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2016年4月

2016/04/30

知ってる?吉野林業が「日本遺産」に

今年の「日本遺産」が発表された。その中に吉野林業が含まれる。

 
が、その前に「日本遺産」って、知ってる? と言わねばならない。
 
国宝や重要文化財があた、近年は世界遺産および世界農業遺産とか世界記憶遺産だとか、ジオパークとかがあり……が、それとは違う「日本遺産」というのが昨年から設けられたらしい。
どこが違うのか? 
……皆さん、調べてください(^o^)。ごく簡単に要約すれば、「地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを『日本遺産(Japan Heritage)』として文化庁が認定するもの」だという。
私の認識では、文化庁がユネスコに負けじと始めた認定商売である。
 
昨年は18件。今年は19件が指定された。きっと、選ばれた地域だけで盛り上がっているだろう。
 
その中に、奈良県吉野(吉野町・下市町・黒滝村・天川村・下北山村・上北山村・川上村・東吉野村)が、「美林連なる造林発祥の地」として入っているのだ。
 
ややこしいのは、認定された文化財は58点にも上ることだ。
植林して育てた樹齢約400年のスギやヒノキのほか、天然林、樽丸、曲げ物の三宝や手漉き和紙、山岳信仰につながる金峯山寺の蔵王堂、そして伝統食の柿の葉ずしまで有形無形のものが含まれる。
それらが、いわゆる林業と木の文化として認定を受けたわけだ。
 
ともあれ、林業が「日本遺産」に入ったのは初めてだから、素直に喜ぼう……。ほかにも高山市が、「飛騨匠の技・こころ」が指定さているし。
 
考えたら、吉野には国宝や重文のほか、世界遺産にも指定されているし、林業遺産にも選ばれた。てんこ盛りだ。
 
こうした遺産指定は、それによって関係者が誇りを持つこと、そして世間の耳目を集めて広報効果があること……などが益とされる。ならば、わかりやすく説明していかないと、指定しただけ、になりかねない。
 
この日本遺産ネタを利用して、大いに奮起してもらいたい。
 
せっかくだから、昨年の指定を受けたものをいくつかピックアップすると、
 
群馬県の「かかあ天下……」
岐阜市の「信長公のおもてなし……」
熊本県の「保守と進取の文化……」
 
みんな、知っているかなあ。

2016/04/29

わらの価格に笑う

昨日の「木を食べる」の続きではないが……。

 
近くの「道の駅」で発見した商品。
 
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わら、かあ……。
ロング敷わらとあるのは、使い道が敷きわら、つまり畑などのマルチング材として使うのだろう。まさか牛馬の畜舎に使う敷わらではあるまい……ついでにロングと記すところを見ると、たいていのわらは短く刻んでしまっているのではないか。米の収穫にコンバインなどを使うと稲刈りと同時にわらも刻むことになるな……すると、このロングわらは、手鎌で刈り取ったのかもしれない……とまあ、そんなことを考えたのだが。
 
しかし。やはり目を引くのは価格だろう。このわら一束で600円+税。654円か!
 
一束がどれほどのものかわかるだろう。これっぽっちでこの値段。
通常の農家が使える価格ではないから、家庭菜園とか庭の花壇用なのかな。結構、あこぎな値段と思うが、需要はあるのだろう。非農家からすると、この価格を払っても欲しいのかもしれない。
 
 

2016/04/28

Yahoo!ニュース「木は食べられる?」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「木は食べられる?木材の新しい利用法はこれだ! 」を執筆しました。

 
前回のタケノコ記事から4日目だから早い? と感じた人もいるかもしれない。
ま、ゴールデンウィークに突入する前にもう1本、というつもりだったので(^o^)。
もともとYahoo!ニュースは1か月に4本、週に1本くらいの割合で書こう、と思っていたのだが、最近は本数が減り気味。ここは奮起したのさ\(^o^)/。
 
もともと4月は4月病で仕事する意欲が低かったのだが、そろそろ頑張らないとなあ、5月に入ったら5月病だしなあ……と思っていたのですよ。これで、かろうじて3本になった。
 
 
内容は、タケノコに続いて食べる話になってしまった。
もともとネタは、随分前から用意していた。「セルイート」や「おがっティー」は、キープしていたし、ほかにも何件かあるのだが、今回は見送り。稲本正さんも「木を食べる」ことを唱えていた記憶がある。
 
 
それにもう一つ。真面目に林業を論じるのはブログにしておき、お馬鹿で笑える話も書いてみたかったのだ。面白くてためになる、という古典的なスタンスを大事にしようと思うのである。
 
これが評判よかったら、執筆のベクトルを変えるかもしれないよ。

2016/04/27

漁業と林業の「共通」大問題

このところ、日本の漁業に関する書籍によく目を通す。

 
森林や林業ばかり手がけていても冴えないから、海の世界に鞍替えしよう……(^o^)、というわけではない。
ただ水産業にウイングを伸ばすことは、なかなか有意義だと思う。
 
今回読んだのは、これ。「日本人が知らない漁業の大問題」。
 
Photo 著者の佐野雅昭氏は、鹿児島大学水産学部教授。
 
タイトル通り、日本の漁業の今を描き、その奥深き闇と抱える巨大すぎる問題を指摘する。
ただ、ここでこの本を評しようと思っているわけではない。
 
まず本書の内容は、目次を見てほしい。
 
1 漁業は誰のためのものか
2 「海外に活路を」は正論か
3 漁協は抵抗勢力なのか
4 養殖は救世主たりうるか
5 複雑すぎる流通には理由がある
6 サーモンばかり食べるな
7 ブランド化という幻想
8 あまりに愚かな「ファストフィッシュ」
9 認証制度の罠
10 食育に未来はあるのか
雑魚にこそ可能性はある――あとがきに代えて
 
 
本書では、日本の漁業を説明する際に、農業が幾度となく持ち出されている。日本の農業も多くの問題を抱えるが、それと比較してみせるわけだ。
逆に林業はまったく登場しない。おそらく著者が林業についてよく知らなかったからだろう。あるいは林業そのものがマイナーで、比較しても読者に通じないと判断したのかもしれない。だが、農業よりも林業と比べた方が共通点が多いと思う。
 
なぜなら日本の漁業(水産業)の問題点は、林業にそのまま通じると感じるからだ。それどころか相似形ではないか。
 
たとえば漁業者と市民の対立は、海だけでなく森林空間を巡っても起きている。
 
養殖が儲かるわけではないという指摘には目が冴える。高級魚を養殖すれば、価格は下がってしまい利益が出なくなるのだ。
それは人工林に投下する資金や労力が報われない林業に似ていないか。ただ時間のスパンが違うので気づかないだけだ。
 
魚も木材も、複雑すぎる流通が問題とされるが、実は複雑だからよい面がいっぱいあった。
流通の中抜きは、結果的に画一商品を大量生産・大量販売に陥る。 
 
それにしても「普通は大量に仕入れたら格安で買えるのが当たり前です。でも、卸売市場で鮮魚を大量に買おうとすると、価格は逆に高くなる」現象が漁業でもあるのか。木材で、まったく同じことを言っているので笑ってしまった。
 
そして「ファストフィシュ」問題。ファストフィッシュとは、気軽に食べられる魚食という意味で、具体的には骨抜きして、味付け(洋風が多い)もした魚の切り身などを指す。ほとんど焼くだけですぐ食べられるというわけだ。
しかし、それは冷凍で輸入された安価な魚を骨抜きの過程でズタズタにし、粘着剤で形を整え、チーズやガーリック、バジルのようなスパイス系の味付けでごまかした食材……のことらしい。洋風なのは、その方が元の味がわからなくなるから。大量生産して学校給食などに卸してしまう。国内の漁業者には何の利益ももたらさない。
 
それって、チップにしてバイオマス燃料として燃やしてしまう木材利用とそっくり同じ! 燃料チップという使いやすい形に変えてしまうのだ。それでも政府は自給率が上がると推進する……。林家に利益はもたらさないのに。これからバイオマス燃料のことをファストウッドと呼ぼう。
 
そして審査を受けないと疑いの目で見られがちになる認証制度の問題点や、政策の間違いに眼を向けずに消費者に責任をなすり付ける食育の限界。
一方で「ウナギやマグロばかり食ってるんじゃねえよ!」と言いたくなる消費者の嗜好の偏り。。。実にさまざまな問題を指摘する。
 
 
実は、解決策もいくつか提案されているのだが、それもまた林業にもピタリと当てはまる。たとえば、あとがきのタイトルもその一つだろう。(少なくても、私の考える林業問題の解決策の一つとまったく一緒だ。)
 
 
漁業の本を読むというのは、仕事のウイングのみならず、思考のウイングを広げることに役立つのだよ。

2016/04/26

別冊環「ウッドファースト!」

藤原書店発行の、『』という雑誌を知っているだろうか。かなりマニアックというか硬派の分厚い雑誌だが……その『環』に別冊のシリーズがあって、今週発行の特集は、「ウッドファースト!」である。

 
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かなた分厚い。計ると2センチを超えていた(^o^)。ページ数にして410ページ。これだけの分量のほぼ全編が、木と森と建築の話である。
 
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こちらが目次。横長すぎてちょっと切れてしまった。執筆者・登場者は50人を越えている。
 
このうち、私は最初の座談会に出席しているほか、ほとんど最後の方に1編「樹木の時間と人の時間」を記している。全体としては、建築関係が強く、林業系は少数ではあるが、なかなかの論客を揃えている。
 
ウッドファーストというと、「とにかく木材を使って建築を」というような、木材消費を増やせば日本の森はよくなる……といった単純論に陥る心配がある。その点は、建築系の人にまだ理解が進んでいないと思えるところなのだが、それを私は指摘したので、ある意味ウッドファーストにストップをかける役割を負うてしまった。
むしろ木材を使う意味は、そんな物質的に森林生態に働きかけるのではなくて、人の心理にどのように影響を与えるか、を指摘したい。
 
 
全部読むには十分に時間がかかるが、これほどの陣容の記事は滅多にないだろう。ただし、価格も大物で(^^;)、消費税を合わせると4104円にもなる。
 
気合を入れて購入し、気合を入れて読まれることを推奨する。たまには硬派の記事を読むのも脳内の刺激になりますぞ。
 
 
別冊 環 (21)   ←クリックすると、版元のHPが開きます。
 
Amazon『別冊 環』 21

2016/04/25

消える天井画

昨夜は、NHKスペシャル「若沖」を楽しみにしていた。

 
若沖とは、江戸時代中期に現れた天才画家で……という手垢の染みた表現ではわからないような絵を書いた画家である。その動植物の凄まじさは、いまだに追いつく画家なし、とさえいえるほどなのだが……それはよい。
 
が、始まると、目が点に。なんじゃあ? このナレーション。棒読み? なんの感情も入らない子供染みた声とイントネーション。
愕然とした。誰だ、これは。誰の声じゃ。思わずスマホで検索。ん? ファッションモデル?20歳? いや女優でもあるらしいのだが、おそらく若沖について何の興味もないのか、そもそもナレーションの意味がわかっていないのか……新人アナでも、もう少しマシだろう。
ああ、思い出すと興奮、いや血が頭に上る(笑)。ま、その当たりはネットの上でも同評価のようで、阿鼻叫喚、すさまじい悲鳴と罵倒が錯綜しているから、検索してみるとよい(^^;)。これを読むだけで面白い。
 
 
おかげで音声消して字幕で見る始末で、あまり集中できなかったのだが、番組では超高感度カメラで撮影して分析している。それこそキャンバスの布の繊維までわかるぼと拡大したりレントゲン撮影で顔料や重ね塗りの技法を調査していた。それはそれで興味深い。 
 
ただ番組後半で、若沖の描いた天井画が登場した。その多くは色が落ちているのだが、京都の某寺では奇跡的に残っていたという。観光客を受け入れず、ほとんど本堂が閉めっきりだったらしい。
 
木板の上に顔料で描かれた絵というのは、わりと消えにくいようだが。
 
 
 
それで思い出したのだ。この前、何気なく訪ねた奈良のお寺を。
 
奈良市の蓮長寺である。寺歴はそうとう古いが、本堂は火事で焼けて江戸時代初期の再建。その天井に、すごい絵が描かれていた。
 
3 この本堂は重要文化財。
 
本堂の外陣の天井に、長さ20メートルくらいの巨大絵が描かれている。どうやら天女が待っているようであるが、消えかけていてよく見えない。
 
7
 
3_2  ほんの一部
 
外陣だけでなく、なんでも内陣も脇陣にも、極彩色の天井画があるそう。しかし、この外陣は吹きさらしなのである。外気に直接触れる。雨風も吹き込むだろう。
 
 
だから色は落ちて剥げかかっているのだが、あえてそのままらしい。外気に触れることを前提に描いたのだから。
もったいない……と思うのは素人なんだろうか。
 
 
それはともかく、若沖は、改めて画集を眺めて満足しておこう。
 

2016/04/24

Yahoo!ニュース「タケノコ堀りは里山を守る……」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「タケノコ堀りは、里山を守るための戦い? 」を執筆しました。

 
考えてみれば、このブログでは毎年春になると幾度かタケノコ堀りの話題を書き込むのだが、Yahoo!ニュースには書いていなかった。そのことを思い出したので書く気になったのでした(^o^)。
 
しかし、イノシシに食べられた分を合わせると、毎年100本近いタケノコが出ることになる、雑木林に。それでも5月6月に時期遅れのタケノコがタケになってしまうのが幾本か。
 
ということは、もしタケノコ堀りを1年休めば、雑木林の中に100本以上のタケが林立するわけで、それが2年3年と続けば、もはや雑木林というより竹林になるだろう。
(タケノコを堀り取るから、翌年また生えてくるのだ、というのは言いっこなし。)
 
そう考えると、怖い存在ですよ、タケという植物は。
 
 
ちなみに毎年タケノコ年貢を納めているラッキーガーデンだが、すぐにタケノコカレーに化けて好評販売中。が、私は一度も食べたことがないのだよ(泣)。納めて数日でなくなってしまうからね。。。 
 
 

2016/04/23

愚痴・すっぽかすメディア

今夜は土曜日だし、愚痴でもこぼそうか……。(謎)

 
このところ、すっかり怠け者になって、全然取材に出ていない。これ、行くべきネタだよ。これ、行かなきゃ。これ、行った方がいいよ……と思うものはいくつもあるのが、身体が動かない(~_~;)。
 
2月3月は否応なく動いていたのだが……ああ。このままだと、おまんま食い上げモード。
 
その代わりといってはナンだが、取材の申し込みや出演の申し込みがよく来る。
 
ようは私を取材したい、出演してほしい、という依頼だ。
 
マグロのように受け身(~_~;)の私としては、来たもの拒まずの姿勢なのだが、なんだか酷いのだ。
 
先日は某テレビ朝日のモーニングショーのコメンテーターとして、という依頼だった。そのため東京に行く準備もしていたのに、前日になっていきなりキャンセル。それでもキャンセルした電話では、「代わりに電話で話を……」と言われていたのだが、指定された時間になってもなしのつぶて。ドタキャンどころかすっぽかしだ。
 
さらに某産経新聞の社会部から取材依頼のメール。
 
> つきましては、日本唯一の森林ジャーナリストである田中さんに、
> 長期低迷傾向にある日本の林業の実態や認証制度、価格はどうなるのかといった
> 点について、お伺いできないかと思った次第です。
 
とまあ、こんな調子。
 
了解したが、私は奈良在住だから、そちらから来ますか、私が行きますか? と返信した。
 
するとなしのつぶて。すっぽかしだ。
まあ今の産経新聞は報道機関とは思っていないが、あまりにも無礼だろう。
実は私は、以前産経新聞で記事を書いていたこともあったし、知り合いの記者もいた。保守的な論調はともかく、当時は真っ当なメディアの一角だったと思う。それが、もはや仕事以前のマナーも知らないようになっている。
 
誰でもミスはするが、仮に忘れてしまっても数日遅れで連絡してくれば、こちらも矛を納める。だが、こうしたすっぽかしはミスではなく、完全に意図的だろう。すっぽかしを悪いことといを意識もないのではないか。
 
その後、割箸関係の番組企画を考えているという問い合わせもあったし、別の某ワイドショーのコメンテーターの依頼も来ている。
その際は、しっかり進行状況を連絡すること、また情報だけ無料で取って使うな、こちらもビジネスとして対応すると念を押している。
 
ただ、それらは現在ペンディング。熊本地震のためだが、それに関してはちゃんと連絡を受けているから文句は言わない。むしろ好感を持つ。
 
 
もともと、私は取材を受けるのもテレビに出るのも好みではないから、何がなんでも出たいと思っていない。逆に言えば、ギャラが出て仕事なら出てもいいよ、ぐらいの気持ちだ。
 
ただ、ねえ。今のネット時代、そんな取材や出演依頼をして平気でキャンセルしたら、局側も痛い目に合うよ、ということは言っておこう。
 
今回は武士の情けというか、同業者のよしみで名前はさらさないが、上記のテレビ朝日や産経新聞の記者の実名や連絡先(携帯番号)をネットでアップすることも可能なんだからね。
メディアが対象者に酷い対応すると、すぐに仕返しができる環境なのだ。すでに、そんなケースがブログやSNSなどネットにたくさんアップされている。
 
覚悟しなされ。
 

2016/04/22

大和長者番付における土倉翁は?

こんなものをある方からいただいた。

 
Img003
 
全部写し出すにはデカすぎるので半分だけ(~_~;)。
 
「新大和」という新聞社がつくった「評判番附大和長者」というもの。発行は、明治44年8月1日になっている。ようは、奈良県の金持ち一覧である。とくに納税額とか明確な基準があるようには見えない。おそらく資産を推定して勝手に番付したのだろう。
おそらく相当数が林業関係だ。
 
ここに土倉庄三郎が登場する。ただし、どこかわかるだろうか。
 
よく見ていただきたい。ここだ。
 
Img001
 
そう、勧進元
その上に「検査役」として谷甚四郎とか岡橋清左衛門という名が並んでいる。現在は谷林業、清光林業という社名になってるが、吉野の林業家だ。
その上には「行司」、「格別」、さらに上に「総後見」という位が設けられているが、ここに名を上げられるのは、番付に入らない。ただ総後見には北村又左衛門(現在の北村林業)の名があり、彼の額は800万円とされている。桁違いなのである。
 
岡橋家は500万、谷家は80万円と、バラツキが多くて何を基準にしたのかわからないのだが、奇妙なことに勧進元には金額が記されていない。資産額とは別に、勧進元に位置づける格があったのだろうか。
 
そこで気になるのが明治44年という年。実は、土倉家が破産したのは、明治42年なのだ。この年に、長男鶴松の借金のカタとして大半の山林を没収されてしまった。だから44年の土倉家は、さほど財産がなかった時代のはずだ。
しかし家の格を勘案して、「勧進元」に入れたのだろうか。
 
本来なら「総後見」に入るべきかもしれない。ここには北村家のほか、中野利三郎、栗山藤作(おそらく、中野林業、栗山林業の家系ではないか)が並ぶ。
 
ところで、番付をよくつ見ていると、もう一つ気づくのは、15万円の位に土倉平三郎の名があることだ。
平三郎は、庄三郎の弟だ。土倉本家ほどではないにしても、父・庄右衛門から山林を受け継ぎ独立して林業を営んでいたはず。だから番付に乗ることができたのか。
 
Img002  左端上段に注意。
しかし、平三郎家も、いつしか没落する。これは本家の借金の穴埋めに財産を差し出したのではないかと私は推測していたのだが、少なくても明治44年にはまだ残っていたことになる。
 
やがて平三郎家は、兵庫県朝来の原六郎の山林管理を請け負う形で吉野を去る(つまり、その頃には吉野の山林を失う)のだが、この当たりの経緯はわからない。
 
まだまだ謎がいっぱいなのだ。
 
 
 

2016/04/21

「とと姉ちゃん」の木場

NHK朝ドラ「あさが来た」が終わって、今度は「とと姉ちゃん」である。

 
私は、この番組に全然興味が湧かない。まあその時間にテレビを付けていたら斜め視聴する、ぐらいのものだ。それは「あさが来た」の終盤も同じだったが……。
 
まあ、「暮らしの手帖」社創業者がモデルというから、会社設立の話にでもなれば出版業界の戦後の創成期の様子が描かれるだろうから、それなら多少は見るかな、程度の気持ち。
 
 
ただ、このところ「とど姉ちゃん」の舞台は浜松から東京・深川に移った。より正確に言えば、深川の木場である。そして材木を扱う青柳商店が登場する。
 
そこで目を見はったのが、そのセット。
 
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なかなか大がかりではないか。貯木場も描かれ、水に浮かした丸太に乗る人(本当に乗るのは、相当練習しないと無理だろう。丸太が底についているのではないか)までいたし、かなりの大木(直径40センチ級のスギ丸太)を滑らせて動かしていた。それなりに作り込んでいる。
 
また物語で主人公らの背景に、常に材木を扱う人々を映し込んでいる。
 
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太くて長い角材の束を軽々と運んでいる人もいて、かつてはそんな怪力の職人がいたのかもしれないが、今は無理でしょ、その材木の束は空洞か、発泡スチロール製じゃないの、と突っ込みたくなったり。。。。
 
本当の戦前の木場がこんな様子だった……かどうかを私は知らないが、なかなかよい雰囲気である。
 
それにしても、これほどのセットをどこにつくったのだ。いくらNHKでも、テレビドラマでこんな大がかりなセットをつくれる予算とスタジオがあるとは思えない。
 
と思って調べてみたら、ロケ地は茨城県つくばみらい市南太田の「ワープステーション江戸」だそうだ。元は江戸の町のテーマパークだったが破産して、今はNHKの子会社が管理して、江戸の町並みを映すセット地として使われているという。
 
そこに貯木場ぼくできる堀があったということか。それを昭和初期の木場らしくお化粧したのだろう。
このワープステーションは、一般人でも見学できるそうだ。
 
江戸の町並みを再現した場所は、京都の太秦や日光江戸村だけでなかったのね。
 
 
ちなみに、この深川の木場は、先の戦争の空襲で焼け、取扱量の増加もあって、戦後は現在の新木場に移転する。深川の貯木場は埋め立てられたそうである。
 
 
 
 
 
 

2016/04/20

水呑地蔵尊の仏

生駒山の大阪側に水呑地蔵尊がある。山の中腹で、かなり眺めの酔い急斜面に建つ。

 
と言っても、昔は結構な往来のある街道筋だったようだ。大阪側から登る道には、石仏が並び、八八か所巡りを体験できるらしい。見たところ、今はそんなに数はないようだが……。
無人ながら、鐘撞堂もあり、参拝客は絶えず、また湧き水を汲みにくる人々も多い。
 
私もたまに訪れる。ここから大阪平野を見渡すと、なんか気分が晴れる。とくにこの季節は、新緑が山全体で爆発したかのようで、精気に当てられるようだ。
 
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ここにはサクラもあるが、カエデが多くて新緑と紅葉が美しい。
 
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そこにあったイブキ。この生え方はなんだ。。。。とくに植えたように見えず、石垣の隅から芽吹いて、ここまで太く育ったか……しかし、横にねじれて曲がった人生歩んで(笑)。
妙に共感してしまう。曲がっても、ちゃんと太く伸びればいいのだよ。
 
そして、この参道? の脇にひっそりと鎮座している仏像を発見。
 
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これは、おそらく信者が寄進したもので、寺として設置したものではないだろう。地面に直接置かれているから、朽ちてしまわないか心配になる。
しかし、素人の作ではなさそう。とくに左の像は、普通の木に彫ったものではなさそうだ。
 
精気とともに霊気も感じた地蔵尊参りであった。

2016/04/19

セミナーで語られたドイツ林業

昨日は、ドイツ林業の転換を記した古い新聞の記事の話だった。

 
それとはまったく関係ないのだが、同じくドイツ林業のことを語ったセミナーの写真を発見した。とくに意図して探したのではなく、たまたまパソコンに溜まっている写真をいじっていて発見したのだ。偶然とは恐ろしいものである。
 
調べると4年前だったが、ドイツの林業・林産業を視察した長野県の県職を呼んで開かれたもの。許可を取る術もないから匿名にしておく。もっとも有名人?だから、読む人が読めば、すぐ誰のことか気づくかもしれない(笑)。
 
詳しいドイツの話は置いといて、最後の方にこんな画面が映し出された。
 
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考察。「なぜドイツはできて、日本はできないのか」。
 
まったく4年経っても古びないテーマだ(笑)。
 
そして「ドイツ林業のモノマネが始まっているが根っこが違う」と記している。
 
そして、こんな感想も。
 
6
 
中身は読んでほしい。が、「ドイツに行かなきゃよかった」と思うのである(~_~;)。
 
とはいえ、彼は覚悟を決めて視察の成果を活かそうとしたようだが……なんと視察後、すぐに別部署に異動となったようだ。 
金をかけて視察に行った職員にそれはないだろ。。。。
 
視察の成果を活かされては困るからかもしれない。

2016/04/18

四半世紀前の新聞記事

四半世紀前の新聞記事を見つけた。黄ばんで、結構読むのが大変。

 
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    1991214_2
 
1991年2月14日の朝日新聞である。よくぞ切り抜きを保存していた(^o^)。
 
 
タイトルを見ればわかるとおり、ドイツの林業が変わっていた、という内容だ。日本も採用している一斉植栽・皆伐から天然更新・択伐へ。
筆者は一昨年に15年ぶりにドイツを訪ねたとあるから、正確には1974年にまでドイツにいて、1989年から約1年ドイツに滞在したということなのだろう。つまり、1989年の時点で、すでにドイツは皆伐を止めていたということになる。
 
この事実自体は、今ではよく知られている。ドイツだけではなく、中欧諸国の林業がガラリと転換して、日本でもポツポツと(ほんのわずかだが)近自然林業という言葉が知られ始めた。
 
しかし、ようするに四半世紀前(このように書くと、もはや歴史的に古いように感じる)に日本の林学者もこのことを知っていたということだ。
これも当然で、20世紀にもなると情報としての伝播にそんなに時間がかかるわけない。林学者を始めとする人々の往来は頻繁で、学会や論文でも見聞きすることは珍しくないはずだ。
 
が、それが多少とも日本林業の課題としてのドイツの事例として知られるのに四半世紀かかるとは。いや、今だって情報としては広がってきたが、とても林業現場で真剣に取り入れられる気運にはない。
 
入ってきた情報も、それを咀嚼して日本に広げる努力をどれほどされるか、またその意味を理解できる世情などが追いつかないと長い間放置されてしまうのだなあ。
 
もし、1990年代に日本でも真剣にドイツの事例を研究し、現場に取り入れる努力がされたら、日本の林業はどうなっていただろう、と考えてしまう。
 
記事の最後の部分。
あのドイツにおいてすら、すでにそうした変化がおきている事実は他山の石として決して軽視してはならないのである」。
 
残念ながら……。

2016/04/17

芽吹き~倒木更新

芽吹きの季節だ。

 
秋には多くの樹木が大量のドングリ、つまり種子を撒くが、その中でも倒木の上に落ちた実が芽吹くことを「倒木更新」という。
 
ようするに倒れて枯れた樹木の幹の上に乗っかったドングリが、その上で芽吹けば何かと有利だとれさる。
地面に落ちるより動物や昆虫に食われる確率が減るし、芽吹いてから高い位置にあるから雑草に覆われる心配も減るし、光も多く当たるだろう。また倒木が朽ちることで、それが栄養源にもなって次世代を育てる。
 
とまあ、そうした具合に生態学の教科書では説明されている。
 
しかし、原生林のような人の手が入っていない森で起きる自然界の巧妙な仕組み……的な語られ方をしていないか?
 
私も、昔は屋久島の屋久杉の森で見かけて、「おお、これが倒木更新か」と感激したのを覚えている。
 
が、その気になれば身の回りに結構あることに気づいた(~_~;)。
 
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これは生駒市内の矢田丘陵で見つけたもの。かなり腐った倒木なので、フカフカの幹の上に芽とともに根を伸ばしている。
 
近くにゴルフ場もあり、ゴルフ場内に倒木更新や切株更新が行われている! と言えば、なんかゴルフ場にも自然がいっぱい、という気分になるのだが、実は珍しくないのね(~_~;)。
 
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ドングリの殻も残した芽吹き。今後、果たしてどこまで生長できるかわからない。たいていは途中で枯れるとされるが、やはり応援したくなる。

2016/04/16

筍通貨と焼きマシュマロ

晴れ間を狙って、タナカ山林にタケノコを堀りに行く。

 
前回はイノシシにやられて、ほんのわずかしか掘れなかったが……捲土重来、臥薪嘗胆。いや違うか。ともあれイノシシに負けるか!
 
と勇んだものの、気張らなくても今日は調子がいい。
 
16_2  16_4
 
続々と見つかる。
 
これはまだ掘っている途中の写真で、実際はこの後に大物を次々と発見。掘って掘って堀りまくるのだ!
ざっと20本は越しただろうか。
 
もちろん、こんなたくさん持ち帰っても処理に困る。近所に配るにしても多すぎる。
 
そこで毎度のことながら、スリランカ料理店ラッキーガーデンに上納する。毎年の年貢だ。ここで納めておけば、一年中大手を振って出入りできる\(^o^)/。もちろん、飲み物の一杯や二杯は御馳走になれる。
この季節、タケノコは生駒の通貨となるのだよ。
 
 
さて、今春のラッキーガーデン・ヒツジエリアの名物はこれ。
 
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焚き火で焼きマシュマロ!
 
さっそく筍通貨を使って挑戦(~_~;)。
 
5 女の子と並んでマシュマロを焼くのだよ。
 
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こんな風に色づくとOK。そのままかじりつくとよい。
 
これ、想定外の味だよ。甘いだけのマシュマロと思っていたら、外側はパリッ。中はとろ~りふわふわのクリーム状。なんだろ、これ。甘さだけでなく、ケーキのような綿菓子のような。口に入れると溶けるのに濃厚な味。ただとろけたクリームが唇についたらアチチッとなる。
 
これ、オーナーがオーストラリアで覚えた味だそう。簡単だけど、焚き火が必要だから、おいそれと真似できない。
こんな新メニューを投入してくるところがラッキーガーデンの強みだろう。
 
山で焚き火ができる人は、ぜひ試してみることをお勧めする。
 
8  大人気であった。
 

2016/04/15

熱き国語教育に入試問題!

この季節、拙著の一文を問題集に使用したいという申し込みが続く。

 
私の本の中の一部分を中学や高校、そして大学入試に使われることが多いのだが、それを問題集に収録したり、または出版社や塾や予備校などが独自の問題づくりに引用するケースが数多くある。
たとえば、『森林からのニッポン再生』や『割り箸はもったいない?』、『森と日本人の1500年』、古くは『「森を守れ」は森を殺す』などからの引用が多い。
 
そこで問題集に掲載するには、著作権を持つ私に許認可をとらなくてはならない。
 
今年もいくつかの学校が入試に使ったらしく、申し込みがある。また過去問を収録する場合もあるので、一度収録されると何年か続く。それらが積り積もると、毎年、数にすると何十もの許認可書類が届くことになる。さすがに私も、最近は機械的にサインしたり捺印したり……と処理することが増えた。
 
そんな中の一つなのだが……今年は駿大予備校の現代文科講師からの手紙が入っていた。
 
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使用目的について記してあるのだが、これが熱いのだ。熱い。なかでも、こんな文がある。
 
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読んでいて、私も熱くなった(^o^)。若年層の活字離れが進む中、国語教育に携わる人たちが、こんな思いで入試問題と関わっているとは。
 
自らを省みれば、たしかに教科書や国語問題の中で存在を知った小説やエッセイ、さらには科学的事実も多い。断片的に見えて、多くの情報と感性を問題文から得ていることに気づく。
 
そういえば、今やタレント活動が盛んで冠番組も持っている「今でしょ」の林修氏も東進ハイスクールの現役国語科講師である。彼は、単なるテレビタレントに染まらず、結構熱く文学への思いを語っている。今は予備校講師の方が文学への思い入れが強い……?
 
ともあれ、著作権者としては有り難いことである。
 

2016/04/14

フリースタイル林業は可能か?

西垣林業の発行する林業テーマの機関紙「神籬」(ひもろぎ)。

53号が届いた。
 
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特集は、「フリースタイル林業」である。語り手は、村尾行一氏(愛媛大学客員教授)。まだ前編だから後編も早く出してほしいが、多分半年後だな(^o^)。
 
ここでいうフリースタイル(自由形)とは、これまでの林業林学の否定に近い。そもそも目的を林業(木材)生産に設定せず、伐期も決めない。施業も植林は樹種を事前に決めないし、択伐皆伐の区別もしない。……このように説明したら、何がなんだかわからないだろう。
もはや「どんな林業」と問うこと自体を否定しているかのように、なんでもあり、としている。
 
あえて言うなら、その基本原理は森林生態系である。そして森林生態系を健全に保つことで、そこから収穫物を得る、という形態の林業だ。
 
 
さて、ここで私がフリースタイル林業について詳しく解説しようというのではない。むしろ私も迷い悩んでいる。なんでもあり、ということは、いわば個人に任せるということになるからだ。いわば法治ではなく人知。近代社会は法による支配を確立することで成り立ったのに、まるで絶対王政時代のように人(王)に統治を任せるがごとし。
 
だから、その統治する人(森林経営する人)の養成が重要になってくるのだが……。王様養成講座をつくるか? 森林王様アカデミー(^o^)なんて。。。
 
 
傲慢といわれるかもしれないが、 この原理は、私が考え抜いた末にたどりついた林業の形と似ている。
 
私のたどりついた林業の形態は、林業とは森づくりである。森づくりだけである、という考え方だ。樹木を育て、森林生態系をつくり守ることを仕事とする。
木材など林産物が必要となり、それを採取し利用するのは林産業(最近は、この言葉を使わなくなったが、「木材産業」のように対象を狭めず、林産物全体を対象にするのだから「林産業」がいちばん近いと思う)の役割だ。
 
林産業は、求めるもの(林産物)のある森林を訪れて、その地の林業と摺りあわせながら、お互いが持続しつつ可能な形で運営していく……いわば林業と林産業の分離こそが、未来の森林経営ではないかと考えたのだ。
もっとも、別の図式をすれば、大きな林業の括りの中に森づくり業と木材利用業が並立すると見立ててもよい。その中でお互いウィンウィンのビジネスを展開する。
 
フリースタイル林業も、結果的に林業と林産業を区別して考えているのではないか。根本にその発想があるように感じた。
 
 
なお、この理論を語る村尾氏については、度々、このブログでも紹介してきたし、私も影響大なのだが、この記事によると、フリースタイル林業を提唱されたのは、なんと1953年だとある。私の生まれるより昔だ(°o °;)。
 
近年、ようやく日本でも語られるようになった近自然林業(合自然林業)よりは遅い(こちらは1863年、ガイヤーが唱えた)が、随分前なのだ。そしてフリースタイル林業は、まだ村尾氏以外は日本で紹介していないだろう。
ちなみに理念としての近自然林業が発展する形で、施業法としてのフリースタイルが唱えられるようになるわけで、両者は不可分ではある。
 
 
しかし、本当にフリースタイル林業は「ドイツをはじめヨーロッパの林業界で主流となりつつある」のだろうか。そこまで進んでいるのだろうか。そして日本に取り入れることは可能だろうか。

2016/04/13

東北の五重塔と国宝

ブラタモリの奈良編の再放送をやっていた。
東大寺を始めとして、奈良の文化財は修復を重ねて今に引き継いでいる、ということを紹介していた。
 
そこで思い出したのが、先日訪れた仙台。
 
 
街を歩いて、偶然目にしたのがこれ。
 
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失礼ながら、東北に五重塔があるとは思わなかった。(もちろん山形県の羽黒山などにはあります。)
 
この塔があったのは、考勝寺というお寺である。日蓮宗の本山だが、伝承では鎌倉時代、確実なのは戦国時代からあるそうで、歴史はある(ただし、何回も名前を変えている)。ただ本殿はコンクリート製。
 
ところが、この五重塔は木造なのだ。よくよく見ると結構新しい。調べると、2003年の建立だった。21世紀の五重塔としては唯一かもしれない。
木材は青森ヒバを使っているとか。近づいても匂わなかったけどね(^o^)。ただ、造りは伝統的な建築法に則っているらしい。
 
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よく建立費用が調達できたな、と下世話な思いは別として、この建設によって宮大工の技術を活かす場になったことは間違いないだろう。大工の腕は、やはり折々に建築の場がないと継承されないのだから。
 
 
ところで、こちらは仙台市内の大崎八幡宮。本殿は国宝だ。
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伊達政宗の建立だから400年以上経つ。安土桃山時代の文化を伝える建築としては最古というが、修復工事が終わったばかりらしく、訪れた際は金ぴかであった。豊臣秀吉召し抱えの大工らを招いたというから秀吉好みになったのだろうか?
 
 
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これは屋根のこけら葺きの見本。実に細かい板だ。
 
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これが横から見た断面。
 
こちらを守るには、材料の調達からして大変だ。この国宝を守るために、21世紀の五重塔も貢献しているかもしれないなあ。

2016/04/12

大阪城で目を引くもの

昨日、久しぶりに大阪城公園に訪れた。

 
久しぶりと言っても2年も経っていないつもりなのだが、なんだか様子が違う。
大河ドラマ「真田丸」の舞台となることから注目を集めているのは間違いない。ただ、もっとも大きな変化は、外国人客が増えたことだろうか。中国人ぽいのはもちろんだが、かなりムスリム(おそらくマレーシア人、インドネシア人だろう)が目立つ。もちろん白人・黒人もいるから欧米系だろう。あきらかにロシア語も聞こえた。
 
散り際の桜も大人気である。幸い城は青空に際立つ。少々、いやかなり寒かったが。
 
これまで数十回、もしかして数百回も訪れているが、よくよく見て回ると、記憶のない風景があるのだ。見どころは多いぞ。
 
が、私の気になったのは……。
 
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何かわかるか?
 
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公園内の樹木である(^o^)。園内だから街路樹……とは言わないだろうが、この強度の剪定の仕方はなんだろうな。
 
樹種によって必要なのか? それとも枝が落ちかけた老木が多かったのか。もしかして樹冠が広がると城が見えなくなるからだろうか。
しかし、寒風の吹く園内で、丸坊主の樹木を見ると、ちょっと痛々しいかな。仮に若葉が伸びてもよい樹形にはならない気がするが……。
 
 
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こんな碑もあった。大阪城と上田城が友好城郭提携ですか。真田つながりなんだなあ。しかし友好城郭という発想があるのが面白い。
 
 

2016/04/11

これも植物虐待?

宝山寺の裏山でみかけた光景。

 
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どうやらスギの根元にワイヤーを巻いて何か機械を固定したらしい。
ただし、もう機械はない。だがワイヤーを放置したのだろうか、そのまま樹皮に食い込みスギがトックリ形になっている。
 
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ちょっと無残な光景であった。いっそ伐採した方がよいと思うが。すでに上部は枯れかけていたし。
多分、やった人は自覚がないと思うが。

2016/04/10

書評「ヨーロッパ・バイオマス産業リポート」と視察無用論

「ヨーロッパ・バイオマス産業リポート

 なぜオーストリアは森でエネルギー自給できるのか」 西川力著 築地書館
 
を、読んだ。
 
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ヨーロッパの山国・オーストリアでは、バイオマスエネルギーの利用が進んでいる。もちろん使い道は発電というより熱利用が大半なのだが、世界的に見てもバイオマス先進国だろう。それもここ10年ほどの間に普及拡大したのだという。
本書の特徴は、そうした総論はわずかで、むしろバイオマス産業が広がることによって起きた、さまざまな新たなビジネスを紹介している、つまり各論の点。
具体的に各論を知るには、目次を見ると早い。
 
1章  地域に根ざした家族経営林業家
2章  牧草牛乳と高品質チップ製造ビジネス
3章  バイオマスボイラーの開発
4章  ヒートポンプとペレットボイラー活用の大規模温泉プール
5章  燃焼効率九割超 バイオマスボイラーのセールスマンに聞く販売と利用の実際
6章  ジャガイモから丸太まで、バイオマス保管シートを世界市場で売る
7章  バイオマス集積場ビジネス
8章  自由化後の電力市場と自然エネルギー
9章  「エネルギー林」を栽培する
10章  太陽熱による木質チップ乾燥装置/開発・製造・販売のコナ社社長に聞く
11章  地域エネルギー自立と発熱所建設のためのエンジニアリングとは
解説  木質エネルギービジネスの先端をいくプレーヤーたち 熊崎実(筑波大学名誉教授)
 
実に多彩なビジネスが誕生したことがわかるだろう。バイオマスボイラーぐらいなら私もすぐに思い浮かべるが、バイオマス保管用のシートとか、太陽熱によるチップ乾燥装置とか、さらにバイオマス燃料用の植林を行うエネルギー林まで登場している。
 
植えるのは、ポプラ、ヤナギ、シラカバ、ハンノキ、ニセアカシアなどなど。なかには植えて2年後に伐採できる種もあるらしいし、一度植えたら萌芽更新で15~20年は収穫が続くそうだ。
たしかに、こうした植林が成り立つほどバイオマスエネルギー利用が安定しないと産業とは言えない。日本でも、コウゾとかを植えたら半年で高さ3メートル以上に育つから、和紙の原料とバイオマス燃料を兼ねて栽培したらどうか、と思ってしまうが……。
 
本書を読むと、バイオマスエネルギー産業とは何かという実態がわかる。こうでなければいけないね、と思わせる。
また日本との落差を思い知らされる。いかに日本のバイオマスエネルギー産業が薄っぺらいか気づくだろう。日本で本気で推進しようと思うなら、根本的に何が違うか、何をすべきか考えるべきである。
 
 
同時に私は思うのである。
この本を読むまでもなく、日本でバイオマスエネルギーと騒いだ際、大挙して国や県、もしかして市町村のお役人とか議員などが現地に視察に行っているのではないか。オーストリアだけでなく、ドイツ、スイス、スウェーデン等北欧諸国……と。
著者の西川氏は、本書の取材の多くを翻訳や通訳の仕事で関わったとある。つまり視察団や調査報告をつくる過程のほか翻訳を通してバイオマスを学んだそうだ。
 
だが、視察で現地を訪ねた膨大な人数のわりには、日本では少しも活かされなかったようだ。
本書に描かれているような下地づくりが政策に反映されず、ひたすらバイオマスといえば発電であり、大規模施設に向かう。プラントメーカーとコンサルを儲けさせることばかり。そして燃料は未利用材ですか。。。
 
ということは、視察団の面々は、現地を見て説明を受けても、その内容を理解できない頭の持ち主か、理解はできたがそもそもやる気はない物見遊山だったか。。。あるいは視察で学んだことを活かして実行しようとしたものの日本に帰ると周りの反対にあって潰されたのかもしれないが、それなら実行力も情熱もない無力な役人か議員だったのだろう。 
 
思わず視察無用論が脳裏に浮かぶ。大人数で視察に行くより、優秀なレポートを実行力のある少数者に読み込んでもらい、それで政策に反映させる方がマシではないか。
 
 
※サイドバーに本書のリンク張りました。

2016/04/09

ナラ枯れから生き残った木

私のところには、いくつかの森林ボランティア団体から会報が送られてくるのだが、その中にナラ枯れ被害調査の報告があった。(ネイチャーなら・4月号)

 
奈良市の某所の自然の森観察路をパトロールしているそうだが、それがなかなか興味深い。
 
まず2014年11月に、カシナガキクイムシの侵入を受けながらも枯死を免れたコナラ43本にテープでマーキングしたそうだ。
 
そして2015年の調査によると、枯死を免れた43本は現在も生存している。そしてカシナガが侵入した形跡がない。
一方、前年にカシナガが侵入していなかったコナラは、すべてに侵入が見られた。
 
また2015年7月に無作為(上記のカシナガが侵入したが枯れなかった木は除く)に選んだコナラ50本をマーキングしたが、そのうち15本が枯死状態だったが、8月に23本、10月に24本が枯れた。つまり約半分が枯れた。
 
 
これらからわかるのは、「一度カシナガが侵入したものの、枯れずに乗り切ったコナラは、その後も枯れにくい」ということだろう。言い換えると、カシナガが侵入しても、生き残るナラ類はある。(その割合はわからないが……。)
 
生駒山でも、カシナガが侵入しつつも、秋の自転ではまだ生きていた樹木はそこそこある。これが今春も芽吹くかどうか、楽しみだ。樹勢を取り戻せば、もう枯れる心配はなくなる。
 
おそらく全域に蔓延したナラ枯れは、そろそろ収まるのではないか。カシナガが広がるための未侵入のナラ類が少なくなってしまったのだから。
 
生き残ったコナラが子孫を増やせば、カシナガに強いコナラが自然選択されるはず。大木だったコナラが枯れたら林床にも光がよく入って、コナラの実、つまりドングリの芽生えが期待できるかも。。。
 
ただ十分にコナラのドングリが自然播種されて芽を出し育つ確率は低いかもなあ。その前にソヨゴなど照葉樹が生い茂るのかもしれない。いや、ササが生えることも考えられる。すると落葉樹は芽生えて育つのは難しくなるだろう。
里山再生に人が手助けするとしたら、ナラ枯れの跡地に生える照葉樹の稚樹を刈り取ることかもしれない。 
 
考えてみれば、雑木林を若返らせるためには、大木を除かなくてはならないが、それをナラ枯れという形で達成できたとするなら、次の作業を考えてもよいかもね。
 
 
3 この状態では枯れずに済むことはないが。。。
 
 

2016/04/08

森林ビルダー養成科の開講

寄せられた情報をお知らせしよう。

 
このところ林業大学校を始めとして、林業技術の教育問題について結構発信してきたが、こんな講座もあって、ちょうど開校目前。
 
厚生労働省の求職者支援訓練の一環なのだが、埼玉県大里郡寄居町金尾で林業分野で日本で唯一の訓練校「森林ビルダー養成科」を開講する。
 
委託を受けているのは、NPO法人森林活用研究会こびす
 
この森林ビルダー養成科について説明しているホームページを探したが、昨年の募集が引っかかる。まあ、概要はわかるでしょ(^o^)。
 
今期は、5月16日(月)から8月15日(月)までの3か月間(300時間)のコース。
募集締切4月14日(木)なので、急がないと……。あんまり余裕ないなあ。埼玉県寄居町なら首都圏から通える、のかな?
 
 
ちなみに寄居町とは、本多静六林学博士の故郷だねえ……とこんな連想をしてしまった。
 
 

2016/04/07

売り出された木の椅子とテーブル

まず写真を見てほしい。

 
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この椅子とテーブル、実は地元にあるディスカウントショップに展示されているもの。
 
この店、バッタもんから中古、大量仕入れ品までなんでもありで、日用品に食料品、電化製品、本、服などアパレル系、ゲームに家具に自転車、農薬まで……まあ、ごった煮のような品揃えなのだ。
そして時折、とんでもない掘り出し物が混ざる。私もいくつかお世話になった。基本、安い。べらぼうに安いものもある。
 
 
が、今回のこの品はなんだろう。まあ、中古のようだが……。
 
これだけの分厚く一枚板のテーブルに丸太の椅子と来た。たしかに逸品かもしれない。しかし……。あまりにデザインが昔風(笑)。
 
値段は読み取れるだろうか。
 
なんと60万円なのである。配達抜きで自分で持ち帰るなら55万円。
 
この価格はなあ。そもそも、こんなテーブルを置ける庭のある家は少ないだろう。あえて言うならキャンプ場とかに備えたら似合うかもしれないが。。。
 
木工作家の作品なら、60万円もありかもしれないけれど。
 
多分、まだ売れていないと思うから、ほしい人手を挙げて\(^o^)/。
 
 
ちなみに、この店では、恐竜を飼っているよ。高さ5メートルはあるかなあ。
 
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2016/04/06

Yahoo!ニュース「産廃業界が林業に参入!」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「産廃業界が林業に参入! その目的は…… 」を執筆しました。

 
これ、タイトルがぶれておる(笑)。
 
正直、明確な目的はわからない。林業に参入する気があるのかどうか怪しい。
額面通り、森林保全によって環境を守り循環型経済を担うCSR的な「環境づくり」を信じてよいのか。それともバイオマス発電の燃料の確保なのか。
 
ともあれ、産廃業界は森林の世界の新興勢力になろうとしていることは間違いない。
今後も森林所有を含めて参入が続くだろう。
 
 
ただし、目的として考えられるバイオマス発電の燃料確保にしても、数百haぐらいの森林では全然足りないことを本文にも記した。むしろ「バイオマス発電の燃料は主に未利用材」と謳った手前のアリバイ工作のような気もする。
実際は産廃のリサイクル木材を燃やしているのに、外向きには「未利用材です!」と啖呵切れるように。その未利用材はどこから調達しているんですか」と質問したら「自社の山から」と応えるのである。
もちろん、その方がFIT価格も32円請求できるしなあ。リサイクル木材13円との差額19円の利益は大きいだろう。(これ、犯罪だけど)
 
ちなみに本文で紹介した大栄環境も、兵庫県内に1万2000kw級のバイオマス発電所を建設する計画を進めているそうだ。この規模、通常の2倍である。ざっと年間20数万立方メートルの木材を必要とする。どこから調達するのよ(笑)。
そういや兵庫県で年産10万立方メートルのペレット生産の計画があると聞いたことがあるが、これは木質ペレットではなく、RDF(可燃性ゴミをペレット状に固めたもの)のことかな?
 
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もっとも、産廃業だって、先行きは不透明だ。人口減社会の日本では、今後建設も減る。すると建設廃材も減る。リサイクル木材は、すでに量の面で限界に来ている。
 
ならば、新事業として林業という選択肢もありえるかもしれない。
 

2016/04/05

初物タケノコはどこに……。

生駒山のタケノコが出るのは少し遅めなのだが、このところ雨と気温上昇と好条件が続いたので、探しに出てみた。

 
 
タナカ山林、どうやらタケノコはすでに出ているらしい。。。。
 
らしい、と記すのは……こんな有様だからじゃ(泣)。。。
 
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イノシシに初物は掘られましたな。
 
2
 
こ、こっちもやられましたな。
 
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タケノコの皮が少し残してある(-_-)。
 
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よう、まあ、これだけ先に掘るなんて……。
 
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根こそぎかよ(泣)。(泣)。(泣)。。・°°・(>_<)・°°・。。
 
 
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挙げ句の果てに、糞をしていきやがった(-_-メ)。
 

2016/04/04

土倉家と広岡家の孫

「あさが来た」放映のおかげで広岡浅子に注目が集まり、おかげで私も土倉家と広岡家のつながりについて、いろいろ記してきた。

 
ここに、また新しい事実が発掘された。よく調べておられる津某読者から情報が寄せられたのである。
 
広岡浅子の娘・亀子と、土倉庄三郎の次男・龍治郎(龍次郎、辰二郎……表記はいくつかある)の見合い話があったことは先に紹介したが、彼らの子供たちもまたつながっていた。
 
亀子は、結局、一柳恵三と結婚(婿養子に入り広岡恵三)して3人の娘と一人の息子・喜一をもうける。
龍治郎はりゑと結婚して四男をもうけるが、長男は冨士雄
 
この二人は、つまり広岡浅子と土倉庄三郎の孫である。
 
喜一と冨士雄は、成城学園の一回生。そしてともに京都大学経済学部に進学していた。つまりこの二人は、高校・大学の同級生なのだ。
 
ちなみに成城学園は、成城小学校の小原國芳が、中学校や旧制高校を設立したことで誕生している。小原は、成城高等学校の土地購入費を広岡家から借金していた。
その教育方針は全人教育として知られるが、生徒を家族のようにつきあったというから、喜一も冨士雄も兄弟のようだったのだろう。当時は少人数だったから、二人も深い交流があったのではないか。
 
土倉冨士雄については、多磨霊園の記載がわりと詳しい。
 
ちなみに小原は、後に玉川学園を設立する。ここに多少の経緯が書かれている。ちなみに家系図の「広岡一樹」は「広岡喜一」の間違い。
 
 
 
土倉家と広岡家は、見合い話話が消えても、また土倉家が逼塞した後もつきあいは続いたようだ。とくに見合い話の主役であった龍治郎は、見合いが行われなくても広岡家とつきあいがあったのか。お互いの息子が同じ学校に進学したのは、偶然かもしれないが、やはり示し合わせたように感じる。
 
広岡喜一は、後に大同生命の取締役になった。
土倉冨士雄は、カルピスの社長を務めている。……彼が手がけたカルピス提供のアニメシリーズには、ムーミンのほか、アルプスの少女ハイジとかフランダースの犬等もある。
 
 
 

2016/04/03

違法伐採推進法案?

すでに新聞報道にもなった、自民党の違法伐採対策法案。

 
Img001  朝日新聞4月1日 これはエイプリルフールか(笑)。
(この記事書いた神田明美氏は、スウェーデン大使館の記者会見で私の隣だった人だ。 )
 
この法案の中身のなさは尋常じゃない。罰則もないうえ、登録制度も何のためにするのか意味がない(任意なのだから)。
 
せっかくだから、手に入れた法案骨子を紹介しよう。
 
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この法案の正式名称は、合法伐採木材等の利用の促進に関する法律案。もちろん、自民党案であって仮称だが。たたき台という言葉を使っているから決定したものではないようだが、基本は変わりあるまい。
 
法案骨子を読んでいて気づいたのだが、ここに「違法伐採」という言葉はほとんど出てこない。代わりに「合法木材」の推進としつこく出てくる。つまり違法伐採をなくそうという意図は弱く、合法木材を使いましょう、というだけのものなのだろう。ただし義務も罰則もないから、掛け声だけ。
 
合法木材と言えば、日本でも合法木材証明はすでに発行されているのだが、これは業者が自ら合法だと「証明」するものだ。誰が自分の扱う木材に「違法」だというものがいるか。書類も自分で作成するわけで、信憑性は弱い。そもそも日本の法律を遵守していると見せかけて、保安林を伐採したり、大面積皆伐したり、再造林を放棄した林地から搬出した木材が多いわけで、目的である森林保全にほど遠いのだ。 
 
今回の主に輸入材を対象にした法案も、そんな国内の合法証明と同じレベルなのである。いや、国内に合わせて引き下げたというべきか。
 
輸入木材も、原産国の発行する合法証明がほとんど信用できないことが問題なのだが、この法案はそれを認めているのである。それどころか違法性の高い木材を、一気に合法だと言い張れる仕組みづくり(ウッド・ロンダリング!)に利用できる。
 
 
せっかくだから、法案の「定義」部分を引用する。
 
合法伐採木材等
  この法律において「合法伐採木材等」とは、我が国又は原産国の法令に適合して伐採された樹木を材料とする木材及び当該木材を加工し、又はこれを主たる原料として製造して得た紙、家具等の物品であって主務省令で定めるものをいうこと。 
 
 
国の責務の中には、資金の確保と情報の提供が入っている。また広報にも触れているが、義務ではない。
 
国は、合法伐採木材等の利用の促進に資するため、各国における木材等の生産及び流通の実態並びに森林の伐採に係る法制度に関する情報の収集及び提供、登録木材関連事業者による優良な取組の状況の公表その他の必要な措置を講ずるものとすること。
 
優良な取組は公表するが、違法・不良な取組(^^;)は公表しないよう。
 
事業者及び消費者の責務
  事業者及び消費者は、木材等を利用するに当たっては、合法伐採木材等を利用するように努めなければならないこと。
 
やはり「努めなくてはならない」レベルで義務ではない。罰則もないらしい。
 
指導及び助言
  主務大臣は、合法伐採木材等の利用を促進するため必要があると認めるときは、木材関連事業者に対し、六の判断の基準となるべき事項を勘案して、合法伐採木材等の利用を確保するための措置について必要な指導及び助言をすることができること。 
かろうじて「指導と助言」をするらしい(笑)。
 
 
林業団体などは、何も動かないのだろうか。
 
私なら、この法案を欧米のマスコミにリークして、伊勢志摩サミットの際に追求してもらうけどな(;´д`)。首相に恥をかかせたら、少し変わるかもしれない。大臣の「指導」よりも効果的だろう。
 

2016/04/02

足跡を追う

少しヒマになったので、山で遭難することにした。

 
今回は、生駒山の南に外れた場所から登り始める。一応、山道はあるのだが、ほとんど人が通らず荒れている。いや、登りだしてわかったのだが、薄暗い照葉樹林の樹の下はほとんど草がなく、土壌流出が起きた状態だ。しかもイノシシがものすごい数いるらしく、いたるところに足跡とぬた場、そして土の掘り起こしで林床はズタズタであった。
 
そんな中に気になるのが、これ。
 
1
 
こんな石を積んだ列が幾筋も等高線上に延々と続いているだ。
 
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最初は棚田跡かと思ったが、それにしては地形が水田にしては傾斜がありすぎる。かといってシシ垣にしては低すぎる。畑だろうか。
思えばこの山は、古代豪族のナガスネノヒコの拠点である。後の神武天皇となる一族の大和侵略に最後まで抗った豪傑だ。しかし、最後はだまし討ちにあう……。ならば、その砦跡ではないか?
 
……なんて、夢見る。この石積みの列を追いかけたら、ナガスネヒコ伝説の足跡を見つけられるだろうか。そして生駒の秘密が浮き上がるだろうか。。。
 
 
2
 
尾根筋に在る鳥見霊畤の碑。神武天皇が大和征服した記念碑である。
 
 
ここから踏み分け跡に入った。この先に何があるかわからないが、谷に下りたら棚田と人家がある。そこまで森を突破するのだ。
最初はあった踏み跡もすぐに消え、頼るのは獣道だ。イノシシが縦横に走り回った跡を追いかけるのである。獣道というのは、獣、つまりイノシシがどこかへ行くために通った道だから、それを頼ると抜けられることが多いのである。
 
イノシシの足跡やぬた場を確認しながら進む。いつしか水が湧いていて沢ができていた。
そして赤いはなびらが点々と。
 
3  
この花を見た人は、おそらく私だけだろう。人知れず咲くサザンカの花も、そろそろ終わりである。
 
沢を渡ると、とうとうブッシュになった。 獣道は、そこを伸びていた!
1_2
 
私も這って進む。が。。。
奥から、唸り声がした。ぎょ。イノシシだ。姿は見えぬが、藪をガサガサ動く。
こんな四つんばの姿でイノシシに出会いたくない。大怪我しても、誰も助けに来てくれない。
 
大声を上げた。唸った。イノシシに負けないように……。
ちょっと恐怖で背中がこそばゆくなった。
 
幸い気配は消えたが、私もこのまま進むのは諦めて、獣道から外れて沢の中を進み下ると、溜め池に出た。
その脇には道があった。人里だ。
 
 
遭難終了。ほっとして、手を腰のスマホに伸ばす。。。
 
あれ? ない? ない!
 
スマホ落とした(泣)。。どこで? 
 
あの、藪を這って進んだときだろうか。
迷ったが、もどる。
もう一度沢を進んで、あのブッシュまでもどる。イノシシの恐怖なんぞ吹き飛んで、ブッシュをかき分ける。
おおい。スマホよ。
 
……ない。。。
 
スマホを紛失したのである( °◇ °) ガーン。
 
 
翌日、全コースをもう一度歩く。今度は、昨日の自分の足跡を追う。イノシシの足跡の次は自分の足跡かよ。。。しかも雨が降り出した……。
それでも、ここに手をかけた、ここで小枝を折った、と痕跡を発見。うん゛この足跡は古くない。せいぜい昨日だな……(当たり前だ)。
 
なんかハンターみたいな気分。自分で自分を追っていくのだけど。いや、本当に追いかけたいのはスマホなんだよお(泣)。。。。
父の携帯を借りて、ところどころでコールしながら。
だが、呼び出し音は聞こえず……。 
 
完全に遭難。(スマホが)
 
 
諦めて届け出をした。警察とDoCoMoショップに。
 
かくして新しいスマホを手にすることになった。今度は設定が大変。・°°・(>_<)・°°・。。

2016/04/01

寺内のサカキ林

生駒にある宝山寺。

 
私はこの寺をお参りしてから山を登ることが多い。当然、寺内を歩いて奥の院まで登り、そこから山に入るというコースになるが……。
 
2_2
 
境内の中に、こんな林を見かけた。
 
なんとも妙な剪定の仕方をしている。。。この木はなんだろうか。
 
どうやらサカキらしい。サカキとは榊と書くように神様に備える木だろう。つまり神社に納めたり神棚を飾ったりする。
ここで気づいた。寺院なのにサカキとは?
 
実は、宝山寺は神仏習合の寺なのだ。その証拠に山門の前には鳥居がある(^o^)。
 
1_3
 
お参りする際にも、柏手を打つ(°o °;)。大晦日には除夜の鐘をつき、明けると初詣で賑わう。
 
寺内にも、いくつも鳥居があり、寺ができる前からいた地の神様を祀っている。
 
そんなわけでサカキも必要で、それを自家調達しているのだろう。
 
ちなみに日本で流通しているサカキの9割は中国産だそうである。

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森と林業と田舎