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2016年7月

2016/07/31

団扇……の骨の危機

そろそろ夜も耐えがたい暑さの残る季節である。

 
仕事中はエアコンも仕方なし、と入れているが、そうでない時間はひたすら扇風機で頑張る。
 
そして……身近には団扇。もっとも、暑い部屋の空気をかき乱しても涼しくならないよ。。。そこで取り出しましたる和の団扇。
 
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夜、ベランダでひんやりした風を、この団扇で起こすとホッとする。
 
写真は、熊本県山鹿市の栗川製団扇。「来民(くたみ)の渋うちわ」というのだそうだ。竹の骨に和紙に柿渋を塗った伝統産業だ。しかし、今やつくっているのは栗川商店一軒になってしまったという。
 
熊本県がかつては団扇の一大産地とは知らなかった。(京都、丸亀と並ぶ日本三大団扇産地……だったとか。現在は9割が丸亀製。ただしプラスチックが主流。)
 
扇ぐと、紙独特のパタパタという音が涼し気。プラスチック製ウチワに太刀打ちできないだろう。
 
ところで、この団扇の骨だが、3年ものマダケを材料にして、節から割って扇状に広げている。栗川商店では冬の間に作ってしまうというが。。。。
 
 
実は、団扇の骨が危機なのだ。日本製団扇と言えば和紙に価値がある、と思いがちだが、本当の価値は竹製の骨にある。竹材を割って数十本の骨として広げる技を持つ職人は、ほとんどいなくなった。
 
現在は、多くが中国製に取って代わっている。もともと団扇は、中国で生まれたようで、日本には古墳時代に伝わっている。
とはいえ、中国だって、いつまでも団扇の骨職人がいるとは限らない。中国に頼れなくなったとき、どうなるのだろうか……。
 
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2016/07/30

ウルトラ重機の世界

今夜は「ブラタモリ」を見るつもりが……つい裏番組(BSプレミアム)で「ウルトラ重機2」をやっていると気づいて、そちらにスイッチ。プラタモリは録画に頼ることにした。

 
ウルトラ重機。ようするに工事用車両〔重機〕の中でも、巨大でパワー全開の重機を紹介する番組。かなりマニアック二見えてファンが多いらしい。
私が見る気になったのは、林業用機械が登場するとわかったから。
 
初っぱなからカナダの林業地帯の重機だった。
 
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現場はこんな風。
 
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まず紹介されたのはフェラバンチャ。巨大伐採機械だが、なんと1時間で120本伐るという。何本もまとめてつかんでバッサリ、という伐り方なので、日本のハーベスタなんかと桁が違う。
その後は、スキッダにプロセッサ、そして長さが137メートルもある木材運搬クレーンなんかも登場した。
 
 
日本にも重機マニアがいて、現場でも重機に乗りたいから林業やってる、という若手も少なくない。森にも植物にも興味がなくて、あくまで重機を操りたいというのが動機なのだ。
 
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でも、上記の写真を見た通り、これらの木は、みんなパルプ用材なんだよね。。。。
これでも持続可能な林業だというのだが。
 
正直言って、私は重機があんまり好きではない。だから最近の林業現場に足を運ぶ意欲がわかない。今やどこの現場も高性能林業機械という名の重機が跋扈しているからだと思う。
今回も、カナダの林業地の様子が見られるかな、という気持ちが強かった。実際、その点では満足した。別に重機は……見ていると、わりと楽しいのである(~_~;)。
 
重機を見て、楽しんでいる私がいる。
 
それで気がついた。私が林業現場の重機が好きでないのは、機械が嫌いなのではなくて、あのエンジン音に引っかかるのだ。けたたましい人工的な大音響が森に響きわたるのが好きではない。森に似合わないと感じるのだろう。自分の声さえ聞こえない。実際、頭が痛くなる。
 
今後、静穏性の高い重機はつくられないだろうか。鳥の声を聞きながら重機を操縦して木を伐り木を運ぶ……それは夢か?
 
これは好き嫌いとか、林業経営の問題とは別なのだが、本当に重機は日本の林業に似合うだろうか。莫大な燃料を食って、メンテナンスにも莫大なコストがかかる。傷を付けて木材価格を下げてしまうケースもあるだろう。作業道が崩れたら、また補修費がかかる。もっと広い目で林業の全体像を見て、巨大重機が向いているのか考えてみてもよいと思う。
 
 
ちなみに、この番組を見ていて嬉しかったのは、後半に起重機船が登場したこと。
 
巨大クレーン船だ。これ、私は乗ったことがあるんだよね(⌒ー⌒)。ちょっと自慢。船と言っても自力走行できないのだが、3000トンの荷物を吊り下げて、ミリ単位で運ぶのだよ。番組では洋上風力発電機の組立をしていたが、神業です。私は、そんな現場に立ち会ったことがあるんだぜい。船長室も入れてもらったんだぜい。
 
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思えば、長崎の雲仙では、リモコン操縦の無人ブルドーザーや無人ダンプの取材をしたこともある。なかなか重機に造詣が深いじゃないか。
 
次は、重機ジャーナリストだな( ̄^ ̄)。。。。(ないない)

2016/07/29

葉の上の謎の実

タナカ山林で、妙なものを見つけた。

 
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カシ?の萌芽の葉に何か付いている。最初は虫の卵? かと思ったが、そうではないようだ。
実のようで、葉に完全にくっついている。
 
癭(ちゅうえい)、虫こぶ、ゴール……などという、虫が卵を産みつけたり、菌類を植え付けたりしたことによって細胞が変異したものだろうか。 
ちょっと拡大。
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いや、面白いねえ。ここからどんな虫が出てくるやら。
 

2016/07/28

物販こそ地域づくり

地域づくり、地域づくりの声が高いが、果たして具体的に何をすべきか。

 
まあ、人によりけり、地域によりけり、なのだが、肝心なのは、経済的に潤うことだ。人をどんなに集めても、地名が誰でも知っているほど有名になっても、観光客が殺到しても、地域にお金が落ちなきゃダメ。まず村民が自信を持つこと? それは入り口であって、その結果、儲からなければダメ。儲からずに誇りばかり高まった地域は救いがない(~_~;)。
 
以前、私の呼ばれたシンポジウムでこのような趣旨のことを述べた。
「人がたくさん来たから成功、と言っているイベントが、後で決算していたら赤字でした、ではダメなんです。ギブアンドテイク。来訪者を喜ばせたら金を取れ」。
 
すると後に、某地域の地域づくりをしている人は「ギブアンドギブだ。与えて与えて、それで満足してもらってこそ地域は盛り上がる」と反対意見を言った。
 
あの地域、今も生き残っているかなあ……(#^_^#)。。。
 
 
さて、儲けるためには何をしたらよいだろう。これが、そこそこの街なら、手はある。たしかに人が来たら自然と街で消費してくれたりする。サービスに対価を払ってくれる。
 
が、田舎では難しい。そもそもサービスが何かわかっていないこともあるが(~_~;)、目に見えない商品を売ることに長けていない。それこそギブアンドギブになってしまいがち。またサービスのつもりで一生懸命やっても、それが合わないと嫌われてしまうことだってある。
食物は魅力的なネタがあれば客を集めるのに効果的だが、外す場合も多い。B級グルメなどは、まず失敗する。しかも食材には賞味期限があるので、残ると捨てなければならない。
 
そこで思いつくのは、物販だ。物を売って儲けるのが基本。とにかく売れるものをつくれ。安い物から超高額商品まで、揃えておかないとお金は落ちない。
 
 
……そんなことを感じたのは、今大阪で話題の新感覚娯楽施設「ニフレル」を覗いたから。
 
ここは、水族館と動物園にアートを混ぜたような「……に、ふれる」施設らしい。
やはり一度は覗いてみなければ、と思って訪れたら、満員も満員。行列であった。それでも、変わった魚類などをいかに展示するか、触れる動物など展示の面白さは感じる。水槽を真ん中に置いて360度から眺めるというのはよい手だね。
 
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さて、最後にたどりつくのがミュージアムショップ。ここが大賑わいなのだ。
 
 
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木工品。残念ながらインドネシア製。
 
 
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みんな競うようにお土産物を買う。この購買力こそが、地元に金を落とす原動力だ! と感じたのである(笑)。
ぬいぐるみも木工品も、腐らないからいいよ。
 
土産物とは何か。それは、その地域に来た証である。必要なものかどうかではなく、思い出が甦るもの。
 
思えば、土倉翁の百回忌でも、土産物を用意しておくべきだったな。何も土倉饅頭とか庄三郎煎餅を売れ、というのではない。ただ、土倉翁の故郷に来た証を用意しておくべきだったな……と思ったのである。
 
いかに地域の自慢(資源)と連携した土産物をつくって売るか。田舎こそ考えてみるべきではないかな。

2016/07/27

インドとブータンの植林

インドで1日の植林のギネス記録 を更新したそうだ。

 
7月11日に、インド北部ウッタル・プラデーシュ州で、学生や主婦ら80万人が、24時間以内に4930万本の木の苗を植えたのだそうだ。
 
さすがインド、規模が違う。これ、植林面積が記されていないが、計画では2030年までに9500万ヘクタールの森林を増やすそうだから……。日本がいくつ入るのやら。
 
で、思い出した。
ちょうどBS1で録画していたドキュメンタリーを見たばかり。
 
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これは杉山龍丸という人が、私財を投げ打ってインドに植林した人の記録。
 
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杉山龍丸の祖父が明治の政界の黒幕だった茂丸。父は有名作家・泰道(夢野久作)である。
なんとも数奇な人生と運命に導かれて、終戦からいくらも経っていないインドに通い続けて木を植えたのだ。
 
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一見沙漠地帯なのだが、ヒマラヤの伏流水が地下にあることをつきとめてユーカリを植え続ける。その距離は450キロぐらいになるらしいから、こちらの植えた本数は何本だろうか。大雑把な計算でも数百万本になるだろう。
 
インドでは、独立の父ガンジーと並ぶ、緑の父・龍丸なのである。私もうっすら知っていて、興味を持っていたのだが、改めて認識した。
 
 
そして。同じく録画しておいた「スーパープレゼンテーションTED」では、ブータンの首相がプレゼンしていた。こちらも感動的なのだ。
 
ブータンは、世界唯一の「カーボンニュートラル」の国。正確にはニュートラル(二酸化炭素の排出・吸収がプラマイゼロ)ではなく、吸収の方が3倍以上多い。それを維持し続けることを地球温暖化対策会議で宣言している。
 
そんな話の中でも驚いたのがこれ。
 
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国土の72%が森林。日本の森林率より高いのだが……。
 
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なんと、憲法で森林率を60%以上にすることを明記しているのだ!
 
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そして森林の多くが国立公園であり自然保護区。しかも、この保護区の間に緑の回廊を築いてつなぐ「グリーン・ブータン」計画を推進中なのだ。
 
 
政治家の言葉に胸打たれるのは、なかなかない。

2016/07/26

怪しい森にGO!

生駒の森を散策。

 
今回は、大阪側の溜め池につながる遊歩道で、結構幅も広い。途中には渓谷や湿地、市民団体がつくったらしいビオトープもある。
 
遊歩道の入り口当たりには田んぼが広がっているが、そこになぜか若者が男女数人たむろしている。この道行くのかどうか迷っているのか? と思っていたが、よく見ると彼らの手にはスマホが。
 
なるほど、こんなところで「ポケモンGO」をやっているのか。生駒の田んぼの中にもポケモンはいるのかねえ。惚けもんにならなきゃいいが……。
 
さて、私は池まで到達して、折り返した。私としては歩くことに意義がある。運動不足解消にもなる。こんなよい道があるのに、何も草を分け入る酔狂な真似はしないのだ。こんな暑い日に森に入ったら、バテるではないか。機嫌よく遊歩道を歩けばいいのさ。
 
 
が、ふと気づいた。
 
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ここ、道幅が広くなっていて、車のすれ違い用待避所かと思わせたが……。左の草むら、どこかおかしくないか?
 
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ほれ、アップするとこんな感じ。何か怪しい。プンプン臭うぞ。
 
この草は不自然だ。その奥に何かあるはず……。
 
決して草の中をかき分けるのが好きなわけではない。しかし、怪しい森には目がない(~_~;)。
きっと、この奥にワンダーランドが隠されているに違いない。アリスも、おにぎり転がして穴に落ちたら不思議の国だったではないか。。。。
 
あれ? アリスはおにぎりではないな。それは 日本の昔話だ(~_~;)。おむすびころりん、ネズミの国があるんだっけ。 
アリスはウサギを追いかけてウサギ穴に落ちるのであったよ(~_~;)。
怪しい森には、ポケモン以外にも、いろいろな住人がいて、不思議の国をつくっているのであるよ。
 
と、ともかく、私は草むらに足を入れた。穴が開いていないか細心の注意を払って。
 
すると……勘は的中。草むらを抜けたところに別世界……。
 
いえ、こんな風に道が伸びていたのです。ヒトカゲ、いや人影はない。。。
 
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こちらも立派な道。しかし、隠すように分岐点は草に覆われていたのが怪しい。こちらの不思議の国に気づかれないように。。。
この道を進んで出てくるのは、ピカチュー3月ウサギハートのジャックか、キノコの上の芋虫か。意味なしなのだ。
 
さあ、怪しい森の冒険の始まりです\(^o^)/。GO!
 
 
大長編の序章でした(⌒ー⌒)。

2016/07/25

混交林化する経済的価値を求めると……

森林総研のホームページに、
という項目がある。タイトルに期待して最初読んだとき(1カ月くらい前か)は、ツマラン! と一刀両断(~_~;)で無視したのだが、たまたま今頃再び目にする機会があった。
 
これも縁?だから紹介しよう。研究は、森林総研のほか、北海道大学、宮崎大学、甲南大学、京都大学と共同で行ったそうだ。
 
 
混交林の社会的価値を経済、つまり金に置き換えるというのだが、ここでは鳥類の保全にどのくらいの金を支払うか、で図ったらしい。
なぜ、鳥類なのか。。。この点から私はつまずくのだが、ぐっと堪えよう。針葉樹人工林に広葉樹を混交することは、鳥類の個体数を増やすことにつながるからだそうだ。
 
調査は北海道で行い、インターネットを通じて一般市民が鳥類の保全にどのくらいの金額を支払ってもよいと考えているか、という調べ方。すると、1万1800人に依頼し、1194人(10.1%)の回答が得られたが、238人は計画に反対し、956人(80%)が賛同したという。
 
一見、8割も賛同したと思いがちだが、私は2割の反対の方が強いと思う。 
ともあれ結果は、ヘクタール当たり最大約30万円の経済的価値があると試算できたそう。
 
アンケートの回答と実態の差は、だいたい10分の1ぐらいというのが私の感覚だが、甘めに見積もって、10万円~15万円ではないか? もっともこの費用は税金で賄う、と言えば賛同者は増えるのかもしれない。
 
 
気になるのは「人工林に広葉樹を混交させるためには費用がかかります。広葉樹を混交させて人工林で生物多様性を保全するために、費用に見合った価値を人工林に付加することができるでしょうか?」という点。
 
どんな費用が一斉林より多くかかるのか、私は思いつかない。
施業方法は変えなくてはならないだろうが、コストが増すか? 間伐率を高くするからか。
まさか広葉樹の苗を植えるつもりで、費用を計算したのか?
 
 
混交率が増加するにつれて、針葉樹が価格の低い広葉樹に置き換わるため、木材の総額(木材の価値)は減少します
 
まだ、こちらの方は理解できるが。しかし、もともと針葉樹でも間伐してしまう木である。そんなに差がつくだろうか。保育間伐なら金にならない。
山元立木価格を広葉樹は 立方メートル当たり500 円、針葉樹は1000 円 (B 材と仮定)したそうだが。 
 
 
……なんか、この研究を読んでいると、混交する意義を感じない。。。
 
いっそ、風水害とか病虫害などのリスクをヘッジできる価値を金銭化した方がよかったような気がする。あるいは景観が良くなることが地域にもたらす効果を割りだすとか。金銭とは違う満足度的な数値もひねり出せたんではないかな。
 
 
 
 

2016/07/24

Yahoo!ニュース「これでは植物虐待だ」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「これでは植物虐待だ! 残念な都市の緑化木 」を書きました。

 
植物虐待というテーマ、いつか扱えないかな、と思っていたが、今回はその前触れということで。もっとも、さっそく「ならば盆栽も、挿し木も虐待じゃねえか」 みたいなコメントがついているよ(~_~;)。
 
まあ、虐待という定義は面倒なのだが、見た目が痛々しいか、元気溌剌か、という違いかもしれない。
小さな鉢に閉じ込め、何十年たってもほとんど生長できない盆栽も、それはそれで元気そうじゃないの(^o^)。逆に生育が不健全な状態に置かれていたら、虐待。
 
ちなみに、ここで使った写真は、多くはこれまでにブログで紹介済みではなかったか。
 
今後も、ネタを集めていこうと思う。
街路樹、公園、庭、農地、山林、芝生……と植物の植えられている場所・環境別に「虐待」状況を集めて、虐待である理由と処方箋を考えたらまとめられないかなあ。
 
 

2016/07/23

早生樹と物理法則

早生樹の植林研究会の勉強会に参加したのだが……。

 
ここで取り上げている早生樹は、センダン。センダン科の落葉広葉樹だが、12年で直径30センチ、20年で46センチ……という驚異的生長を誇る。
 
そんなに早く生長するのなら、材はスカスカ? と想像してしまうのだが、意外と重いのだ。
しかも硬い。なんと、杢らしきものが浮いている。
 
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これで17年生の材だ。年輪幅がすごい。
 
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厚さはこんなもんです。
 
 
ま、このように見せられると、実に有望じゃないか、と思わせる。この強度なら、建材にも家具材にも使えるだろう。独特の木目から造作材としても期待できる。
 
まあ、現実はいろいろ課題があって、すぐに展開できるわけではないのだが、育林技術を磨けば、今後は広がるかもしれない。
 
 
現在注目されている早生樹は、ほかにコウヨウザンやチャンチンモドキ、シラカバ……と、地域ごとにいろいろ研究されている。
 
ここで早生樹って何だ、と思ってしまったのだ。
個々の課題はともかく、なぜ早く育つのか。
 
それもキリのように育った材質が軽くて柔らかく、ようするにスカスカなのならわかるが、早く生長したのに硬い、重いとは……。
 
ここで植物生理的に考えると複雑難解になる。光合成におけるカルビン回路の効率がどうの、C3植物とC4植物の違いがどうの、根の張り方がどうの、菌根菌がどうの……という話になってしまう。
 
そこで物理的に考えた。
 
同じ時間で他の植物より早く生長して、材質も同じかそれ以上になるには。エネルギー不変の法則とかを思い起こせばいい。
 
 
おそらく同じ物量を早く生産するには、、日光から多くの光エネルギーを摂取して、同じく大量の水と栄養分を吸い上げ、酸素発生と炭水化物生成に費やすか。
 
つまり十分な日当たりと水量を要求するだろう。当然、土の中の養分も大量に消費するだろう。効率よく幹を育てるには、人の手も頻繁に加えて、無駄な生長(たとえば枝とか花や実にエネルギーを使う)を抑える必要があるのではないか。具体的には施肥とか枝打ち、間伐など細かな作業を行った方がいい。
 
つまり山に植えて、育林施業は数年に1回……という頻度では上手く育たない気がする。 
生長が早いのだから頻繁にチェックして、必要な世話~施肥、草刈り、枝打ち(芽かき)、間伐など~をすべきだろう。
 
 
とすると、これは林業というより農業だろう。里近くで多年生作物の農園のごとく果樹のごとく育てるのがいいのではないか……。
 
そしてめざすは、高付加価値だ。早く育つから量で勝負、合板用やバイオマス用に供給、と考えがちだが、頻繁な育林作業を行うのなら高コストになる。それに引き合う価格にしなけれはならない。
 
……と、まあ、そこまで連想したのだが。果たして早生樹植林は、今後の日本の林業を変えるだろうか。
 

2016/07/22

木の球オブジェ

NHKの「歴史秘話ヒストリア」で、1970年大坂万国博覧会を取り上げていた。

これを懐かしいと感じる人は歳がわかるわなあ。。。。もちろん、私は懐かしいのだけど(~_~;)。地元だったので何回か行ったが、ひたすら満員だった。小学生だったが、もう少し年齢が高かったら、自分の意志でいろいろ回れたのに、と思う。

さて、そんなわけで、万博記念公園駅で見かけたこんなオブジェを紹介。

 
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万博とは何の関係もないと思うが、薪のような木片を集めて地球をつくってしまえるのであった。ちょっと発送を変えた木の使い方である。
 
こうしたものを日常の木工品に応用できないかといつも思うのだが……。

2016/07/21

「森が荒れる」とは

よく、「森が荒れる」という表現が登場する。私も頻繁に使っている(~_~;)。

 
とくに人工林は、放置すると「荒れる」「荒廃する」「劣化する」等々、さまざまに表現されるが、ようするに森林の状態が不健全だという意味だろう。
 
では、この森が「不健全」というのは、どんな状態を指すのだろうか。いや、その前に森が健全である、とはどんな状態か。
 
安易な言葉は、結果的に混乱を招いてしまう。
 
 
以前、出席したシンポジウムで、演者がその点を説明していた。もちろん研究者である。
 
●森が健全な状態。
・長寿の樹木が寿命をまっとうしている。
・多くの種類の樹木がまざって生育している。
・各樹種が、それぞれ上手く繁殖し、世代交代に成功している。
 
●森が不健全な状態。
・木が病気になって枯れる。
・何かの原因で種子が作れなくなっている。
・次世代の個体が育たない
・気候ほかの環境が変わって、木が調子よく生育できない。
 
 
このような条件を上げていた。細かく見ると、その言葉や表現はよろしくない(~_~;)とか思うところもあるが、まあ、大雑把に納得できる両状態だろう。
 
もっとも、ここに時間軸も入れなくてはならないから、定義付けは難しい。
一時的に病気が流行っても、種子ができなくても、稚樹が枯れても、長スパンで見れば、森林生態系としては折り込み済だったりする。現在は「森が不健全」でも、100年もすれば落ち着いた生態系になるんじゃない? と思ってしまう。
 
むしろ将来的に、森林が維持されているかどうかが、基準になるのではないか。このままだと森林そのものがなくなってしまう(途中の)状態が、もっとも不健全だろう。
 
 
結局、人間にとっての森林の状態が問われる。感覚的に美しいかそうでないか、有益かそうでないか。災害など、人間社会に悪影響を与えるかそうでないか。
 
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さて、どうだろう。
 

2016/07/20

路上の農林業

夏は暑い。どこにでも植物が生える。

 
我が家の前の道にも草が生える。もちろん舗装されているのだが、わずかな隙間を見つけて根を下ろし、枝葉を伸ばす。
私は、家を出たら、まずそれらを観察して伸びすぎた草を引き抜くのが日課だ。放置したら、草ぼうぼうになるうえ、それが舗装を傷めるだろうから。
 
本当は、除草剤でも舗装の隙間に散布してやれば確実なのだが、それはそれで面白くない。毎日伸びてきた草を観察しつつ、その種類は何か考えつつ(でも調べない……)、これは残そう、これは引き抜こうと選択する。上から目線の全能神気分(~_~;)。
 
しかし、一度引き抜いたと思ったところに、数日後にはまた別の草が生えてくる。その生命力たるや……。
 
 
ところが、今日はこんなのを見つけた。
 
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これって……スギじゃねぇ?
 
ついにスギまで路上に生えるようになったか。これは抜けない。どこまで育つか楽しみだ。大きくなったら舗装を壊すどころか家まで危ないが、行きつくところまで育ってもらいたい。ここで天然更新施業をするのだ(笑)。
 
さらに。
 
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これは……ミントのように思う。これも残そう。育って、もっと増えたら収穫しよう。
 
かくして、我が家の前の路上で林業と農業を行うのでした。

2016/07/19

「漂流アドベンチャー」と「漂流の島」

昨日、BSプレミアムで「池内博之の漂流アドベンチャー」という番組を見た人はいるだろうか。

ようは江戸時代に幾多の漂流民が漂着した鳥島を取り上げた番組だ。実際にヨットで土佐清水から鳥島まで嵐の海を航海し、島を訪ねる。なかなか貴重な映像を見ることができた。
 
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私は直前に「漂流の島 江戸時代の鳥島漂流民たちを追う」(高橋大輔・著 草思社刊
を読んでいたので、ベストタイミングであった。
(サイドバーにリンク追加)
 
 
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著者の高橋氏は、探検家である。実際にアメリカの「探検家クラブ」やイギリスの「王立地理学協会」など探検家の巣窟、もとい殿堂(^o^)のような組織の会員だ。
 
これまで小説「ロビンソン・クルーソー」の モデルとなったセルカークの暮らした無人島を調べたり、間宮林蔵が渡ったシベリアの地を特定すべく歩いたり……といった活動をしていて、その成果を本にしている。私も、彼の作品はたいてい読んでいる。
 
上手いところに目をつけるなあ、と思っていた。実在のセルカークについては私も興味を持っていたし、間宮林蔵の最大の功績は(間宮)海峡の確認だけではなく大陸に渡ったことだと思っているからだ。
 
で、今回は、多くの漂流民が暮らした鳥島だ。有名なのはジョン万次郎だが、ほかにも江戸初期から100人以上が流れ着いている島である。彼らの生活した痕跡を探そうというのがメインテーマ。
 
しかし、ここに大きな壁がある。鳥島は一般人の立入を禁止しているのだ。そこで文献をたどり、細かな事実関係を整理するとともに島の歴史を追いかける。そして入島が許されているアホウドリの研究家たちと連絡を取る……。
 
すると、なんと、島で行う土木工事の作業隊に同行して(実際には調査の補助的役割だったよう)島に上陸する機会を得たのだ。
これは羨ましい。滅多にないチャンスをつかんだわけだ。
そういえば、私も山科鳥類研究所の友人がいるのだが、彼女も鳥島に渡っていると聞いたときは「連れてって!」と叫んだものである(笑)。
 
 
……その顛末は、ぜひ本書を読んでいただきたい。
 
 
ただ、少しネタバレ覚悟で書けば、本格的な調査をしようと企てた二度目の渡航は、東京都に阻まれる。鳥島は、アホウドリ以外の目的では上陸できないと門前払いされたのだ。
 
そんなところに、NHKのドキュメンタリー制作者から接触があったという。鳥島の漂流民に関する番組を作るという……これが冒頭の「漂流アドベンチャー」である。
ところがNHKの取材さえ、都は拒否したらしい。……もはや筋金入りの探検拒否である。。。
 
ま、本はそうしたところで終わっているのだが、現に番組は完成して放映されている。
 
ここからは推測になるが、鳥島のシーンはあくまでアホウドリの保護活動を紹介する番組をつくることにして許可を取り付けたのではないか。
実際、前半はヨットで島にたどりつくまで、やや冗長気味に描いていて(しかも鳥島という地名をまったく出さない)、後半の上陸後はあまり漂流民には触れずアホウドリばかりを追いかけていた。
 
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たしかに、現代の調査・探検活動は許認可が最大のネックなのである。
 
少し昔になるが、大学の探検部で小笠原諸島を目標に定めたとき、なかでも南島とか母島の石門など特別保護区に入ることの許可を取るのに難儀したことがある。どうしたら了解を取れるか。。くしくも相手は東京都だ。
 
まず申請方法を調べた。じっくり書類を読むと、調査目的や内容を示すほか、調査する現地の写真を添付のこと、とあった。
 
えっ、写真がいるの? 写真はどうやって撮るの? 
 
そこで閃いた。調査申請書を書くための写真を撮るための予備調査に行こう!
 
隊の名前を「予備調査隊」として、まんまと現地入りしたのである。ま、実際は小笠原支庁を訪ねて「調査届」を出したけどね。ここもポイントで、「調査願」を出したら却下されかねないから「調査届」にしたのだ。願われたものに許可を出したら、何かあったときに担当者が責任を負いかねないから嫌がる、しかし「勝手に入りますよ」と届けるだけなら文句つけにくいわけ。
 
そして未知の洞窟などを発見して報告したら、その後は全然問題なく保護区に入れるようになったなあ。これは黙認だろうけど。
 
 
……そんな思い出話はともかく、鳥島の映像を見て、私もまたどこかの南の島に行きたくなった。ちなみに私のホームページは、「安楽椅子探検家のヴァーチャル書斎」という名称であり、メインとして
 
 
を置いている。できるだけ無名の探検家、冒険家を紹介するという趣旨で20年近く前につくったもの。ホームページの作り方の勉強を兼ねていたし、まだデジカメもスキャナーもなかったのでヴィジュアルなし。非常に読みにくい。しかも100人めざしていたのに68人で止まっている。
ちなみに、この中には漂流民は入っていない。基本的に自由意志の行動という線引きをしているので、漂流という事故は含めていないから。
 
今回、サイトの移転も行ったので、これを機に復活させようかと思っている。ネタはいろいろあるのだ。書くパッションさえあれば、あと32人くらいは軽い。なんて(~_~;)。
 
ともあれ、実際に現地を歩くか、安楽椅子に座って沈思黙考するかはともかく、探検活動を再会したいものである。遭難ではなく。
 
 
 

2016/07/18

棺桶アート

今日は祝日だったんですね……。私には関わりのないようで。

 
で、ちょっと行楽気分で、先日訪れた大坂の国立民族学博物館でしょっぱなに展示されていた木工品を。
 
 
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何かわかるでしょうか。……そんなに難しくないですね。そう、伊勢海老、いやロブスターというべきかな。木製です。
問題は、この木工のロブスターの用途でした。
 
何かわかりますか。角度を変えてみます。
 
2  
 
 
なんだか背中が蓋のようになっていますが……。
 
はい。実は棺桶でした。
 
日本人は棺桶にあまりこだわりません。葬儀会場の写真とかデコレーションは少し、また墓石にも多少のバラエティはありますが、棺桶は素材によって値段の差はあるものの、目立った形の違いはありません。今はほとんどが合板製、たまに段ポール製もあるようですが、無垢材は贅沢になっています。
 
しかし棺桶がアートになる国もあるのです。
 
 
 
わりと楽しげです。給油機とかカタツムリとか携帯電話をなぜ求めるのか、ちょっと理解しにくいですが。
 
でも、木工の可能性を感じさせてくれます(^o^)。。。。ホントカ?

2016/07/17

「人はコスト……」

昨夜は、ブログを書きかけて沈没した(~_~;)。

 
誰が日本の森を救うのか2016』は、無事終了しました。
 
2016_5
 
いやはや、毎度多くの方に参加していただき感謝だが、とくに今回は遠方からの参加者に加えて女子が目立ったのだった。女子大生が何人もいた。しかも話してみると、実に熱心なこと。林業会社に入りたてとか、会社業務とは別に取り組みたいとか、さらに会社の業務として木材の価格を上げることに取り組みたいと決意表明してくださった木工会社の女社長さんまでいた。
 
 
さて私は私なりに話したいことを話したが、今回の主役は速水亨さんである。そこで、参加者の視線で感じたことを。
 
 
2016_3  
それは速水さんの「人はコスト」という言葉だ。
 
誤解なきよう。コストダウンを計るため、従業員の給料を下げたり、首を切ったりする話てはない。
コストになるのは、トップのやりたい方向性を理解していない社員・部下。彼らは無用なコストだ、という話なのである。手取り足取り指導したり、常に間違っていないか“監視”しなければいけない部下は、コストアップになってしまうのだ。
逆に、意図を察して(納得して)先に動く部下は、コストダウンにつながる。もっと言えば、社員全員が自ら動く組織は、コストを一気に引き下げることができる。
 
 
言われてみれば、日本的経営の模範とされたQC運動などは、社員が自発的に改革改善に取り組む運動だし、社員のやりたい目標が会社の目標と一致している時ほど力を発揮できる組織はない。
 
さらに言えば、ボランティアという名の労働は、メンバーのやりたいことが相手のしてほしいことに一致している場合に成り立つのであり、その場合は労働コストはゼロにまでなるかもしれない。
 
私自身も、やりたくない仕事は後回しするし、もっとギャラを高くしてくれたら真面目にやるけどなあと嘆くし、結果的に出来も悪い。が、やりたい仕事(取材)ならば、ギャラは必ずしもこだわらないし、時として経費を持ち出しにしてしまう。
 
 
そして、社員がコストアップにならないようにするには、何より全メンバーへの十分な情報公開をすることと、十分なコミュニケーションを取ることだろう。めざすところを納得してもらうまで話し合うのだ。仮に完全な同意はされなくても、すべきことを理解してもらう。そして協力してもらう。とくにトップが率先してこの二つを行わないとできない。
 
……ちょうど先日NHKのEテレ『知恵泉』という歴史番組で、江戸時代に備中松山藩の行政改革を成功させた山田方谷を取り上げていたが、同じことを言っていた。
莫大な借金を大坂商人に棚上げしてもらう策として、包み隠さず情報を公開して、納得のいく今後の施策を伝えたのだ。だから商人も藩財政改革に協力してくれたのである。
 
改めて「人はコスト」の次にアップがつくか、ダウンがつくか。
 
もはや林業論ではなくビジネス論なのであった。
 

2016/07/16

誰が日本の森を救うのか、でした。

誰が日本の森を救うのか、でした。

 
毎年恒例のセミナー。おかげさまで、大盛況でした。私は人当たり気味(*_*)。

2016/07/15

ナラ枯れ再び

昨年で山を越したように感じていた生駒山のナラ枯れ。

昨年に大木が次々とやられただげに、その被害に合わなかったコナラはカシナガに強いのだろうし、虫が入っても枯れなかった木に関しては、もう大丈夫、耐性ができた……と思っていた。
 
ところが、初夏に入って再び猛威を振るい始めたように感じる。
 
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これはタナカ山林の1本。昨年は逃れたのに……。
 
こんな調子に残されていたコナラ数本にカシナガが入っている。
果たして枯れるか? あるいは生き延びるか。さらに昨年、今年と大丈夫だった残りのコナラも、今後どうなるか? 
 
ああ。
 
生駒市は、ナラ枯れ木の処理、どうするんだろうね……。
 
遠景で見たところ、生駒山だけでなく矢田丘陵も、奈良公園の春日山も、どこもナラ枯れ被害が広がっている。。。。

2016/07/14

進化する木材輸出の世界

先日、某テレビ番組制作会社から電話で質問を受けた。

 
韓国では、今ヒノキブームが起きているらしい。
 
ふむふむ。
 
日本のヒノキが人気で輸出が増えた。とくに銘木が求められている。
 
うんうん。
 
ひいては、日本から韓国にヒノキの銘木を輸出している業者を紹介してほしい。
 
(°o °;)。。。。なんだ、そりゃ。
てっきり、韓国で日本材が人気の理由とか韓国社会の背景とか、日本側の木材輸出の裏側とか……そんな質問が出ると思ったのに、業者紹介かよ!
そんなの、業界紙にでも聞いてくれ! と返事してしまった(笑)。
 
 
さて、本日は「奈良県木材海外販路開拓セミナー」に参加した。事前申込みなしの押しかけ参加(^o^)。だって、知ったのは一昨日なんだもの。
しかし、驚くほど満員。みんな関心があるのだね。
 
そこでは3人の講師による全体像のほか中国や韓国向けの輸出を進めている業者の講演があった。
なかなか密度が濃く(みんな早口でしゃべったせいか?)、消化不良になるほどだったが、どの話も含蓄があった。よくぞ、このメンバーを揃えたものだ。
 
005  
 
ところで3番目が、池見林産工業の久津輪社長。この会社名ではわからなかったのだが、大分県で内装材をつくっていると聞いてピンと来た。加工板のイケミだ!
素材生産でも製材でもなく、二次加工に特化した会社で、フローリングや壁板など最終用途の建材づくりでぐいぐいと伸びている会社として知られている。
これからは角材ではなく板、構造材ではなく造作材であることを示す代表格だ。
 
で、話を聞いていると、韓国輸出をばんばんやっているのだ。それもヒノキ材をフローリンクなどにして。ときに300年生木曽檜の風呂桶もつくるという。
 
ああ、この話を聞いていたら、先のテレビ番組の質問にも応えられたのに(;´д`)。
ちなみに銘木とは、日本的な役物ではなく、しっかりモルダーがけしたきれいな木肌の材という意味だったのだろう。テレビ・ディレクターよ、言葉を間違っているよ。(韓国では無節は合板を思わせるのでダメで、節ありがよいそうだ。日本人と感性が違っている)
 
ともあれ、木材輸出の世界は日々進化している。
私が10年以上前に追いかけていた木材輸出とは様変わりだ。
 
そこで思ったこと。
九州からの原木輸出が増えたことを喜んでいるようでは、確実に近い将来潰れるよ。原木輸出なんか利益薄すぎるし、資源収奪にすぎない。かといって加工技術も、そのうち中国や韓国の方が高くなるかもしれない。それどこかCLTだって国産より中国産に押さえられてしまうかもなあ。韓国のヒノキブームも、テレビが取り上げる前に業界が全力で対応し続けないと、すぐに消えてしまうのではないか。
 
なかなか考えさせられた1日だった。
 
 
 
 
 

2016/07/13

ホームページ移設~『樹喜王 土倉庄三郎』販売

懸案だった拙ホームページの移設を行いました。

 
正確には、移設ではなく新たなURLに複写したのですが。(近く、古いホームページを削除しなければなりません。)
 
基本的に内容は同じなのですが、扉のページを「森林ジャーナリスト田中淳夫の仕事館 」としました。(旧ホームページは「安楽椅子探検家のヴァーチャル書斎」です。)
 
 
今後、削除だけでなく、移設通知の設定など、まだまだややこしい(泣)手続きが必要なのですが、とりあえずは9月になってホームページが消えてしまった! という事態になることはなくなったはずです。
Photo
 
なお、せっかくだから、『樹喜王 土倉庄三郎』販売 のページを付設しました。
こちらも、急ごしらえなので少しずつ改良します。ただ、前回ブログで告知したものと価格は少し変えました。送料を実態に合わせただけです。
 
 
ちなみに!
 
安楽椅子探検家のヴァーチャル書斎」も、今後強化していこうと思っています。というか、こちらの内容に近いものを出版する計画を進めているからです。それについては、今後徐々に紹介していきたいと思います。
 
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2016/07/12

CLTに関する林野庁の見解

このところCLTについて幾つか書いてきたが、タイミングよく?Agrioという雑誌に、林野庁の
木材製品技術室長が語るCLTについての記事が掲載されていた。
 
 
Agrio 特集は国産ワイン(^o^)。
 
 
それによると、今年3月と4月に建築基準法に基づく告示が施行され、いよいよ建築材として普及させていくそうだ。その課題として、製品価格の低下と需要拡大が挙げられている。
 
量産工場で年間3万~5万立方メートル生産すれば、1立方メートル当たりの価格が7万~8万円台になる。そうすれば、鉄筋コンクリート(RC)造や輸入CLTと価格面で対抗できる
 
2016年度の全国のCLT年間生産能力は5万立方メートルで、「現状は受注による少量生産であり、1立方メートル当たり15万円程度となる」。
 
つまり価格を現在の半額程度にして、生産量は2024年度までに50万立方メートル程度、つまり10倍まで増やす目標を掲げている。とすると、工場は10~18ぐらい必要な計算になる。
 
 
問題は、以下の部分だ。
 
CLTの価格も下げないといけないが、山の木も高く買ってもらいたい」という林業関係者に対しては、原木から製品までを地元で一貫生産する工場を建てることでカバーするのだという。可能だろうか。
そもそも林業関係者は、CLTの価格を下げないといけない、と思わないだろう。関係ない。
また一貫生産することで製造コストを下げて、その分だけ原木価格を上げるのならわかるが、そんなシステムになりようがない。
 
製造ラインで30人、原木の切り出し・搬出・トラックでの運材などで20人。少なくとも50人の新規雇用が生まれる。家族も含めれば人口は倍以上に増える
 
これは雇用であって、木材価格の話ではない。林業家も工場で働けってか? これは労働対価であり、山に利益を還元することにはならない。育林コストをいかに賄うのか。 
木材価格が低いままなら林業家は山仕事に身が入らず、林業をあきらめる人も出るだろう。仮に山村に工場ができて、そこで働くようになったら、給与で生活が成り立つわけだから尚更だ。
 
いや、工場で働くために町に出るかもしれない。
なぜなら量産工場を建てられるのは、本当の山村地域ではないからだ。 それなりの平地があり、輸送ルートのある地域になる。
 
ちょっと計算していただきたい。年間3万~5万立方メートルのCLTの原料を集材しようとするなら、原木はどれだけ必要か。現在のところ、歩留りは15%程度という。
3万立方メートルのCLTをつくるには、原木20万立方メートルくらい必要になるのではないか。これだけを毎年生産できる林業地とは……。もちろんCLT以外の木材も必要だから、その2倍3倍の生産量がなくてはならない。搬出コストの引き合う範囲を50キロ圏内とすると、工場立地可能地域は限られるだろう。
 
いっそ、港に工場を建てたらどうだろう。いざとなれば外材も使えるし……。(実際、外材と国産材のハイブリッドCLTの可能性は高い。)
原木の買取価格も、いっそのことFITのような制度で、固定化したらどうかなあ。
 
なんだかバイオマス発電と同じような……(;´д`)。。。
 
 
 
ところで需要の拡大に関して、面白い?意見が書かれている。
 
森山裕農林水産相は「熊本地震で自治体が庁舎を建て直しする際に、CLTの利用を考えてもらえるとありがたい」と述べたらしい。
 
まあ、それも手だろうが、持続的な需要ではないね。
 
ともあれ、現在、CLTの活用を促すための資料を作成中とのこと。お・た・の・し・み・に!

2016/07/11

吉野杉の「おすぎ」記事に異変

Yahoo!ニュースの記事に異変が起きた。

 
昨日は、「80階建て木造ビルも可能…… 」という記事を書いてアップしたわけだが、ちょっとアクセス数を調べると、意外なものがトップなのだ。
 
 
これ、2014年12月にアップした、つまり1年半も前の記事である! それもアクセス数がダントツに伸びている。たった3日で1万2000を超えるのだ。
 
どうやら、8日のNHK奈良の夕方の番組(ローカルニュース内「ならナビ」の中の「ならコレ!」)で、鳥居由佳さんが取り上げたらしい。私も見ていたが、これは奈良県内だけの番組だし、そんなに影響力はないと思っていたのだが……。
 
おそらく、番組を見た人が、吉野杉とか鳥居由佳の名で検索をかけて訪ねてきたのだろう。
そして昨日の時点で、Yahoo!ニュースの「経済」カテゴリー3位に入ってしまった!
 
調べると、ネットにもアップされていた。
 
ならコレ! 」 これは明日まで視聴できるらしい。
 
 
おそるべし、鳥居人気(笑)。吉野杉は「おすぎ」で、吉野檜の「ピーコ」も購入。次は、マツを購入して「マツコ」と命名するというネタには笑わせていただいたよ。。。
でも、この場合の吉野のマツは、クロマツ、アカマツなのか、吉野松と呼ぶこともある天然記念物のトガサワラなのか。ちょっと気になります(~_~;)。
 
 
ちなみに「2015年問題 閉鎖ゴルフ場の行く末 」もランキングに入る。こちらは3年前の記事だ。こうした古い記事に注目が集まるのは、まさにネットゆえ。私の記事は「ロングテール現象」を具現化している(笑)。
 
現在は、さすがに「80階建て木造ビル」にアクセスは移っているが、おそらく数日で終わる。しかし、またいつの日か、リバイバルするかもしれない。息長い寿命の記事を書いていくべきだなあ。

2016/07/10

Yahoo!ニュース「80階建て木造ビルも可能」を執筆しました

Yahoo!ニュースに「80階建て木造ビルも可能! 木材が都市の景観を変える 」を執筆しました。

 
昨日取り上げた奈良の「ぷろぼの福祉CLTビル」の続きのような、本編のような……(^o^)。
 
とはいえ、CLTは枕のようなもので、基本は木造ビル、もしくは内外装を木質でつくられた建築物が増えているよ、というもの。
 
ちゃんと書いているつもりだが、どうも誤解されやすいので繰り返し記すが、私はCLTを否定しているわけではない。むしろ建材としては面白いと思っている。
 
ただ、林業には貢献しないだろうな、というだけのことである。国産CLTに対する需要が十分に生まれるかどうかも怪しいが、売れてもその原材料となる国産材の価格は徹底的に叩かれて安くなり、たいして山に還元されることはないだろう……という見立てだ。
 
一方、建築業界から見れば゛CLTだけでなく、大規模集成材を使った建材はいろいろな可能性を広げる。ひいては町の景観も変えるかもしれない。
 
今回は後者にスポットを当てたわけである。
 
悩みは、よい写真がなかったこと。ビルを撮ると、たいてい縦長写真となってYahoo!ニュースの巻頭には使えないのだ。結果的に「みなとパーク芝浦」の写真を使ったが、なかなかよい雰囲気。下手な木造ビルより木材がいっぱいという雰囲気を出せたのではないかな。

2016/07/09

CLTより気になる壁材

奈良のCLTビルが完成した。その見学会に参加する。

 
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このCLTビルに関しては、Yahoo!ニュースに記した記事 を参考にしてほしいが、今回私の気になったのは、壁材。
 
先の記事にも記したが、実はCLTは内部構造となり、完成するとCLT自体は見えない。なぜなら耐火基準をクリアするためCLTの上に石膏ボードが貼られているからだ。そして、内装・外装のほとんどは、その上に別の化粧材が張られている。
 
で、1階部分(ここはコンクリート製)の壁はこのようになった。
 
006
 
わかるだろうか。単に木材を張ったのではない。よく見ると、木の種類がいろいろあるのだ。
聞いてみると、12種類も使っているという。しかも、全部奈良県産材!
 
ざっと見てわかるのは、スギ、ヒノキ、マツ、ケヤキなどだが、ほかにもコウヤマキやナラ、サクラ……などがあるらしい。全部特定できたらカッコいいのだが、私にはわからない(~_~;)。
 
ちなみに1階はレストランになる予定で、基本は障害者向けなのだが、一般人も入れるようになるらしい。この木材を見るために訪れてもいいのではないか。
 
 
「いやあ、CLTよりこちらの方がいいですね」と口が滑ったのであった(笑)。
 
 

2016/07/08

不法投棄

これほど暑くなると、我がタナカ山林を訪ねるのも億劫になる。

 
もっとも、梅雨の合間を縫って草刈りなどには出かけているのだが……。
 
そんなある日、愕然とする出来事が。
 
1
 
なんじゃこら。。。。
 
 
3
 
ゴミが投げ込んである……。
 
2
 
木の上に引っかかっているのは、油等などを入れる容器のようだ。
 
やられたな。。。道路から投げ込んだのだろうが、意外やかなり奥まで入っている。これまで幾度となくゴミが捨てられていたが、今回はかなり量も多いし、悪質。以前、庭木の剪定屑が大量に捨てられたことがあったが、その場合は袋から出せば土に還るものだった。
 
しかし、今回はプラスチックや衣類等、家庭ごみばかり。近隣のヤツらだろうなあ。。
 
むかついたが、まずやることは、すぐにゴミを撤去することだ。さもないと、次々と連鎖的に捨てられる可能性が高まる。
 
せっせと道路下から上まで運び上げましたよ。(-_-メ)。。。
 
しかし、ここで問題。今や生駒市もゴミは有料になっていて、山でゴミを拾いました~では済まないのだ。特定の袋に入れないと回収もされない。
そもそも、どこのゴミ置き場に置けばいいのか。
おそらく、こうした不法投棄は、ゴミ捨てが有料になってから増えいるだろう。
 
1_2  
 
そこで道路沿いに並べておいた。果たして地元の自治会がどんな反応をするか。

2016/07/07

縄文人と弥生人・樹木葬の骨の行方

『骨が語る日本人の歴史』(片山一道著・筑摩新書)を読んだ。

 
Photo
 
著者の片山先生は、昔取材したことがある。そして私の所持していた黒曜石と、先生のフィジーの土器を交換した仲だ(笑)。
 
いや、実はもっと前から私は先生の本の愛読者であった。骨の考古学、人類学という 実に興味深いテーマを扱い、世界各国の遺跡を歩き、斬新なポリネシア人類学や日本人起源論を唱えているのだ。人呼んで、日本のインディ・ジョーンズである。
 
さて、この本も斬新だ。日本人の起源として今でもよく唱えられるのは、縄文人と弥生人の二元論である。つまり日本列島に二度にわたって渡来した人々がいた、という説。日本人二重構造説とも言われる。南方系と北方系、実際に、日本人を「気味は縄文系」「あの人は、弥生系」などと分類しがちだ。騎馬民族征服説なんてのもあったっけ。
 
が、そんな説をばっさり切り捨てる。実は、両者にそんな違いはどこにもなかったのだ。ある種、誤解と期待による幻の日本人起源だったわけだ。
単に骨相を見るのなら、戦前の日本人と戦後の日本人は、まったく別人種になってしまうほど変わったという。
 
……まあ、この魅力的な説に関しては、本書を読んでいただきたい。
 
 
ここで私が注目したのは、骨の遺物のこと。化石ではなく、あくまで古人骨のことだが……。なんと縄文人の骨は非常に豊富に発見されているのだという。1万人のオーダーに乗るほどだ。しかも状態がすこぶるよい。埋葬された姿のまま見つかることも多いらしい。
 
ところが弥生人はおろか、その後の時代でも実は骨はあまり見つかっていない。江戸時代まで来れば、さすがに豊富になってくるが、それでも完璧ではないらしい。
 
なぜ、当時の人口に比して縄文人の骨はたくさん残されているのだろうか。その後の時代では骨が残りにくいのか。
 
それは貝塚の存在だそうだ。貝塚とは、縄文人が貝類の殻を捨てたところ、つまりごみ捨て場と思われがちだが、どうやらもっと儀礼や祭典、集会の場だったらしい。場所も集落の中心部に設けられていた。死者の遺体も、そこに葬られたのである。
 
貝殻は炭酸カルシウムの塊である。それが集積された場所は、酸性土壌が中和される。すると同じく炭酸カルシウム製の人間の骨も溶けることなく残される……! 
 
ところが弥生以降は、貝塚がなくなった。遺体は集落の外れ、むしろ山の中に埋められるようになった。集落内の土地を墓地にしなくなったのである。すると酸性土壌のまま。そのため埋められた遺体と骨もろとも溶けてなくなるのである。
 
 
埋葬の歴史に関しては、『樹木葬という選択』の執筆の際に結構勉強したのだが、遺体を忌むべきものにして埋葬地が外へ追いやられ場所さえ忘れられることで、古人骨は見つからなくなっていく。現在、弥生人の骨とされるのは、極めて偏った地域(福岡県北部)からだけ発掘されたものらしく、それをもって弥生人の特徴とするのは間違いだそうである。朝鮮半島からの渡来人かもしれないからだ。
 
 
さて、樹木葬とは、遺骨をそのまま土の中に埋めて自然に還すのが本来の理念である。ただ、本当に骨は土に還るのか? という疑問があった。化石にならないのか? 火葬した後の骨はセラミック化しているケースもあり、分解されないのではないか? 
 
しかし、数少ない改葬の例(樹木葬に埋めた遺骨を掘り出して別の墓に入れる)によると、1年ほどで随分骨の量は少なくなっていたという。やはり酸性土壌だと早く土に還るのだ。
 
これは、樹木葬を始める際のヒントにならないか。酸性土壌のところに墓地をつくれば、早く自然に溶け込める。逆に骨を残したければ、石灰に包んで埋めればいい(^o^)。
 
骨を残したいのか消えてほしいのか。埋葬と土壌について考えてみると面白い。

2016/07/06

土倉翁の教え「施業案は必要ない」

土倉翁百回忌も過ぎて(本当の百回忌は7月19日なんだけど……(^o^))、ちょっと土倉翁からは一服(-o-)y-°°°という気分だったのだが、自宅のデスクに散乱した資料を片づけ半分整理し直していた。

 
そこで見つけた一文に目が惹きつけられた。
 
それは精密な施業案づくりに莫大な金を投入しつつ、現場の造林が計画の半分も進んでいないとを批判したものなのだが……。
 
そこで、こんな言葉を記している。
 
今日、いかに立派なる施業案を編製するも、いかに我が国将来の林業に適用することを得ざらん。何となれば、将来、我が国有林の大部分は、必らず今日の樹種と相異るものを以て造植せらるることとなるべく、随て今日までの材料によりて調整したるものは、無用の長物となるに至る可りが故なり」(林政意見)
 
細かな前後の説明は省くが、将来は、今日植えている樹種とは違うものを造林することになるよ、今の森は(必ず)役立たずになるよ、と指摘しているのだ。
 
すごいな(^^ゞ。
 
将来必要とされる木材は、今植えているのと違うようになるという指摘は、まさに我が意を得たり。
林業で木材を得るには最低40年、できれば50年60年、いや可能なら100年以上かけて大径木を育てたいと思いがちだが、そんな先の木材需要が読めるのか、と思うのだ。
 
とくに時代は政治も経済も短期間に激変を重ねている。今売れているものが、来年にはさっぱり売れなくなることも多い。今売れると思って植えた木が育った頃には、別の需要に移っている可能性は高い。
 
そして、こんな文言も。
元来、施業案なるものは、広く、その地方一般経済の状況に照らし、植伐利用の方針を立てるを以て、主なる目的となすべきものなれば~」
 
だから、簡略な仮の施業案で進め、後は現場の技術者が育つ状況や経済事情を見極めて判断するのがよい、というわけだ。
 
 
面白いのは、ドイツの例を引いて、精密な施業案は必要ないと指摘している点。みんな営林署長が、地域に則して自己流に施業しているという……と記す。「文書的経営」ではなく、現場に即してやりなさい、彼の地ではそうしているのだ、と。
 
 
実は、同時期(明治30年代)に行ったインド林業視察の報告がある。インドはイギリスの治世下にあったが、林政は代々ドイツ人が担ってきたそうだ。しかし、
「ドイツをそのまま模倣した形跡がない」
「ドイツの山林は最も発達したるものにして、山林というよりも、むしろ公園と形容すべき」
「その精を摘み、おのおま適用せんとする国情を鑑みて実行」
なのだそうだ。土倉翁も、そんな報告を聞いていたのかもしれない。
 
 
実際、日本だけなのだ、これだ、と決めたモデルを画一的までに真似た施業をしようとしているのは。
 
あ、これは……明治の話ではなくて、現代の林政ね(^o^)。
 
しかし、まだまだ土倉翁に学ぶ点はあるなあ。

2016/07/05

モリスク・フォーラムの「問題点」

すでに告知したとおり、来週7月16日に大阪で「誰が日本の森を救うのか」フォーラムが開かれる。

 
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もう一度、告知しておこう。
 
開催日程:平成28年7月16日(土曜日) 開場12:30  開始13:00 (終了予定16:30)
開催場所:マイドームおおさか 第1+2会議室
  第1部:講演A「日本林政の今-来るべき日本の森林の姿-」  速水亨
        講演B「林業とは森づくりか?木材生産か?」        田中淳夫
  第2部:パネルディスカッション「森が日本の山元に利益を還元できるのか」
 
 
……このチラシを見ていて、ある問題点に気づいた。。。
 
その前に、昨年のチラシを見ていただきたい。
 
2015
 
さらに遡ること、2014年バージョン。
 
2014
 
 
わかるだろうか。私の来ている服がみんな同じなのだ! (赤堀さんも能口さんもだけど。)
 
私は断じて、同じシャツしか持っていないわけではない! 毎年、同じシャツを着ているわけでもない。ちゃんと着る服は変えているのだ。写真が同じものを使っているだけなのである。
よく見ると、能口さんだけ14年と15年が違っているが。私に関しては同じ年に撮影したものであろう。
言い換えると、私の顔も3年前のままということになる。ま、若々しいのは変わらない、と思うが。。。
 
 
今年は速水さんに負けないようなファッションをしていこう(^o^)ヾ(- -;)。

2016/07/04

「ボルネオの橋王」

今日は大阪へ。

 
実はボルネオ関係者と会ってきた。どういう人か説明すると長くなるので、彼に関して私が書いた記事を紹介しよう。
 
1998年4月の産経新聞の記事である。なんと18年も前になる。私が毎年のようにボルネオに通っている頃に知り合ったのだが、「ボルネオのブリッジ・キング」と呼ばれた男として記事にしたのである。
 
Photo
 
実は、今回この記事を発掘したものの、新聞洋紙は黄色く変色して読めるようにコピーするのに苦労した。最後の数行が欠けているが、ご愛嬌ということで。
 
彼は、ブルーノ・マンサーともよく語り合ったという。お互いの方向性は違ったが、どちらもプナン族を始めとする少数民族のために何をすべきか考えていたのだ。
 
さて、実は、彼は記事の後、マレーシアに移住して計画を進めたものの、身体を壊して現在は日本に家族とともにいる。そして日本でNPOを立ち上げて、ジェトロと組んで現地でバイオディーゼルの原料となる油を取るジャトロファ栽培を企てている。
 
そんな半生記を本に書けないか、というのだが、興味を示すところはないだろうか。

2016/07/03

奈良新聞「土倉翁百回忌」とお宝

奈良新聞から掲載紙が送られてきました。

 
004 6月30日12面
 
ほぼ一面使っての特集。企画記事のよう。
この奈良新聞、奈良以外で読まれてほしい(~_~;)。
 
 
ところで、百回忌の開かれた龍泉寺で見かけた土倉翁の遺品を紹介しておこう。
 
まず、控室で出されたお茶の茶碗。
 
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これ、実は土倉庄三郎還暦祝(つまり61歳)の時に村民全員に配られたものだそうだ。
高台の内側に「大明成化年製」という文字が入っている。
 
「大明成化年製」というのは、中国明中期の成化年間(1465~87)のもので、景徳鎮の成化窯という官窯でつくられたものを示す。
 
もっとも、いくら大金持ちでもそんなイッピン(今なら数百万円?)を全村民が配れるわけがない。この文字は、伊万里焼にも真似て 入れることが多いのだそうだ。伊万里焼でも、それなりの価値ある茶碗である。
 
 
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こちらは旅行鞄。中国風である。大陸に行く際に使ったものということだが、なんとまあ、豪華というかけばけばしいというか。。。
 
中国大陸に幾度となく渡ったのは、三郎、四郎、五郎だ。
最後まで大滝に住んでいて、龍泉寺の先の住職に寄贈?したというのなら、五郎だ。(三郎は養子に、四郎は若死にした)
しかしこの鞄、自分で運んだのかな……。
 
まだまだ村内に土倉家遺物はたくさんあるらしい。その探検隊を組織する計画もある。乞う、ご期待!

2016/07/02

月下美人、咲く

月下美人が咲いた。

 
数日前からつぼみが膨らんでいたが、ついに開花。
 
Photo_2  咲く前。
 
 
001_1  咲いた。
 
もっとも、月光もない夜では、さすがによく見えない。
そこでストロボを焚く。
 
001_2
 
この月下美人は、本体から折れた茎を挿し木したもの。それが花を付けるまでに生長した。
生命力は、アジサイより強いかもしれない。
 
この調子で日本中にある月下美人は全部クローン(挿し木)だというから驚きだ。ソメイヨシノなどと一緒なのである。
 
……そして、一夜明けると。
 
Photo_3 月下美人後(笑)。
 
明るい光の下では咲けない運命なのだのよのお。
 

2016/07/01

既視感? 里山住宅博

「里山住宅博」というのをご存じだろうか。

 
博覧会と付いているが、神戸につくられようとする新興住宅地である。
 
 
内容はなかなか複雑なので、サイトをよく読んでほしい。神戸市北区で新規開発する住宅地なのだが、全部木の家で、最大の特徴は全戸に里山(山林)が付いてくるという点。この里山は共有地として住む人々が管理していく……という。
 
誰が主催者なのか、いま一つわからないのだが……まあ、里山的環境に住み、その環境をみんなで守っていくという発想が売り文句。しかし、場所は三田駅、新三田駅から近く、中国自動車道のインターもすく側。しかも隣接してイオンモールとプレミアムアウトレッまである!
 
なんというか、都会生活(イオンだけど)を満喫しつつ、里山(高速道路の側だけど)を味わえるという好条件だ。
 
が、何か既視感がある。。。。
 
実は、私は今から20年も前に同じ企画を取材しているのだ。
 
それは兵庫県の西宮市北部の山間部だ。こちらは兵庫県が主導して、新興住宅地の開発を計画した。その際に、それぞれの家に里山部分を付けるという発想だった。
 
そして各戸の山林を共同で維持管理していく協定を結ばせる(結ばないと入居できない)という発想なのである。
私も現地を回ったが、なるほど当時は見事な田舎の田園風景であった。そこをバブルの余波の残る時期だったから、野放図な開発を防ぐために企画したのだという。
 
ま、バブルが崩壊して、あっと言う間に絵に描いた餅になったが(~_~;)。だって、1戸当たり1億円くらいの価格設定だったんだもの。
 
数年前にまたそこを訪れたが、まあ、よい里山でしたよ(~_~;)。そこを森林セラピー基地にできないか、という構想もあったのだが……。
 
今回の里山住宅博は、神戸市内だし民間主体ぽいから兵庫県は関わっていないと思うが、発想は似ている。
 
さて、どうなりますやら。価格はバブル時代のようにバカ高くはないだろうが、舵取りは大変だろう。住んでからの住民の意見の相違やエゴも出るだろうから。
 
一度訪ねてみたい気はするが……。誰か一緒に行かない? 
 

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