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森と林業の本

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2015/12/02

光る木~クリスマスツリーに寄せて

先日訪れた銀座の街は、街路樹は輝き、早くもクリスマスムード。

道行く人も、クリスマス光線やチョコレート光線に撃たれて、ついウィンドウの奥の輝く逸品の物色を始める人もいるだろう。
 
1_2
 
3  ちゃんと天使も見守っている(^0^)。
 
 
クリスマスツリーと言えば、電飾で輝いてるものと相場は決まっているが……。地球上には、天然の輝くツリーがあることを知っているだろうか。
 
 
私がそれを見たのは、もう30年(!)も前になるだろうか。
場所は、パプア・ニューギニアのニューブリテン島(わかりやすく言えば、ニューギニア本島の北にあり、ラバウルのある島)の真ん中辺りから飛び出たウィルメッツ半島にあるブルムリという村である。
季節は11月ぐらいだったと思う。
 
私はそこで居候しつつ滞在して、未知の巨大動物を探索しようとしていたのだが……ちょっと病気になって情けないことになっていた。
 
そんなある夜、村の中を歩いていると、前方の樹木が、なにやらチカチカと光っている。おや、こんな辺境の村でもクリスマスをやるんだ、と思ってから気づいたのだが、この村に電気は通っていないのであった。
ならば、樹木の枝葉に何か反射するものを張り付けたのか。しかし、反射する光源がない。そもそもチカチカ点滅するのもオカシイ。
 
近づくと、正体がわかった。なんと、小さなホタルがその木にいっぱい付いていたのである。それが点滅しているのだ。ただし、光り方が揃っていなかった記憶がある。
 
天然のクリスマスツリー! 
 
しばし、見とれたのであった。 
 
その時は撮影しなかったから、よく似た風景を探すと、こんな感じ。
 
ユニーチューブ「動画で見るホタルの木
 
 
 
さて、地球上には光る生物は意外とたくさんある。ホタル以外にもクラゲやミミズだって光る。節足動物なら、ウミボタルも有名だし、ホタルイカとか、夜光虫もいる。そして発光キノコも数多い。魚にも光るもの(チョウチンアンコウなど)は多いが、これは発光バクテリアを内蔵しているんだっけ……。
 
そして、琵琶湖の川エビが光る現象が発見され、私も取材に訪れた。その弱々しい発光をカメラに納めるのは非常に難しかった。結局、ぼやけた姿しか撮れなかったのだが。(後日、これは川エビが感染したコレラ菌の仕業と報告された。)
 
ところが、なぜ生き物が光るのか、明確な説明はできていないそうだ。それぞれ発光メカニズムは違っているし、ホタルのように交尾相手を見つけるというはっきりとした理由の見つからないものも少なくない。無意味に光るケースの方が多いらしい。
 
しかし発光現象は、常に人間を魅了するのは間違いない。
 
いっそのこと、遺伝子改造技術でも使って、自ら光る樹木を創造できないかね。人気を呼ぶのは間違いない。クリスマスツリーに高く売れる(笑)。
 

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コメント

光る(クラゲ?)の遺伝子が組み込まれた、光るグッピーはすでに普通に売られてますよ

グッピーがOKなら、樹木も(倫理的に)OKですね(^^;)。

そもそも光るクラゲの蛍光タンパク質を、遺伝子のマーカーにしていますからね。この研究がノーベル賞を取っているわけで。

もっと簡単に、光る菌類を樹木の樹皮に繁殖させる手立てを考える手もあるかな。

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