Yahoo!ニュースに「産廃業界が林業に参入! その目的は…… 」を執筆しました。
これ、タイトルがぶれておる(笑)。
正直、明確な目的はわからない。林業に参入する気があるのかどうか怪しい。
額面通り、森林保全によって環境を守り循環型経済を担うCSR的な「環境づくり」を信じてよいのか。それともバイオマス発電の燃料の確保なのか。
ともあれ、産廃業界は森林の世界の新興勢力になろうとしていることは間違いない。
今後も森林所有を含めて参入が続くだろう。
ただし、目的として考えられるバイオマス発電の燃料確保にしても、数百haぐらいの森林では全然足りないことを本文にも記した。むしろ「バイオマス発電の燃料は主に未利用材」と謳った手前のアリバイ工作のような気もする。
実際は産廃のリサイクル木材を燃やしているのに、外向きには「未利用材です!」と啖呵切れるように。その未利用材はどこから調達しているんですか」と質問したら「自社の山から」と応えるのである。
もちろん、その方がFIT価格も32円請求できるしなあ。リサイクル木材13円との差額19円の利益は大きいだろう。(これ、犯罪だけど)
ちなみに本文で紹介した大栄環境も、兵庫県内に1万2000kw級のバイオマス発電所を建設する計画を進めているそうだ。この規模、通常の2倍である。ざっと年間20数万立方メートルの木材を必要とする。どこから調達するのよ(笑)。
そういや兵庫県で年産10万立方メートルのペレット生産の計画があると聞いたことがあるが、これは木質ペレットではなく、RDF(可燃性ゴミをペレット状に固めたもの)のことかな?
もっとも、産廃業だって、先行きは不透明だ。人口減社会の日本では、今後建設も減る。すると建設廃材も減る。リサイクル木材は、すでに量の面で限界に来ている。
ならば、新事業として林業という選択肢もありえるかもしれない。
最悪想定をしてみると、
森林を皆伐→採石場を新設→空いた空間に産廃処分場を建設
というところですかね。水俣でもちょっと危なかったですが、何とか食い止めました。
もちろん、ちゃんとした森林経営をするのであればどの業種が参入しても歓迎なのですが。
投稿: 沢畑 | 2016/04/06 23:09
産廃業者が山(森)を買う、と聞けば、まず想像するのが最終処分場づくりでしょう。
実際、その可能性はまだ排除できません。CSRだ、バイオマス発電だというのを隠れ蓑として、処分場建設が目的なのかも。。。
皆伐(バイオマス燃料)⇒メガソーラー発電⇒産廃処分場⇒埋めた跡地にゴルフ場……という黄金の開発連鎖もありえるかも。
投稿: 田中淳夫 | 2016/04/06 23:21