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2016/11/23

特殊伐採もボランティア?

兵庫県小野市で、大きくなりすぎた庭木や雑木を伐採するボランティア組織「来住伐採隊」が結成されたというニュースがあった。すべて実費程度の低料金で請け負うのだという。
 
 
この伐採方法は、いわゆる特殊伐採だ。町中、あるいは道路沿いなどで高さ10メートルを超えるような木になると、もし枯れたり風倒木になると大惨事になりかねない。そうでなくても日陰をつくったり見通しを悪くする。
とはいうものの、気軽に根元から伐採できないだろう。周辺に人家もあるからだ。上から枝や梢を刻んで、そっと安全に下に下ろす必要がある。
 
たまたま仕事で電柱などに登る作業をしていた人が、定年退職後に自宅周辺の高木を伐っていたら、地域の住民に頼まれて引き受けるようになったという。やがて参加者が増えて、男女7人で活動するようになったとか。
 
なんか、いい話のように聴こえるが……。
 
特殊伐採、アーボリカルチャーなどは高度な技術を要する作業で、単価が落ちる林業界の中では、数少なく残された高額仕事でなかったか。また重機が重宝される現場が増える中で、個人技が光る仕事でもある。
 
このボランティア作業では、高所作業車を使うようで、木登り式の特殊伐採とは違う。しかし、
造園業者に頼むと1本7~8万円かかるところを安上がりになったというから、実費程度とはいくらぐらいの料金なんだろう。
 
たしかに一般個人にとって、まだ倒れたわけでもない大木を予防的に伐るのに何万何十万円と払って始末するのは簡単ではない。だから低料金はありがたいだろう。しかし、プロからすると仕事を奪うというより、ダンピングに誘うような気がする。
 
それに、技量の問題もある。独学的な場合、十分に安全を確保できるのか心配だし、結果的に事故(隊員の危険に加えて、伐り損ねることによる物損)をおこした際の補償問題もクリアにしないといけないだろう。
 
たまに農産物直売所などで、定年退職した人が農業を始めて作物を売り始めた場合、売れてほしいものだからトンデモなダンピングをするケースを聞く。彼らは年金生活で趣味の農業だから、儲けなくてもよいのだ。売れ残るのが悔しいから安売りする。
しかし、地元のプロ農家、つまりそれで生計を立てる農家からするとたまったもんではない。
 
……そんな事象を思い出した。 
 
ま、私もタナカ山林の伐採をプロにボランティアでお願いしたことがあるので、エラソウなことは言えない(~_~;)のだが、どんな分野でもボランティアとプロの仕事が野放図に交わると、よろしくない事態になりかねない。
今回のケースは、まだ狭い地域で行われている事業のようなので、目くじら立てるほどではなさそうだが、どこまで請け負うか、難易度や料金などの線引きは考えておかないと、と思う。

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コメント

スポーツを始として、プロとアマの区別が色いろな処で無くなりつつあります。
それを助長しているのがネットであり、個人のサイドワークではないでしょうか。
ならばプロはプロとしての格段の技術・技能を持つべきです。
素人に近いプロも居ますが。(但し料金はプロ並み)
趣味的な生産(量)が、価格破壊を起こすとは思えません。

まあ、私も趣味のレベルや地縁や個人的つながりだけで引き受けているケースは気にしないでいいと思っています。プロのいない地域では、まさにお助けだし、技術の差もあります。

ただ味をしめて、定年軍団が仕事にしようと大々的に展開しないかぎりは。

ボランティアには期待しません、なぜか、ただでは責任は
ありません。(結果に対しても)

とはいえ、安く請け負ってくれる方々はありがたいですよ(~_~;)。
 
ま、そんなに責任がかかっていないケースとか、難易度が高くないものは、ボランティアもいいんじゃないですか。ようは棲み分けです。

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