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2016/11/13

「評価」が動かす経済の時代?

以前、「フリーミアム、そして贈与経済としてのブログ 」を書いた。もう2年も前だったか。

 
その際にも少し触れた評価経済。その言葉を不意に思い出した。
 
この言葉、どうやら発信元は『評価経済社会 ぼくらは世界の変わり目に立ち会っている』を記した岡田斗司夫の造語のようだ。
そこには「貨幣経済社会から評価経済社会へ」という大きなパラダイムの転換があることを主張して、まさに世界が変わってきたことを訴えているようだが、私はそこまで話を拡げるつもりはない。
 
思いついたのは、ようするに自分の本がどのように売れるか、と考えたからだ(笑)。
物の売れ方、商品の売れ方を通して時代の変化を描いてみたい。もちろん、まだ考察中であって決定稿ではない。メモ書き代わりに。
 
 
昔は、欲しいものが世間に圧倒的に少なく、出せば売れた。言い換えると売り手市場だった。
たとえば食べ物がなくては生きていけないから、出せばどこからか買い手は集まる。買い手が必死で探しているのだ。
 
しかし、商品が増えてくると、そんな商品が存在することを売り手が知らせないといけなくなる。ここにあるよ! という信号(広告宣伝)が重要だ。
 
さらに、ほかの商品より優れている点を訴えてライバルを抜いた差異が大切になる。価格か、機能か、安全か。最近は環境というタームも登場してきた。
 
だが多様な商品が質量ともにあふれた社会では、買い手が潜在的に欲しがっているものを探し出すマーケティングも必要となる。ここでは、本当に必要なものかどうかというより、欲しくさせる仕掛けが求められる。
 
しかし、あまりにも多くの商品が出ると、情報を与えるだけでは選べなくなる。また、見た目で違いが示せなくなる。そこで誰かが各商品を解説して示すことで選択基準を与え始める。そこに評価という基準が登場したのではないか。
 
だが、最近は、「評価」も誰がするのか、という問題が出てきた。
そこで専門家が求められる。かつては、評価する人(メディア)自体が少なかったので、それが「権威」となった。新聞とか雑誌、たまにテレビ。専門家・評論家も登場する。論理的にこれが優れている、という評価が買い手を動かした。
しかし評価メディアが数多くなって来ると、各「評価」が相対的になり、ワンオブゼムになってしまった。
 
今や、ネット・口コミの時代である。専門家でない、自分の身の回り(ネット内も含む)の人の評価を基準で決める。SNSの「評価」が重要になってきたらしい。たまにマスコミが絡むのは、タレントの発言だったりする。一方的とはいえ芸能人は身近な人なのだろう。彼らの言葉で自分の選択を決める。
もっともSNSでは、みんな身近ではなく、むしろネットでしか交わっていない人同士が多いのだが、なんとなく親しい関係者の言葉を拠り所にするのだろうか。
 
それが経済を動かしている。
 
 
せっかくだから、書籍を当てはめてみよう。ちょっと怖いが……。
 
まず出版点数が少ないと、活字を読みたい人が争って本を求める。戦争直後みたいに。
 
だんだん本がたくさん出るようになると、広告や営業の努力などでこんな本が出た、ということを知らせることが肝心となる。(それはいまも同じ。ただ、それだけでは無理になってきた。)
 
そこで書評に期待する。まさに「評価」されることによって売れ行きが決まるようになる。
ただし、それも現在では厳しい。かつては新聞の書評欄、とくに朝日新聞に載れば確実に売れると言われたものだが、今ではその神通力はすっかり落ちた。
 
近年は、ネット書店のコメント・レビューやツイッター、フェイスブックだろうか。
しかし、無名の人、専門性のない人の書評、つまり「評価」は信用できるのだろうか。
そもそも、素人は、何を元に評価しているのだろうか。
 
 
……そう考えると、結局行き着くのが「好きか嫌いか」である。
論理的に「優秀か不良か」、「損か得か」、ではなく 「好きか嫌いか」ではなかろうか。
 
では、人間にとっての「好き嫌い」の心の動きは、どんな心理によって決まるのだろうか。。。
 
これ以上突き詰めると哲学的になってしまうのだが、もし生存の本能が決めるのなら「損か得か」であるべきだ。自分にとって得な方を選択すると生き残れる確率が増えるからだ。「好き」だけを基準に自らの選択を選ぶと滅ぶ可能性だって出てくる。
 
しかし、人は往々にしてそんな真似をしてしまうのだ。商品の選択だけではない。政治家の選挙の一票や、争いごとでどちらの味方に着くか……も、好感を持った方を選ぶ。
 
現在の評価経済も、そんな一歩かもしれない。
 

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