我が家の近くにある溜池の堤斜面。
これは2年前に撮影。
定期的に斜面の草木を全部刈り取る。堤を守るためだろう。
先日そこを訪れた。
ううう。何も見えない。分厚くササと灌木が繁っている。背の高いものは3メートルを超えるか。つまり2年間の遷移の結果だ。
やはり伐採した後にも切株や根が残されているので、萌芽更新しやすい。埋土種子もあるだろうし、周辺の雑木林(落葉樹やスギなど主体)から種子も飛んでくるだろう。
場所的には、水分もあるし、日当たりもよくなった。つまり植物の生長にとっては好条件だ。
この調子だと、早く森に移行するように思えるのだが……。
しかし、そんなに甘くないだろう。そもそもササが繁った時点で、ほかの植物はあまり生えにくくなる。パイオニア植物は生えたが、それは長生きせずに枯れるように思う。その後の移行が難しいのではないか。
もちろん徐々に高木が増えて行くと思うが、その前にまた刈り取られるだろうし。
話は変わるが、近頃私の考えているのは、「日本の森づくりは、植林(苗木の植え付け)と禁伐のどちらで行われてきたのか。そしてどちらが効果的なのか」という点。
当然、植林と思いがちだが、それは林業で一斉林づくりといを目標があるからで、多様性のある森づくりの場合、どちらが向いているのか、よく分からない。
もちろん一斉林でも、間伐を続けることで林間に雑木を生やし、やがて混交林にすることは可能だろう。禁伐といいつつ、先に生える種の選択をして森づくりのスピードアップをすることも可能だろう。
ともあれ、これからも観察し続けよう。
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