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2016/04/13

東北の五重塔と国宝

ブラタモリの奈良編の再放送をやっていた。
東大寺を始めとして、奈良の文化財は修復を重ねて今に引き継いでいる、ということを紹介していた。
 
そこで思い出したのが、先日訪れた仙台。
 
 
街を歩いて、偶然目にしたのがこれ。
 
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失礼ながら、東北に五重塔があるとは思わなかった。(もちろん山形県の羽黒山などにはあります。)
 
この塔があったのは、考勝寺というお寺である。日蓮宗の本山だが、伝承では鎌倉時代、確実なのは戦国時代からあるそうで、歴史はある(ただし、何回も名前を変えている)。ただ本殿はコンクリート製。
 
ところが、この五重塔は木造なのだ。よくよく見ると結構新しい。調べると、2003年の建立だった。21世紀の五重塔としては唯一かもしれない。
木材は青森ヒバを使っているとか。近づいても匂わなかったけどね(^o^)。ただ、造りは伝統的な建築法に則っているらしい。
 
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よく建立費用が調達できたな、と下世話な思いは別として、この建設によって宮大工の技術を活かす場になったことは間違いないだろう。大工の腕は、やはり折々に建築の場がないと継承されないのだから。
 
 
ところで、こちらは仙台市内の大崎八幡宮。本殿は国宝だ。
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伊達政宗の建立だから400年以上経つ。安土桃山時代の文化を伝える建築としては最古というが、修復工事が終わったばかりらしく、訪れた際は金ぴかであった。豊臣秀吉召し抱えの大工らを招いたというから秀吉好みになったのだろうか?
 
 
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これは屋根のこけら葺きの見本。実に細かい板だ。
 
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これが横から見た断面。
 
こちらを守るには、材料の調達からして大変だ。この国宝を守るために、21世紀の五重塔も貢献しているかもしれないなあ。

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