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森と林業の本

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2016/12/13

廃道を行く……

このところ運動不足。しかも、今書きかけた原稿で悩んでいる。

 
こんなときは、野外書斎に出るに限る。
 
というわけで、久しぶりに森歩きに家を出た。しかし、近在の山では面白くない。ちょっと知りすぎた。そこで尾根を越えた大阪側、くさか園地(大阪府立公園)に出かけた。ここは道が整備されているから歩きやすい。
 
もっとも、この園地も道が縦横に走っている。どれを選ぶか……結局選んだのが生駒山縦走路。ここなら少し山道で森の中ぽい。平日だから人気がないだろう。でも縦走路はしっかりしているから迷うこともなく歩きやすく、考え事してても問題ない。静かに歩きつつ自然とふれあい、思索にふけるにもってこいではないか?
 
3 こんな具合。
 
 
ところが……意外やハイカーが多いのである。次々とすれちがう。みんな強固な山姿。キッチリとアウトドア用ジャケットにザック、登山靴。杖まで持っている。私のように手ぶらで通常のスラックスに革靴……なんて人はいないのである。
 
あげくに、道を聞かれた。「生駒駅に出るにはこちらでいいですか?」
「え、反対方向ですが……ここからならああ行って、こうしたら、バスもあるし、街に降りられるから……」って案内してしまう(- -;)。
 
そしてプロミナーなどの超望遠レンズをつけたカメラを構えた人の集団にも出会う。なんか鳥類撮影会をしているのだろうか。
 
 
う~ん、思索にふけられない……。
 
というわけで、横道に逸れました(^o^)。
 
一応、道。でも、あんまり人が通っていないような道。落葉がうずたかく積り、歩いた気配がない。でも、急。落葉で滑る。
途中、なんか廃墟のような建造物もいくつかある。石積みがあったり、セメントのベンチがあったり、なんか遊戯設備ぽいのもある。かつてレジー的?につくられた設備なんだろうが、老朽化して、しかも人が訪れることも滅多になくなると、放置もしくは撤去後に残ったものなのだろう。
 
その後、また幹道にもどったり、また別の脇道に逸れたりを繰り返す。
 
 
より人気のないところを選んで行くうちに、方向がヤバくなってきた。このまま進むと大阪側に降りてしまう。それは困る。生駒市側にもどらねば。尾根近くの公園の駐車場に車を置いているし。
 
そこで、強引に方向を転換した。
 
廃道に入ったのである。私の行きたい方向に伸びている、かろうじて道の気配のあるところに分け入った。ここをまっすぐ進めば、きっと元の公園内幹道にもどれるはずだ。
しかし、草ぼうぼうのブッシュ。それでも、過去は道だった痕跡を読み取って進むのだ。
 
Photo  こんな道。まだ痕跡がある方かな。
 
神経が張りつめてピリピリした。同じ生駒山でも、奈良側と違って大阪側はそんなに地形に精通していない。方向的には間違っていないつもりだが、間に何があるか……。どんな谷やら尾根があるか。池や湿地があるか。遭難なんぞはしてはイカン。
のんびり思索するどころか、自らの感覚を総動員して、地形と脳内地図を重ね合わせ、廃道ルートを間違わないように進む。
 
 
かなり進んだ。傾斜は緩やかになってきた。歩いた距離からすると、もうそろそろ幹道に合流しなければいけないのだが……。間違っていたらもどるにはタイムリミットだぞ。
 
左手は急傾斜になっている。右手に人工林が現れた。昔は棚田だったかのような地形で、水がわいて湿地にスギが生えた状態。逸れずに進むしかあるまい。
 
ふと、左手のブッシュの奥に切株が見えた。切株があるということは、そこに人が入ったわけだが……なぜその木を伐ったのか。太さからするとコナラの大径木。ナラ枯れか?
ナラ枯れした木を伐るということは、道沿いではないのか?
 
ここまで想像して気づいた。よ~く左の奥を覗き見る。
 
……そこに幹道があった。
 
なんのことはない、私の進む廃道は、幹道と10メートル程度の間隔をあけて平行して伸びていたのだ。つまり、私は幹道と合流しようと幹道に平行して何十メートル?100メートルぐらいを藪漕ぎをしながら進んでいたのか。。。
 
やがて、ちゃんと幹道に出た。そこには、超望遠レンズを森に向けて並んでいる集団がいた。
ガサガサと森から私が出て行くと、冷たい視線を感じた。。。
 
いやあ、生駒山って、奥が深いですね!(~_~;)。
 

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