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森と林業の本

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2015/09/17

もやもや林学談義

朝から雨がしんしんと降る。
モヤで山が白く見えない。
途切れ途切れ、安保法案の審議の様子がもれ聞こえる、そんな日。

 
 
今日は島根からお客さんをお迎えした。島根大学の生物資源科学部農林生産学科2年の女子大生。
たった一人で、日本の林業のことが知りたいと生駒まで訪ねてきたのである。
 
出雲の国から大和の国を訪れた使者?なのだから、平城宮など奈良見学も、ともくろんでいたが、この雨ではどうにもならない。
そこで定番のラッキーガーデンへ。スリランカカレーを食べながらの林業講義?である。
 
 
話はあっち飛び、こっち飛び。林学教育の過去と現状を聞いたり、森林組合と林政担当役人の裏側の話になったり、進路相談のようになったり、人生哲学みたいになったり。
 
最後はラッキーガーデンのオーナーも加わって、新作料理の試食もしながら、「結婚するなら日本のオトコは止めろ」なんて話題に(~_~;)。
 
 
しかし、2年生である。この時期に、こんなに真摯に林業に向き合うなんて。私の学生時代とは大違いだ。
林業女子・予備軍か? しかし、多くの林業女子会のメンバーが外向きなのに比べて、彼女は内向きのように感じた。深慮系林業女子? 考えて、悩んで、模索する。そんな立ち位置があってもいい。時間はたっぷりあるのだもの。
 
……でも、そこまで乙女を悩ませる日本の林業の罪深さよ。(え、余計なこと話すオレが悪いって(°o °;)。。。
 
 
4時間以上話し込んで、最後に別れる際の感想。
 
「ずっと、林業について考えてモヤモヤしていたんですけど、今日の話でもっとモヤモヤが増えました」 (~_~;)オイオイ……。
 

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森林学・モノローグ」カテゴリの記事

コメント

田中兄

島根県からはるばる林業講義を受けに生駒まで来るとは,すごい! 今時の女子は行動力あるなあ!
田中さんが最高の情報源と確信して訪ねてくるとは。
林業もやもや病を治療した名医ですね!!

もやもや病を「治療」していないって(笑)。悪化させたのです。

でも、もやもやを抱えて向き合う方が、何も考えない人よりいいと思いませんか?

田中淳夫さん

昨日はありがとうございました。無事島根に戻ってまいりました。

私がお伝えしたかった「モヤモヤが増えた。」というのは決して悪い意味ではないんですよ。プラスであったということなのです。

話がそれますが、「森林と人との関係がよくなれば、いいことがいっぱい起きるんじゃないかな。」と私は思っています。

私はその関係を見つけたいのです。

その答えを出すときに、できるだけ納得できない人が少なくなるようにしたいんです。

だから、批判的な意見を聞き、悲しい現実や全体の流れも自分で見る必要があります。それは苦しいことだと思います。でも、その先によりよい答えがあるんだという気がしてしまうのです。

あっ・・・やはり勉強不足ということですね(苦笑)

まずの到達地点はこの問題を悲観的に見れるようになることかもしれません。

今回のお話を通して、自分のすべきことが一つはっきりしました。しかし、口に出してしまうとやってしまった気になってしまうので、ここでは控えます(笑)

次にお会いした時に気づいてもらえたら合格点かなあ。

まだまだ知らないことばかりです。これからもよろしくお願いします(_ _)

島根大学生物資源科学部農林生産学科
森林学教育コース2回生

森と人のよりよき関係。これは私のテーマでもあります。
その中には林業も含まれるけど、林業だけじゃない。森林学だけでもない。
私自身が20年近く取り組んで、まだ答えが出ない……。
 
そういう課題ですから、木を、いや気を長く考えてください(^^;)。
いつか出した回答を教えてください。

ココログ書き込みは初めてかも?
お邪魔します。

島大林学系とは、聞き捨てならぬ。
わが後輩。
いまどき学生さんの思いを聞いてみたいです。

モヤモヤとは何なのか?

以前、美味しんぼの雁屋哲さんと林業の事を話す機会があり・・・
それが、コミック105巻ですが・・・
現場では、「今までモヤモヤしていたことが、すっきりしました。」
と、喜んでもらえたのに、作品では、私の話した後半の大切な部分が、その後の速水さんとの会話の中に採られており、行政はやはり物足らないような位置づけになっていたことが残念でした。

ということは余談ですが、島根大学の2年生さん、良かったら声かけてください。

島根大学2年生は、読んでいないようですね(^^;。
まあ、森林生態系と絡んだ林業に正解などなくて、みんなモヤモヤしながら取り組んでいるものですよ。

田中さん、
田中さんのFBサイトから島根大学二年生を見つけたので、そちらルートでもアプローチしてみました。
お返事いただきました
ご心配いただきありがとうございます。

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