Yahoo!ニュースに「CLTビルの建設現場を見てきた。 」を書きました。
タイトルに句点「。」を付けてしまっている……。
こ奈良の福祉グループの建設するビルのことは、以前にもネット記事として発表したほか、ブログでも紹介した。
今回は、その建設途中の内覧会が開かれたのに招かれて参加してきたのである。今回のYahoo!記事ではあくまでCLTの建設物として紹介したので、ビルの施主やこのビルを建設する意図については上記のリンク先を見てほしい。
今回の率直な感想としては、「なかなかCLTも美しいではないか」である。
というのも、以前見た東京のCLTの建築物の見本は、正直がっかりするほど醜かったからである。それは2014年7月31日のブログで紹介している。
もちろん、今回だって材の色は白赤のだんだら模様だし、黒節も多い。ところどころには気根の跡もある。が、全体を見回すと、なかなかよいスギ材の雰囲気なのである。
ああ、そうか、十津川材だもんな、吉野材ほどではなくても奈良の木は美しいんだ……と身内贔屓的な思いはさておき、やはり木造ビルを売り物にするなら、目に入る木肌が美しくなければ。
……が、気づくのである。ビルが完成したら、このようにCLTを見ることはできないのだ。なぜなら内側・外側とも別の建材でCLT覆ってしまうから。
通常のCLTの使い方としては、内外装の素材によっては木造に見えない。内装に木を使ったとしても、それはCLTではない、というナントモ(残念)な状態なのである。(ただ、今回のぷろぼのビルに関しては、一部CLTを「現し」として見える部分をつくるそうだ。)
せっかくだから Yahoo!記事では公開しなかった写真を。
視察風景と断面。CLTは交互に材の向きを直交させるが、写真のものは縦の圧縮強度を高めるため、縦5枚、横2枚になっている。
壁部分をよく眺めてほしい。CLTのパネルとは別に、(白っぽい)集成材が間に幾筋か入っている。これ、オウシュウアカマツ材のようである。CLTは挟まれている。なお、梁もオウシュウアカマツ材の集成材。木質の部分すべてがCLTではない。
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