今年の「日本遺産」が発表された。その中に吉野林業が含まれる。
が、その前に「日本遺産」って、知ってる? と言わねばならない。
国宝や重要文化財があた、近年は世界遺産および世界農業遺産とか世界記憶遺産だとか、ジオパークとかがあり……が、それとは違う「日本遺産」というのが昨年から設けられたらしい。
どこが違うのか?
……皆さん、調べてください(^o^)。ごく簡単に要約すれば、「地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを『日本遺産(Japan Heritage)』として文化庁が認定するもの」だという。
私の認識では、文化庁がユネスコに負けじと始めた認定商売である。
昨年は18件。今年は19件が指定された。きっと、選ばれた地域だけで盛り上がっているだろう。
その中に、奈良県吉野(吉野町・下市町・黒滝村・天川村・下北山村・上北山村・川上村・東吉野村)が、「美林連なる造林発祥の地」として入っているのだ。
ややこしいのは、認定された文化財は58点にも上ることだ。
植林して育てた樹齢約400年のスギやヒノキのほか、天然林、樽丸、曲げ物の三宝や手漉き和紙、山岳信仰につながる金峯山寺の蔵王堂、そして伝統食の柿の葉ずしまで有形無形のものが含まれる。
それらが、いわゆる林業と木の文化として認定を受けたわけだ。
ともあれ、林業が「日本遺産」に入ったのは初めてだから、素直に喜ぼう……。ほかにも高山市が、「飛騨匠の技・こころ」が指定さているし。
考えたら、吉野には国宝や重文のほか、世界遺産にも指定されているし、林業遺産にも選ばれた。てんこ盛りだ。
こうした遺産指定は、それによって関係者が誇りを持つこと、そして世間の耳目を集めて広報効果があること……などが益とされる。ならば、わかりやすく説明していかないと、指定しただけ、になりかねない。
この日本遺産ネタを利用して、大いに奮起してもらいたい。
せっかくだから、昨年の指定を受けたものをいくつかピックアップすると、
群馬県の「かかあ天下……」
岐阜市の「信長公のおもてなし……」
熊本県の「保守と進取の文化……」
みんな、知っているかなあ。
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