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2016/03/11

「反実仮想」のススメ

昨夜、NHK・BSプレミアムの「英雄たちの選択 」で、“奇跡の村”と呼ばれる岩手県普代村で行っていた津波対策について紹介していた。

 
その最後に司会の磯田道史氏が「反実仮想の教育」の必要性を訴えていた。
 
反実仮想。古語だが、簡単に言えば「もし~だったら~だろうに」と仮定して考えることだ。これこそ防災教育に必要なものとして紹介していた。
 
実際、未来のまだ起こっていないことは、想像するしかない。と言っても、単に「津波が来たら」と想像するだけでは無意味で、「もし津波が押し寄せてきたら、村はどうなるだろう」とまで考える能力が必要だ。想定した事態が、諸条件でどうなるのか連想していくのである。
 
 
私は、子供の頃から空想癖があるが、この反実仮想を常に繰り返していた気がする。
 
もし自分が○○だったら。
もし自分が○○に巻き込まれたら。
もし自分が○○を目撃したら。
 
小さなことなら交通事故に会う。蛇にかまれる。ジャングルで方向を失う。強盗団に拉致される。政府の極秘事項を握る。金銀財宝を見つける。宇宙人にファーストコンタクトする……。
 
時に英雄になるが、時にミジメな被害者に終わる。が、サバイバルのイメージトレーニングにははなった。実際、仮想が現実になったこともいくらかあったが、多少は役立ったと思う。
 
……5年前に原発が(水素)爆発する映像を見たとき、東北から北関東が壊滅する可能性を想像していた。放射能物質が関東平野に流れ込めば、首都圏の住民も避難を始めるし、東京は首都機能を失う。政府さえ有名無実になりかねない。
 
西日本に住んでいる私は、すぐさま命の危険までは想定しなかったが、結果的に日本という国の崩壊を想像した。東日本の壊滅だけで収まるはずがない。なぜなら、日本経済の壊滅につながるからだ。日本経済が動かなくなれば、経済危機は連鎖して世界恐慌を引き起こすだろう。世界中が不安定になれば日本への援助も滞るだろうし、食料輸入もままならなくなり、飢餓が発生するかもしれない。戦争・内乱も頻発するのではないか。。。
 
瞬時にそこまで連想したのである。
 
結果的にそうはならずに救われたが、そこまで考えて行動を考えるべきだ。とくに政治家は。今の政府には望むべくもないが。。。
 
 
今、もっとも自分で想定している反実仮想は、「もし、突然すべての仕事が途切れたら」である。フリーランスで生きている限り、いきなり、あるいはじわじわと仕事が減って、ある時途切れることは十分ありえる。
今が順調でも、全然安心できないのである。かつて7つの雑誌の仕事を同時並行でやっていた時期があった。これだけあれば安心できる……。が、わずか2、3か月のうちに5つが消えたのである。雑誌の廃刊もあれば、編集者の移動もある。編集者と喧嘩して仕事を切ったこともある。
とにかく何が起こるかわからない。でも仮想することで、生き残る確率は確実に増える。さまざまな種子を蒔いておき、いつ来るともわからない収穫期に備えておく。
 
 
だから、世の誰もが「反実仮想」すべきではないか。
 
林業経営を例にとれば、台風や山火事にあった場合を考えるのは当然として、材価が暴落したら、今の売れ筋の木が二束三文になったら。国の補助金がゼロになったら。
反対に今バイオマス用に出している木材が、将来数十倍の価格になったり、雑木に高値が付くことだってあるだろう。樹木でない何かに価値が生まれるかもしれない。 
それは森のリスクマネージメントであり、チャンスロスしない林業経営である。
 
 
やっぱり、私の人生訓は「生き残る」かな。。。
 
 

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