Yahoo!ニュースに「増え続ける墓地が森と国土を蝕む 」を執筆しました。
これは『樹木葬という選択~緑の埋葬で森になる』の最初に記した現代の墓地事情の部分を要約というか、改めて紹介したもの。
一応、立場上は森が削られる! と書いたが、それ以前の国土利用の問題だろう。
もちろん面積の数字も、そんなに意味はない。本当の日本の墓地総面積は、いくら各所の統計を探しても見つからなかった。もし知っている人がいたら教えてほしいが、私の推計とどれほど違うだろうか。
もっとも昔は、お墓も無縁になったら自然と廃れて消えて行ったようだ。だいたい土葬しても、何年か経つとどこに埋めたかわからない状態だったそうで、次の埋葬で土地を掘り返すと、前の遺体や遺骨が出てくることはよくあった。
……田舎に行くと、よくそんな話を聞く(^^;)。いや、うちの父も経験したそう。私の中学時代の友人は、墓を掘って昔の骨を掘り出して並べて遊んだ話(写真付き)をしてくれた。
今はほぼ火葬だから、そんな経験はさすがにしないだろうけど、自然と消えていくものを法律で「墓とは」「埋葬とは」と定めたことで、処理しにくくなったような気がする。
今や無縁になっても墓を撤去するには官報に告知出して何年経ってから……と面倒な手続きができてしまった。しかも石塔の処理には結構なお金がかかる。そのため墓石の不法投棄が増える有様である。
歴史をたどると、 縄文時代は集落の真ん中に墓があったそうだ。死者とともに生きる感覚だったのかもしれない。
某イスラム教国では墓地問題が深刻で農地を転用してる国もありますからね。
私は都市の墓地を過疎地域に移転するなら樹木葬は賛成です。
高野山の様な墓地を作れば後世に歴史的価値も出るでしょうし。まずは青山霊園を高尾山に移転するのがいいと思う。
投稿: 参謀長 | 2016/02/13 04:44
現在ある墓地の移転は、かなりハードルが高いですが、まず都会人の埋葬地を中山間地に誘導することは可能と思います。その手段の一つが、樹木葬墓地ではないかと。
そして都心の墓地は、徐々に無縁化が進んで縮小・消滅するんじゃないですかね。
投稿: 田中淳夫 | 2016/02/14 12:14