旅行社に足を運んだら、待ち時間に目に止まったのが、このパンフレット。

一応、上下はカットしております。
「森の宿」を売り物にしたツアーなのである。
・自然の森に抱かれた立地
・木々の絶景観賞を居ながらにして
・敷地内や近隣に森の散歩路
ま、そんなコピーが並ぶ。
そして紹介するのは、14の宿。なかには「ええ~?」と思うところもあるが。やはりというか、森林セラピーも紹介されている。

「森の中に泊まれれば良いのです」と来た。
ボディコピーによると「自然が大好きだけど、本格的な山歩きや長時間のウォーキングはできそうにない。そんな皆様に森の癒しをお届けしたく、“森に泊まる”ことのできる“森の宿”をラインナップしました。」
そう、こんなコンセプトのツアーなのだ。またまた宿のコピーを羅列すると
・風そよぐ、3万坪の森。
・森を歩き、山を望む。
・洋館建築と森の融合。
・渓流へと続く緑の散策路。
・静かな湖畔の森を訪ねて。
・爽やかな、水源の森。
・緑の里山に心癒されて。
・緑の雄大なロケーション……。
コピーライターが知恵を絞って(現地を訪ねることもなく)つくったんだろうなあ。
それぞれの宿が、本当に期待に応えてくれるかどうかはともかく、こうした宣伝文句が出てきたことは、歓迎したい。
なぜなら、これまで日本の旅行界では「森林リゾート」というのはウケない分野だったからだ。リゾートと言えば、海浜か、高原。高原というのは、どちらかというと草原の広がるところで、森は遠景だった。
日本人は森を観光先として、あまり考えて来なかったのである。
実際、観光のアンケートでも「行きたいところ」に森林地域はあまり登場しない。仮に森林のある地域に行っても、森の中を歩くことを観光アイテムには加えない。(登山とかハイキングは、別のカテゴリー)。
これがドイツやアメリカなどでは、圧倒的に森林リゾートが上がるのに。
それでも、こんな企画が登場したのだから、もしかして需要ができてきたのだろうか。この企画(JTB)が成功するか否か。日本人の森を見る眼を計るバロメーターになりそう。
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