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2015/07/21

Yahoo!ニュース「林業再生の特効薬は…」を書いた裏側

Yahoo!ニュースに『林業再生の特効薬は「補助金撤廃! 」』を書きました。

 
 
別に奇をてらったつもりはなくて、むしろこの手の話は林業関係者も含めた会話の中でよく出る内容だ。
 
とはいえ、そんな会話をそのまま書いたら、単に極論を述べる奴、で終わってしまうよな、と思っていた。
 
そんなことを考えている際に、ふとスイスのケースを思い出したわけだ。
スイス林業に補助金がないことは以前から聞かされていたが、それは最初からないのだと思っていた。が、最近になって、かつてはガッツリあった、それもヨーロッパ諸国の中ではかなり多い方だったと知った。それなのに撤廃できたのだ。いかに既得権益をはね飛ばしたのだろう……
 
結局、それこそ奇をてらった政策転換事情があったわけではなく、ひたすら議論を重ねて10年以上かけて撤廃を決定したことがわかると、ちょっとショック。議論の始まりから実施まで、18年もかけているのだ。
 
日本人に、それだけの粘り強さがあれば……と思わざるを得ない。
 
ちゃんとした事例があるなら、書きようがある。そんなの極論だと、スルーできなくなる。日本でなぜできないのか、と問いかけもできる。日本ならではの政策転換スキームを考える助けになるのではないか。
私も掴み金的な補助金ではなく、しかし林業を支える形はないものか、と考えているのだが……それは、この前の金沢の帰りの車の中で出た議論でもある。。。
 
 
とはいえ、この記事を目にした日本の林業関係者は、きっと不快に思うか、怒髪天をつく思いか……ようするに反発が多いだろうと想像する。もしかしたら、細かな事実関係が正しいのかどうか、なんて突っ込む人もいるだろう。
が、そんな枝葉末節にこだわるより、根幹である「本当に補助金が林業を助けているのか」「削減~撤廃は不可能なのか」という点を考えてもらいたい。
 
少なくても、海外に事例はあるのだ。スイスだけでなく、ほかにも補助金撤廃に取り組んだ国はあるだろう。
 
でも、こんなの書くと、今後、私の仕事が減るかも(⌒ー⌒)。だって、林業関係の講演なんて、ほとんど補助金で開催しているんだもの。それに誰だって補助金、欲しいもんね。補助金撤廃を唱える者を呼びたくはないだろう。
 
 
まあ、いいか。森を相手にするときは、目先の利益を追わず、長期的視点に立つこと、そして多様こそが森林の原点だ。狭い林業ばかりに夢中になっていると、視野狭窄に陥り、全体像を見失いかねない。……これ、金沢で言ったことだ。
 
よし、私も多様な分野に眼を向けて(新しい仕事を探して)、長期的視点を持って(老後の生活を意識して)歩んでいこう。
 
自らの考察に、真摯に向き合いたい。それが私の生きる道。
 
……あ、なんか、カッコつけてしまったかなあ。やっぱり老後のためにも金は欲しいけど(笑)。
 
 
 
 

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コメント

補助金を廃止することはもはや不可能です。日銀が国債を引き受けることになり予算を現状の赤字のまま継続できること、つまり財務省の予算削減圧力がなくなること。補助金自体がもはや林業という産業のためではなく、林野庁そのものの維持のためであること。そして、最終的には赤字財政のもとで補助金などをばらまいていることに、日本人の多くが全く何も問題と感じていないことです。いずれ日本は財政破綻することになり、その時が林業の復活の時になるのではないでしょうか。海外に販売できる商品が現にあるのですから。ただし、あくまでも適切に管理されている林業地の木材に限られますので、本当の日本の林業の能力がその時問われるでしょう。

日銀が国債を引き受けるのは禁じ手ですねえ。完全に財政規律を失った。このままだと本当に破綻する日が来るでしょう。ギリシャを笑えない。

しかし財政破綻したときこそ、国内資源に眼を向けられるはず。それこそが「里山資本主義」です(笑)。

『シャブシャブ』が今回もキーワードですね。?!其れはさておき、

森林・山村○○関係の交付金事業をやっており、二年目に入りました。
本年度における活動希望者が50人を超えそうです。一年目は8人規模でした。ボランティア保険代だけでも相当な金額になりそう。

一方で、交付金が終了する時には『リストラ』が必至ですから、今から悩んでいます。

私の会社は薪炭業ですが、補助金1円ももらってないですよ。それでも従業員10名通年雇用できてます。 人工林はもういいでしょう。使いきれなくて紙や燃料になってるんですから。 事業者の創意工夫を促せば大幅削減は可能です。

補助金の問題は数あれど、具体的な面で言えば持続性がないことが最大でしょうね。補助金があるときだけしか作用しない……。本当は、それを立ち上げ資金として自立するのが目的のはずなのに。再生可能エネルギーのFITも同じ。20年後に嵩上げ電力買取額がなくなってからも自立するエネルギーはいくつあるやら。

しかし、じゅんぽんさんの薪炭業が可能(それも10人も雇用!)なように、私は補助金がなくてもやっていける林業家も少なくないと信じています。最初から「無理」という気持ちが強すぎます。
もちろん、「無理」な地域・山林もあるのはわかります。それは、また別の手立てでカバーする仕組みを考えるべきであって、今の形の補助金は将来につながらないでしょう。

太陽光発電の補助制度は、嫌いです。補助した分は我々『家庭用電気代で賄う』という。。。。?!
電気自動車での『各種の補助制度』も、不公平感があります。(==購入した人だけ得をする)一方で、
森林・里山の整備に関しての補助制度は『社会貢献型補助』・・・(==国や行政人がやるべき仕事を、『代わりに』やる訳)
ですから、ずっと、マシ、と思います。

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