このところ雨がよく降るので、タナカ山林に最後のアジサイの移植を行った。
これまで雨の前日を狙って植えていたが、ずっと猛暑で晴れが続いていた。こんな時に移植しても、毎日水やりに行けるわけではないので枯れてしまう……と我慢していたのたが、今こそチャンスだ。
そこで挿し木でつくった苗を4本、山に植えたのである。 幸い、これまで植えた分もすべて順調に育っている。この調子だと、数年後にタナカ山林の林床はアジサイの花に覆われるだろう。
が、今日はその話ではなくて、同時に発見したナラ枯れだ。ついに枯れ始めたのだ。
これは直径40センチを越えるコナラの巨木だが、根元から幹全体に点々と穴が開けられ木屑を噴いている。完全にカシノナガキクイムシに乗っ取られたようだ。まだ緑の葉をつけているが、遠からず赤茶けるだろう。
これ、枯れる前に処理した方がいいのだろうか。しかし、私にはこれだけの大木を伐る自信がない……。(今の私は、直径20センチ以上の木には手を出さないことにしている。)
さらに遠目に見てみると、すでにタナカ山林の各所で枯れ始めていた。
ここなど、ひどい。かなりの巨木なのだが、この木の樹冠の中に電話線と電線が走っているのであった。つまり、どちらの方向に倒しても線を切ってしまう。そして道を塞ぐ恐れさえある。
この処理は、アーボリカルチャーの技術を持ってしても至難の技だろう。
こんな場合、誰が処理するのだろうか……。下手に手を出して断線させたら損害賠償ものだ。 いっそ、自然に倒れて断線してから関西電力に処理を任せた方が無難かね。
林野庁の発表によると、昨年度のナラ枯れ被害量は約4万1000立方メートルで、最も被害が多かった2010年度の約8分の1まで縮小したそうだ。
が、少なくても奈良県はそんなレベルではない。とくに生駒山系はナラ枯れの最前線である。盛夏の現在、まるで紅葉しているかのように、山は赤茶けている。
ざっと見渡したところ、緑視率(視界に入る緑の面積比率のことだが、ここでは山全体のナラ枯れの比率)で言えば2割くらいが赤茶けている。ものすごい量だ。山だけでなく、街路樹のように道端に生えているコナラまで枯れている。この非常事態を、奈良県や生駒市の関係者は気づいているのだろうか。
これらは、今年は葉を落とすだけかもしれないが、来年あたりには枯れた枝が落ち、さらに幹ごと倒れる例が相次ぐのではないか。森の中で倒れるだけならまだしも、道を塞いだり、道行く人や車を傷つける可能性だってある。
もう一つ、コナラが枯れたところには、最強の毒キノコ・カエンダケが群生することが多い。昨年は
私の実況報告 がミョーに話題を呼んだのだが、今年以降は昨年の比ではないはず。
そのうちカエンダケに触ったり食べたり、殺人事件が起きるんじゃないか(笑)。
さて、どうするかなあ。座して眺めているだけでよいのか……。
もし伐ってくれる勇者がいたら、1本につきラッキーガーデンのカレー1皿を御馳走しよう(⌒ー⌒)。
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