これまで存在が知られていなかった土倉庄三郎が関わる文書が発見された。
連絡いただいたのは、奈良県在住の某医師。
古書目録で発見したそうである。すぐに購入したそうだが、整理して某大学に寄贈しようかと思っていたところで私を思い出してくださった。そして連絡が入った私は、飛んで行ったのである。こ、これは今まで存在さえ知られていなかった文書ではないか!
ところでこの医師の家柄を聞くと、なんと土倉家との縁戚関係にあることがわかった。
彼の一族の娘が、庄三郎の弟平三郎に嫁いでいるのだ。詳しいことは、彼の許可をいただいて改めて紹介することもあるだろうが、まずこの文書を。
表紙と、最終ページを示す。
廃仏毀釈の嵐が吹き荒れた明治中頃に、荒廃する寺社仏閣の保存を訴えた請願書である。
じっくり読みこまないと詳しい内容は捉えられないが、なかなかの名文。海外の例も引いて、文化財の保存がいかに大切かを訴えている。これって、今にも通じない?
請願先は、貴族院議長と衆議院議長。土倉翁以外に63人(表紙は57人)の連名だが、名を出す寺社は、東大寺や興福寺に始まり、私の地元にある宝山寺や長福寺、そして吉野山の如意輪寺、吉水神社……とそうそうたるもの。
ちなみに筆頭で名を出す土倉庄三郎の住所の下に「平民」とあるのが、ゆかしい(~_~;)。
これ、今年6月に川上村で行われる土倉翁百回忌と記念シンポジウムの会場にぜひ展示したい。
こんにちは。
土倉平三郎で検索してたどり着きました。
祖父が主だった三井牧場の芳名帳にサインがありましたので。
ほかに土倉夏枝、その他数名のサインがあります。
大正12年6月7日の日付です。
おかげさまで山林関係の方だとわかりました。
ありがとうございました。
投稿: おがた | 2018/09/12 08:43
平三郎経由とは! 平三郎についてはわからないことばかりです。晩年は兵庫県の但馬に行ったはずなのですが……。
また教えてください。
投稿: 田中淳夫 | 2018/09/12 10:37