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森と林業の本

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2015/08/04

焼畑復活ブーム?

先日、本ブログで「焼き畑がしたい! 」と記した。

 
滋賀県の長浜市余呉町で焼き畑を復活させる動きを紹介したものだ。私もできることなら見学、いや参加したいと吠えたのだが……。
 
その後、各地から「ここでも焼畑やってますよ」という連絡をいただいた。
 
まず、静岡県井川 の小河内地区である。なんでも8月2日に火入れをしたらしい。こちらは復活4年目だとか。
 
さらに兵庫県豊岡市 の但東町赤花地区でも2日に火入れが行われたという。こちらは今年60年ぶりの復活だそうだ。
 
ああ、せっかく教えていただいたのにその日は行けなかった&行けないわけだが、おそらく、ほかにも多くの地域で焼き畑が行われているはずだ。知っているだけで新潟県や山形県でも行っていたはず。島根県もあったかな。
 
焼畑復活ブーム?
 
いや、復活ブームというと語弊がある。なかには、途切れず続け生きた焼き畑もあるからだ。井川の焼畑も、正確には神事として続けられてきたものだ。また宮崎のように、しっかり伝統を根付かせた地域もある。
 
肝心なのは、単に地域おこしのイベントとして焼き畑を行うのではなく、そこで何を栽培するか、その作物を商品化してビジネスとして回していく心構えだろう。
ソバはわりと商品化しやすいし、ほかにも赤カブなどの野菜も出回っている。
 
ただ一品ではなく、複数年に複数の作物になれば。さらに樹木も育てるようになれば。和紙の材料のコウゾも短期間に収穫できる。私は、焼畑の炭まじりの表土だって商品化できたら……なんて夢想するのだが。
 
もちろん、すぐに採算に乗せられるとは思わないし、すべての山で焼き畑をしろというわけでもない。小さく、きめ細かくすることに意義がある。
それでも大規模一斉単種造林と皆伐の林業……いわばファースト・フォレストリーに対抗する、地域に根ざした多種生産農林業……スロー・アグロフォレストリーと位置づけられたらと思うのだ。(ただし、収穫が早いのはスローな方だろう。)
 
ちょっと、真夏の夜の夢かな。。。
 
 

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コメント

島根県でもあり、旧仁多町の森林組合が、造林前施業+カブ栽培の枠組みで取り組んでいましたが、10年ばかり前にやめています。
が、同じ仁多町のダム建設残土処理場周辺をとっかかりに、今年から復活へ向けて一歩を踏み出します。しかも竹の焼畑です。カブ栽培などのあと、乳牛の放牧+一部をタケノコ生産林へと導く目論見にて。

仁多町の焼畑は、もう止めていたんですね。
でも、放牧とタケノコ生産と組み合わせる竹の焼畑もオモシロそう。機会があったら話を聞きたいですね。

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