
エリンギはヒラタケ属だが、やたら胞子が多く出るらしい。そして、これが問題なのだ。
大量に栽培していると、莫大な胞子を放出する。それを吸い込み続けると、肺臓炎やアレルギー疾患にかかる(いわゆるキノコ肺)になってしまうとか。
しかも栽培施設もすぐに痛むし、毎度のクリーニングが大変。さらにこの胞子が害菌を呼び込みやすいという。(その割には野生化しないのは不思議。)
 
 
6 ちょっと胞子がないか覗いてみた。
う~ん、市販する前に胞子は出終わるようだな。
 
 
そこで鳥取県にある日本きのこセンターが、無胞子性のエリンギを開発したという。まずは朗報だろう。
 
 
もっとも、私の目が止まったのは、無胞子性エリンギの培地は、スギのおが粉を大量に使っているとあったからだ。
 
今市場に出回っている通常のエリンギは、主にトウモロコシの穂軸をつぶした粉(コーンコブ)やふすま、糠を培地にしている。コーンコブはどこから調達しているのか不思議だが、培地としては人気だそうだ
ところが、無胞子性エリンギの培地は、8割をスギのおが粉が占めるという。
 
 
キノコの培地は、私も興味があった。なかにはジャガイモだとか紅茶抽出滓やコーヒー抽出滓も使えるというが、主流はやはりおが粉だろう。
 
おが粉は、どのようにして供給されているのだろうか。キノコ培地などは、どんどん消費されているのだから結構な量が必要だろう。
もちろん、丸太をトンだとか立米単位で扱う林業家にとってはしれた量に感じるかもしれないが、もう少し需要先として検討できないだろうか。
 
以前、割り箸は林業の周辺産業と位置づけられているが、その付加価値は大きく、下手に建材にするより割り箸をつくった方が高くなるケースがあった。だから林業とは割り箸生産のための産業だと位置づけてもよいと思えた。
 
同じくおが粉の使い道をしっかり押さえたら、立派な林業の王道になれるような気がする。目的別に優秀なおが粉を生産したら、高く売れるかもしれない。

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コメント

おがこ、小生も注目しました。長野のキノコ会社を友人を通して調査しました所、『海外調達の契約があるから、入り込む余地は無い』と。廃菌床リサイクルのシステムで作ったオガコならば可能性があるかも・・・と、目していた時期もありましたが、今は冷めてます。

やはり海外から入ってきていますか……。
通常のルートでは、おが粉を売り込むのは厳しそうですね。ただ、特殊な効用を証明する~スギ粉がキノコ栽培に利点があるとか純国産を売り物にするとか~ことはできないかと思っています。多様な収益源を持つことが日本の林業に必要だと思いますから。

床など畜産用にもつかわれるため、当地では、不足しているという話を聞いたことがあります。以外とお金になるんですかねえ。

オガ粉は結構需要があるんですよ。ただ価格がなかなか上げられない。そこをクリアする方法はないかなあ、と思っているんですが。

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