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森と林業の本

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2015/08/22

青いシダ

先日、生駒山中をほっつき歩いていて、林縁で出くわした光景。

 
1
 
ん? なんだ、この青いのは……。
 
2
 
おお、シダが青く輝いている。一瞬、青いスプレーでもかけられたのかと思ったが、ちゃんとシダの葉が青く染まっていた。
 
不気味だなあ……。近くに廃屋になった神社もあったし。ヘンな汚染物質がばらまかれたとか、宇宙から来訪者の痕跡とか。。。(思わず往年の「ウルトラQ」とか「怪奇大作戦」を連想してしまう。)
不気味な雰囲気を漂わせている。ちょっと薄暗いし。
 
 
調べてみると、これはコンテリクラマゴケらしい。コケとはなっているが、イワヒバ科のシダの一種だ。
と言っても、通常のシダ類はもちろん、クラマゴケは青くなんかない。このコンテリだけが青いのだ。そうそう、コンテリとは紺照りのこと。つまり紺色にテカっていることが名前の由来だ。
 
ただし、コンテリクラマゴケは帰化種。中国原産で園芸用に持ち込まれたのが野生化しているらしい。生駒山に、こんな外来種が入り込んでいるとは思わなかった。
 
 
なお、この青色は、色素の色ではないようだ。実は別名がレインボーファン。虹色をしていると表現されているとおり、光の具合や水がついたりすると色が変わるらしい。(このことを知っていたら採取して試してみたのに。)
 
これは構造色といって、葉の表面の構造によって青色を反射しやすいということだ。クチクラ層という膜の多層構造が色を決定づけている。
 
帰化種とはいえ、日本ではなかなか珍しい。青いバラならぬ青いシダは売り物にならないだろうか。
 
こういう植物は、魔女の館みたいなアトラクションの背景に使うと雰囲気出すんじゃねえ? と思ってしまった。
 

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コメント

コンテリクラマゴケはすでに花屋さんで見かけることがある、普通の商品ですね・・・売り物には・・・
普通のクラマゴケはよく生えてますけど、野生化してるのは初めて知りました。個人的に欲しいですー。

花屋で買ったコンテリの鉢植え?を、誰かが山に捨てたんでしょうね。意外や枯れずに自生したのでしょう。

生駒山の交野市山麓をほっつき歩けば見つかるかもしれませんよ(笑)。

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