無料ブログはココログ

本の紹介

« シカ肉を売る店 | トップページ | Yahoo!ニュース「森林林業白書が皆伐を推進する…」を書いた裏側 »

2015/06/14

国宝になる松江城の柱

島根県の松江城が国宝になる見通しで、現地は盛り上がっているようだ。

 
Photo 何年か前に訪れたときのもの。
 
もちろん、それ自体はめでたい。なんでも決め手は、築城時期を記した祈祷札(2枚)が発見されたことだという。伝承どおり1611年築城だったみたい。
 
 
この松江城、外見は四重なのだが、内部はチショウ5階、地下1階らしい。なかなか複雑な造りである。ラフカディオ・ハン(小泉八雲)は、「城そのものが奇怪なものを寄せ集めてできた龍のようである」と記録しているというが、たしかに寄せ集めだった。
 
いや、木材が(^o^)。
 
Photo_2 これが松江城の柱の一つ。
 
見た通り、何枚もの板をクサビとタガで締めつけた寄木なのである。接着面に何か詰め物ぽいものも見えるので、もしかして膠などで接着しているかもしれない。まさに集成材。
 
当時は、大木を集めるのは大変だったはず。戦国時代が終わったものの、森林資源も枯渇していただろう。その中で築城したのだから。
 
 
ところで、これが国宝なら、何も古い建物(城のほか、宮殿や寺社仏閣など)を復元する際に無垢の大材を求める必要はないのではないか、と思う。むしろ寄木の方がリアルというものだろう。そんなことするから、森林破壊が進むのだ。海外の巨木を調達する必要もないはずだ。
 
集成材は接着剤を使っているからダメという声もあるが、そんなことはない。なんなら伝統技術の膠で張り合わせるか、現代の科学の粋を集めて新たな集成材を作ればよいと思う。
 
復元だけでなく、修繕も同じだ。たいていの修繕は、その当時の最新技術を取り入れるものだ。だから法隆寺には中世の技法である貫が入っているし、東大寺の大仏殿には明治の修理の際にイギリス製の鉄骨とコンクリートを使っている。
平成の修理は、やはりCLTを使うべきかな( ̄ー ̄)。
 
 
せっかくだから、こんな復元城郭も。
5
 
これは復元された金沢城の五十間長屋。ようするに天守閣を取り囲む櫓をつなぐ部分である。2階建てなのだが、随分立派な木材をふんだんに使っている。
 
しかし、当時の城はまさに要塞で、 この長屋部分も倉庫として武器が保管されていた場所だし、そもそも足軽が走り回っていたわけで、こんなキレイなフローリングのような床じゃないだろう(笑)。もっと古材を張り合わせて、薄暗い倉庫風情を出せば、リアルなのに。
 
もっとも説明書きによると、城は幾度も火災に焼け落ちていて、復元モデルは幕末の安政の頃のものらしい。当時は、城を戦闘の場とはしていなかったから?
 
 
いずれにしろ、復元と言いつつ勝手な思い入れで無垢の木を使う必要はないだろう。

« シカ肉を売る店 | トップページ | Yahoo!ニュース「森林林業白書が皆伐を推進する…」を書いた裏側 »

木製品・木造建築」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/36391/61743458

この記事へのトラックバック一覧です: 国宝になる松江城の柱:

« シカ肉を売る店 | トップページ | Yahoo!ニュース「森林林業白書が皆伐を推進する…」を書いた裏側 »

2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

森と林業と田舎