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2016/01/25

供養塔の墓石

近くの霊園を訪ねた。

 
いえ、深い意味はなく、散歩である。その霊園は広大で、その裏から山に入る道があるのだ。私にとっては、その山道を散歩する起点として、霊園を重宝にしている。
 
その道への入り口に、供養塔が建っている。
 
1
 
なかなかの規模だが、見てわかる通り、この供養塔を形作っているのは墓石だ。おそらく無縁仏化してしまった墓を整理した際の墓石を積み上げたのだろう。
 
だから、それらの石をよく観察すると面白い。かなり古い風化したような墓石がある反面、ピカピカの石だってある。古いものは、三十三回忌をすぎて永代供養されたんだろうな……と微笑ましくも思うのだが、新しいものはほんの十数年、いやもっと短いものもあるようだ。おそらく、管理料を支払わなくなり、遺族とも連絡が取れなくなって、霊園側が仕方なく整理したのではないか。
 
なかには、こんな自然石の巨大なものも。
 
2
 
昭和30年代の建立らしい。考え用によっては50年程度で整理されてしまうとは。立てたときは、立派な墓として誇らしげで、ずっと子孫が引き継いでくれると信じていたのだろうけど。
 
 
さて山に入る。急斜面を登って、森林公園の敷地に入ったが、気分が変わって縁に沿って伸びる道をたどった。どうも思っていた方向と違うようになってきたので、道を逸れた。
 
なに、森の中を突っ切ればいい。この程度のブッシュなら行ける。頭の中に地図が広がって、ちゃんと私の頭の中のナビは、急斜面を下っていけば、霊園にもどれることを示していた。
 
ガレ場を渡って、シダを分け入って、イバラを蹴散らして……。どうやら、(頭の中の)地図にある道にたどりつく前に、未知の尾根と谷があったようだ。何、問題ない。わずかな地形に人の痕跡の気配を感じる。ナビを直行から迂回ルートに切り替える。
 
やがて、前方に平地が見えてきた。ほれ、人里に出た。
 
なんか、重機でかき回したような土地。
 
4
 
おっと、こんなものがあったぜ。
 
……骨壺の墓場。そうか、整理されるのは墓石だけではなかったか。。。。
わりと高価そうな壺もあるが。坪野中の骨は、どんな処理をしたのだろうな。
 
 
墓も死に絶えることがあって、そのための墓も必要なのであった。
 
もし、こんな墓地の裏側を知って殺伐な気分になったら、墓石も骨壺も必要なく、骨も時とともに自然に帰す樹木葬を考えよう\(^o^)/。
 
Jumokusou_2
最後はちゃっかり自著に結びつけたのでした(⌒ー⌒)。

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