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2017/01/08

『森と近代日本を動かした男』と『樹喜王 土倉庄三郎』

たまたまAmazonのサイトを開いたところ、拙著『森と近代日本を動かした男 山林王・土倉庄三郎の生涯』が目に止まった。

 
ところが、価格は「7299円から」となっていた。
 
本書は絶版だから、手に入れようとすると古書扱いになるわけだが、出品者の付けた価格がこの値段なのである。3冊出展されていて、ほか7300円と7823円である。実際は、これに送料が上乗せされるので8000円近くになるわけである。
ちょっと仰天のお値段。それだけの価値があると思って喜ぶべきか、それとも。。。
 
 
複製本の『樹喜王 土倉庄三郎』を出しているのに、書店には卸していないからなあ。。。内容はまったく一緒である。誤字を直した程度。価格もずっと安いよ(^o^)。
 
 
 
Photo  Jukiocover1
 
 
それで、『森と近代日本を動かした男』の価格は古書の世界ではどうなっているのか気になって検索してみた。
 
……すると、意外な記事を見つけた。CiNiiの論文として検索に引っかかったのである。。(CiNiiとは、学術情報ナビゲータのこと。論文、図書・雑誌や博士論文などの学術情報で検索できるデータベース・サービス。)
 
見ると、学会誌(多分、林業経済学会誌)に3年前に掲載された書評らしい。
 
Photo_2
 
あらら。知らなかった(^o^)。3ページに渡って掲載されていた。  読みごたえあるよ。
オープンアクセスだから、誰でも読める。
 
 
さすが、と思えるのは、私が記した吉野林業と土倉庄三郎の唱える林業技術を分析しているところで、庄三郎を「決定的に必要なものは標準化 されたマニュアルよりも、個々の状況に即 した解決法 を創造できる総合的な力を持った人材といえるかもしれない」と評している。
 
そして「総合的な力を持った人材とは、昨今期待されるフォレスタ ーそのものだろう」としている点だ。
 
実際、庄三郎は、当時の山林局の林政を机上の「文書的経営」として批判している。林業とは、その時その時に森を見て判断するものであり、ガチガチの施業計画をつくるものではない、と喝破しているのである。その点を「フォレスター的」ということは可能だろう。いや、庄三郎(と当時の吉野林業人)は、フォレスターだったと言って過言ではない。
 
加えて、現代の台湾には次男・土倉龍治郎の手がけた吉野杉の森林が今も残れされていて、台湾の林学者は土倉庄三郎の名を伝えているらしい。
 
 
拙著では、あまり林業論には踏み込まなかったつもりだが、改めて土倉翁を林業技術と林業政策、さらには林政史の面から追求しても面白いかもしれない。
 

 
ちなみに、現在発売中の週刊ポストに「土倉庄三郎」が紹介されている。私もコメントを寄せているので、ぜひ手に取っていただきたい。こちらの内容に関しては、改めて。
 
 

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コメント

台湾の話は面白そう。台北線が安い今のうちに取材に行ってみては?

行きたいのは山々ですが……。(シャレじゃない。)

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