11月に入り、近畿圏では稲刈りをしていない田んぼはもうないだろう。
米の栽培も近年は早稲流行りで、9月に入ると稲刈りは始まり、10月も半ばでほとんど終わる。生駒近郊では、高低差もあり棚田も多いから余計に早いように思える。
が、たまたま見かけた田んぼ。
あれ、まったく刈り取っていない。稔っているのに……。
もしやひこばえ、つまり9月の早い時期に刈り取りが終わった田んぼで、切株から再び育った稲穂か? 意外やよく稔る(実は、こちらの方が過度な肥料が抜けて美味い、とも)という。
が、稲の根元を観察すると、切り口はなかった。そして肝心の稲穂も背は低く、籾はついているが、全然膨らんでいない。スカスカであった。
とすると、刈り取らずに放置か……。
もしかしたら、税金対策とか農地を守る目的で耕して作付けはしたものの、肥料もおざなりで収穫するつもりはなく、放置された田んぼかもしれない。
この稲穂、どうするんだろうな。。。今更収穫しても量はわずかだし、美味い米にはならんと思うのだが。やはり刻んで農地に漉き込むのが関の山か。
ふと、せっせと植林したものの、下刈り、間伐などもせず、収穫するつもりもなく放棄して線香林となり、枯れて腐っていくところを、まあバイオマス燃料にはなるか、と十把一絡げで伐られていくどこぞの山林を連想したのであった。。。
日本の農業も林業も、どこかおかしい景色が広がっておるよ。
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