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2016/05/04

ナラ枯れ木は枯れず

昨年来、我がタナカ山林にもナラ枯れは広がっていることを幾度も繰り返して記してきた。

 
実際、昨年の夏には葉が赤茶けて紅葉したコナラやクヌギの大木がたくさん出たのである。そして幹の根元には、小さな孔が無数に開き、木粉がまき散らされていた。
 
158_2 昨年8月撮影
 
これもその一本。クヌギ(か、アベマキ)の幹から粉を吹いている。
ああ、せっかく皆伐する際にシンボルツリーとして残したのに、枯れてしまうのか……と嘆いていたのである。
 
 
が、改めて今春チェックすると、意外や新緑を芽吹いた木がたくさんあった。
 
165_2
 
これは上記の木と同じである。ただし粉を吹いていたのは裏側。今は根元に木々が繁ってしまったので同じ方向から撮れなかった。
しかし、ひと目でわかるだろう。新たな枝葉が芽吹いていることが。
 
どうやらカシノナガキクイムシに勝ったようだ。
以前に記したように、一度カシナガが侵入したものの枯れなかった木は、その後再びカシナガが侵入する可能性は低く、ナラ枯れを起こしにくいという。つまり、当面は安心してよいのでみないか。
 
 
もちろん、完全に枯れた木もあるし、決して手放しで喜べないのだが。なかには緑の葉をつけているが、実は緑なのは巻きついた蔓植物の葉であり、木は枯れているケースもあるから気をつけないといけない。
 
見上げると、樹冠が新緑に包まれている。ただし、幹の部分の緑は蔓植物である……。これ、蔓伐りしないとマズいよな。
 
165_4  
 
こちらは昨年の記録。この木がやられた! 記している。
 
 


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