長崎には「森林づくり活動発表会」の基調講演に呼ばれたのだが、驚いたことがいくつかある。
その一つは運営した長崎県森林ボランティア支援センターの仕事っぷり。
講演終了後、約2時間後に親睦会を開くため再合流したのだが、そこで参加者に行ったアンケート内の私宛へのメッセージをまとめた一覧をいただいたのである。
実際には会場撤収と移動時間を引いたら、1時間ないはず。その間にこうした仕事を仕上げるとは、たいした手際のよさだ。仕事できる!
さてメッセージ一覧で驚いたのは、「後継の森林ジャーナリストを育ててください」とか「森林ジャーナリストの後継者スクールを開いたらどうですか」「指導できる人を増やしてください」……などの文言が多かったこと。
後継者? スクール? これは私が日本唯一だ、と強調しすぎたからか? 私は老い先短いと見切ったのか……。う~ん、シーボルトが鳴滝塾を開いたように異国の知識を伝えるか。。。(森林の世界って、異国かもね。)
でも森林ジャーナリストを増やしたら、ライバルになって仕事が減るじゃないか。
……と考えた私は、人間の器が小さい(-_-)。
ただ後継者の作り方については、考えるところがないではない。
その原則は、出てくるのを待つこと。
次に、足を引っ張らずに見守ること。
これだけだ。誰かを○○に養成するなんて考え方はおこがましい。その分野に興味がある人が出てくるのを待てばいい。そして、若手が出てきたらライバルにならぬように最初に叩いて潰す、ようなことはせずに(~_~;)、つかず離れず見守るだけで十分だ。
まあ、大きく活躍しだしたら、論戦を挑んで切磋琢磨するのもいいけどね。
後継者難は、多くの組織でよく耳にするが、無理につくろうとせず、出てこなければ滅ぶのみだなあ。
飲み屋も一軒より何軒か並ぶと往く人が増える。
ママの好みも違えば、出て来るサービスにも違いが・・・。
例えはいい加減ですが、1人と言うのも寂しいですね。
投稿: 仁藤浪 | 2016/02/03 14:32
「日本唯一の森林ジャーナリストだから、日本一の森林ジャーナリストです」というのが、私の定番自己紹介でして、今後同じような分野を扱う人が現れた場合は、「山林ジャーナリスト」にしてほしい……。
投稿: 田中淳夫 | 2016/02/03 16:38