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森と林業の本

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2016/05/31

兵庫県立森林学校だって

以前、紹介したと思うが、いよいよ来春には兵庫県に林業大学校が開校する。

そして生徒募集を始めたようだ。名前は「森林大学校」になっている。
 
 
兵庫県立森林大学校 第一期生募集
 
要項を並べると、
 
● 設置場所 兵庫県 宍粟市一宮町能倉(H29.4~H30.3 宍粟市一宮町安積)
● 募集定員 20名(平成29年4月入学)
● 就学期間 2年間
● 入学資格 高等学校卒業又は同等程度、40歳以下
● 入学試験 推薦入学試験、一般入学試験(詳細は後日決定)
● 入学考査料 2,200円
● 入学料 5,650円
● 授業料 月額9,900円(その他教科書代、被服費、宿泊研修費用等は別途負担)
● 就学支援 国の給付金制度が利用可能(最大150万円/年・2年間、給付要件あり) その他無利子貸付金や奨学金貸与制度が利用可能(資格審査あり)
 
 
この学校の特徴とすれば、まず法的には専修学校であることだろう。最近開校するところは、各種学校扱いのところが多かった記憶がある。
どちらがいいのか一長一短があると思うが、専修学校となると、いわゆる一条校として学校教育法の範疇にあるということか。
 
もっとも気にかかるのは、国の給付金制度によって最大150万円の支給が可能ということ。実質的に無料で、また生活費用の補填にもなる。 
 
 
次々と林業教育施設ができることは、基本的には望ましい。
いきなり現場に連れて行かれて、ちゃんとした指導もないまま「習うよりなれろ」で危険を林業作業に従事するより(即戦力の養成を謳っているが、それは無理)、最低限の基礎知識と基本技術を身につけることができるのだから。
しかし、課題は卒業後の進路だろうなあ。
 
以前、卒業間際の林業大学校の生徒と話したとき、「林業には就職しません」と断言されてしまった。
なぜなら林業事業体や森林組合の待遇が悪すぎたから。せっかく技術を身につけても、十分に活かせる場とそれに見合う待遇がなければ居つかない。
加えて、古くさい慣習を引きずっている職場では、せっかく学んだことが活かせない。セクハラ・パワハラの横行も心配だ……。
 
最近は、保育士や介護士の待遇見直しが叫ばれているが、林業界もなんとかしないと。今後、続々と林業大学校やそれに近い施設が誕生するはずだが、本当に進路は大丈夫か。
 
 
そういや、兵庫県には、以前「山の学校」という林業を教える学校?塾?があったはずだが……なぜ、それがなくなり、今度の森林大学校はその点をどのように考えているか示してほしい。
 
 
 

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