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森と林業の本

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2016/11/27

ノラジュロ

森の中で、シュロを見かけた。

 
Photo
 
シュロは、ヤシ科の植物だが耐寒性が強いので、日本本土、東北でも生えることのできる植物だ。だいたいワシュロ(日本に自生)とトウジュロ(中国からの帰化)に分けられる。
 
はて、これはどちらかと思って調べたのだが、葉の先が折れていないのでトウジュロだろうと見当ををつける。
しかし、なんで山の中に? もともと庭木としてよく植えられる植物だ。私の子供時代に住んでいた家にも1本あった。その樹皮の繊維が網目的で利用価値があるので、よく植えられたらしいが……。
 
周辺を見回すと、土地が平坦に取り取られている。さては、ここに棚田か住居があったのかもしれない。その一角にシュロを植えた……と考えると、それらしく見える。
 
しかし、写真のとおり、まだ細くて若い木だ。そんな昔から生えているわけではないだろう。
 
でもって、さらに調べると、シュロの種子は鳥がよく食べて運ぶという。そしてばらまくのだ。
なるほど、取りに運ばれて自生し始めたのか……。
 
そして、そういうシュロをノラジュロと呼ぶらしい。野良シュロ!
 
一部では、増えすぎたノラジュロ狩りもされるそうだが……。なかなか可哀相な運命なのである。とくに生態系に悪さするとは思えないが、トウジュロは帰化種、つまり外来種だし、ワジュロも、本来の自生地は九州らしいし。何より山中にシュロは景色として違和感がある(~_~;)。
 
いっそ、引き抜いて自宅の庭に植えたくなりました(笑)。
 
 

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