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2017年2月

2017/02/28

『森怪』グリーンパワー書評

やっと、埼玉~東京紀行から帰宅。。。ま、そんな大層なものではけれど(~_~;)。

 
稔りはあったが、少々疲れた。
 
で、帰り着くと郵便物が溜まっているわけだが、届いていたのが「グリーンパワー3月号」。
 
その最終ページに掲載されていたのが、これだ!
 
173  
 
『森は怪しいワンダーランド』の書評。
 
精霊たちに出会うのはボルネオではなくてソロモンなのだけど、ま、そんな小さな点はともかく、私のことを「オカルト好きの懐疑派」と紹介している。そんなこと、文中に書いたっけと振り返るが、たしかにオカルト話は大好きで、でも信じていない(笑)。それでも私自身が不思議な体験を幾度かしているのも事実。
 
「おくさずに筆を進めた」ともあるが、臆す以前に世間の反応に鈍いのも事実(笑)。
 
ラジオに続いて、『森は怪しいワンダーランド』が世間に知られて読まれることに期待する。だって、そうじゃないと第2弾書けないから\(^o^)/。

2017/02/27

人工都市の木製デッキは

人工都市の木製デッキは
なぜか『さいたま新都心』に来ている。

なんだか驚くほどの人工都市。文字通り新しい都心だ。
大宮市と浦和市が合併した時に両市の間に建設されたそう。高層ビルとアリーナとショッピングモール、そして合同庁舎などが集積しているが、作り込まれた印象だ。

で、その中にあった木製デッキなのだが……通行止めだった(-_-;)。

防腐が上手くいかなかったのかなあ。

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2017/02/26

Yahoo!ニュース「街路樹は根に注目」を書いた理由

Yahoo!ニュースに「倒伏、根上がり……街路樹は根元に注目すべし 」を執筆しました。

 
 
この記事を書くきっかけになったのは、「日本唯一の街路樹研究者」である瀬古祥子さんを取材したからだ。
ま、本当に街路樹研究をしているのが彼女だけだというと語弊はあるが、若手研究者としては彼女ぐらいだろう。先月の街路樹サミットでは、司会役を務めた。
 
ちなみに彼女は、ちょうど博士論文を書いたところ。「街路樹の根上がりに対する課題認識と植栽環境条件に関する研究」である。その要旨も使わせていただいた。
面白いのは、彼女は生物学、植物学から街路樹に興味を持ったのではなくて、ランドスケープ研究から街路樹をテーマにしたとのこと。以前は駐車場の塀の研究(!)だったそうだ。こちらも日本唯一ではないか(笑)。 
 
2
 
街路樹の世界は、なかなか奥深い。日本に入ってきたのは明治以降だが、その前までは「並木」であった。そして記念植樹の流行と対になっている。
 
ま、そんな歴史も含めて私もそろりそろりと足を踏み入れつつあるよ。街路樹ジャーナリストへの道を\(^o^)/。

2017/02/25

古代は「グリーンウッド」が当たり前?

クリーンウッドかグリーンウッドか……と昨夜書いて気づいた。

グリーンウッドというのは木材関係者の間では未乾燥材のこと。つまり生木だ。同時に(乾燥させていないから)安い木材を意味することもある。
 
一般に木材は乾燥させないと、強度も劣るし狂う、腐るからダメだと言われている。グリーンウッドを使ったら、よい建築物にならないから不人気。国産材が外材より使われないのは、いまだに乾燥材の割合が低いことも大きい。
 
さて「日本の木造建築技術はスゴイ」と持て囃す声もあるが、古代の人はちゃんと木材を乾燥させたのだろうか。技術的には、きっちり乾燥材を使わないと「スゴイ」建築はできないはずだが……。
 
 
縄文時代によく使われたのはクリの木だが、クリ材は乾燥すると堅くなる。金属刃物がなかった時代、それを利用するのは大変だった。しかし、生木は逆に柔らかく割りやすい。石斧でも伐採できるし、尖らせたり割って板にしたりもしやすい。だからクリは生木で加工したとされる。クリの木で建物や道具を作ってから乾燥して、堅くなるのだ。
 
当時は、乾燥で縮んで隙間ができたり曲がっても気にしなかったのか。。。。と思っていた。
 
 
だが、金属が普及してきた奈良時代でも乾燥させなかったらしいことがわかってきた。
 
現在、奈良の薬師寺の東塔が解体修理されているが、そこで表皮のついた板が見つかった。ヒノキ材だろう。その材を年輪による年代測定法で計ると、伐採されたのは西暦729年と730年であることがわかった。ほかにも720年代の伐採だとわかる白太(辺材)付きの木材がある。
 
東塔の建設は天平2年(730年)と確定している。
 
3 薬師寺。東塔は右手だったと思う。
 
これは何を意味しているか。
 
伐採してすぐの木材で建設を始めたということだ。
 
当時は人工乾燥(加熱して木材を乾燥させること)なんてない。天然乾燥、それも製材していない状態なら、ほとんど乾かないだろう。少なくても5年くらい寝かさないと含水率は下がらない。  
 
古代人の寿命は今よりはるかに短い。庶民は平均寿命が20歳代だったという。栄養状態のよい貴族でも30~40歳程度。そんな時代に木材を乾燥させるために何年も寝かせる余裕はなかったのかもしれない。
あるいは寺院の建築計画を何年も先まで立てて、それに合わせて木材調達も何年前から行なって貯蔵していた……ということもないだろう。
 
つまり今は国宝になっている日本の伝統建築とされる木造建物は、伐採直後のほとんど生木を使って建てられたわけである。
おそらく建てていると、派手に狂ったのではないか。ただ建てる最中にその狂いを手直しして最終的に落ち着くように計算したのかもしれない。その後も修理を繰り返しつつ現代に至ったのではないか。
 
木材はグリーンウッドで使う。クリーンではないかもしれない(環境破壊したかもしれない)が、伐ったらすぐに使って、後に修正を加える。これが古代建築の常識だったのかも?
 

2017/02/24

クリーンウッド?グリーンウッド?

合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律 」が、今年5月20日から施行される。
 
 
昨年、議員立法で誕生した違法木材の取り締まりを目的としていたはずだが、内容は「合法木材の促進」であって、違法木材の排除ではない。しかも促進であって、「絶対に合法木材だけ」という気概もない。
 
 
……とまあ、昨年から悪口を垂れ流している(~_~;)のだが、実はどうもよくわからないというか、混乱している点がある。
 
 
それは、……この長ったらしい法律の名前の略称だ。
実は「クリーンウッド法」と「グリーンウッド法」が混在しているのだ。
 
え、クリーン? グリーン?
 
 
みんな覚え間違いしているのか、新聞などのニュースでもグリーンウッドという言葉とクリーンウッドというのが時として混ざっている。
文字も、クとグでは、区別がつかない。小さな紙面やネット画面だと点があるのかないのか……。
 
 
すでにグリーン購入法があり、ここでグリーンというのは緑、つまり環境に優しいという意味を込めているのだろうが、今回だってグリーンでもおかしくはない。
 
しかし、合法という点からはクリーンなのだろうか。正しいという意味をこめているのだろう。
 
 
ちょうど林野庁は運用に必要な省令と施行規則及び基本方針の案に関してのパプリックコメントを募集している。それでは、クリーンウッドのようだ。
 
でも、グリーンと間違って使っている人も少なくないよ(~_~;)。
 
私もグリーンの方がわかりよいと思うが。グリーン購入法と並んで使えばいいし。
 
 
この法律の中身や運用よりも、略称の正しい普及を先に進めてもらいたい(笑)。
 

2017/02/23

木材で覆ったものは……

大阪の都心部の北浜で見かけたもの。

 
Photo
 
ビルの谷間(証券街である)にある古い木造家屋に、なにやら木の覆いが……。
 
近づくと、居酒屋であることがわかった。そして、木の覆いの中には巨大なダクトが通っている。
どうやら改築工事をして換気扇かエアコンを設置したものの、排気ダクトを店の前面に出さざるを得なくなったのだろう。
 
しかし、むき出しだとみっともないから、木の覆い(いわゆる目隠しルーバーというものか)をしたらしい。格子戸のようで、古い日本家屋的ではある。大きすぎて、下から支える構造になったので、余計に目立つ。
 
景観に配慮した場力は買う。ただ、色が……(笑)。新品ぽい。まあ、時間とともに周りに溶け込むだろう。何もしないよりずっとマシだよ。
 
こんな外装を街で流行らせるといいのだが。

2017/02/22

「地域林政アドバイザー」の影に……

林野庁が、来年度から市町村に「地域林政アドバイザー」を配置することが決まったというニュースがあった。それが「地方財政対策」だというのだが……。

市町村には林務行政に通じている職員が少ないため、専門職員を雇用する経費を特別交付税で手当てするのだという。
 
対象になりそうな人物は、森林総合監理士や、林業技師、森林部門の技術士、それに森林施業プランナーなどを想定しているようだ。もっとも、そのうち林政アドバイザーの資格をつくって認定ビジネスにしてしまうのかも。
 
Photo こんな図があった。
 
 
しかし、仕事は市町村有林の経営計画づくりや認定、林地台帳の整備、境界線確定、林業の担い手支援、木材利用提案……などということだから、本来これこそがフォレスターの担当すべき仕事だ。
その意味では、やたら範囲を拡げて多くの有資格者を取り込もうとするよりも、日本型フォレスターともいう森林総合監理士が担うと絞り込む方がよいのではないか? 
これまで「取っただけ」になりかけていた資格だが、ようやく役割を発揮できる場ができたと思えば喜ばしい。
 
しかも有資格者を雇用する財政措置を行うわけで、市町村側としては有り難いのだろうね。
 
 
……ただ、これが「地方財政対策」だというのは、私なんぞは、その代わりに国の森林環境税をつくるための地ならし、という意味だと勘繰る……というか読み取っている(笑)。特別交付税が財源だからね。
 
ようするに増税であるが。。。自治体の森林環境税とかぶる。まあ人口が少なく森林面積の広い地方府県が課税するより、大都会の住民からも取れる国税の方がたんまり集まるか。

2017/02/21

アクセスランキングに3つ

先日のYahoo!ニュース「針葉樹材が広葉樹材に化ける」、つまりケボニー化の記事が意外なほどヒットした。アクセス数がうなぎ登りだったので驚いたのだが、もっと驚いたのがこちら。
 
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これ、Yahoo!ニュース個人のアクセスランキングなのだが、「経済」カテゴリーのランキングを見ると、なんと上位10位までに私の記事が3つも入っている。
 
1位が「針葉樹材が広葉樹材に化ける!」で
4位に「木の柱はもういらない? 」が入っている。これ、半年以上前の記事だ。
そして8位に「廃パレットから家具! 」。これは今月。
 
経済記事を書く人が少ないのか?そんなバカな。
しかも環境問題や森林問題ではなく、木材の記事ばかり。
 
これが、たとえばトランプ大統領だとか金正男だとか、いっそ芸能人の話題のニュースなら有り得るのだろうが、木材の記事がねえ。
 
 
私の執筆した記事としても、森林に関することより木材に関わることの方が反応が高いという点でも驚き。そうかネット界では、森林だ樹木だ生態系だというより、身近な木材の方が興味を持ってくれるのかもしれない。
 
あ、ついでに、3本とも「!」とか「?」などの記号を使っている。これも共通点かな(笑)。
 

2017/02/20

「半林半X」って……

広島市は、今年になって「半林半X」の移住者の募集を始めたそうだ。
 
ようするに林業しながら、もう一つ何か職業を持ちながら田舎暮らしをしようというもの。
元ネタは「半農半X」だろう。
 
具体的には、市は最大3年間にわたり移住者を援助する。1年目は森林組合などで山仕事の技術研修を受けて、林業ができるように仕込む。2年目以降は、移住者の希望する仕事(これが半X)をサポート。市ができるサポートを斡旋するそうだ
そして、その期間中は、生活費として月17万5000円を助成するのだそう。ほかにも引っ越し代も半分(上限10万円)出すというのだから、かなり恵まれている。
 
 
狙いは、3年前の広島土砂災害の時に問題となった荒廃した森林を整備する人材を確保しつつ林業再生をめざすということらしい。 
 
ただ林業だけでは食っていけないから、あと半分は自分で仕事をつくれ、ということか? 
逆に考えれば、自分のしたい仕事(たとえば有機無農薬農業とか、芸術活動とか伝統職人仕事など)だけでは食えないだろうから、半分は林業で稼ぎなさいよ、ということかもしれない。
 
自伐林業になりなさいという意図らしいが、果たして1年間の研修で林業で稼げるほどの腕前になるのかどうか。どうせなら、どこかの林業大学校に留学させた方がいいかも(^o^)。
しかし林業も自分のしたい仕事も、半分ずつだから本気だせるのか?
 
 
ちょっと笑えるのが、定住を成功させる鍵は「地域住民との融和」にあるから、地域住民と普段から付き合いのある区役所職員が、移住直後は地域の会合や飲み会に同席してくれる、というシステム。
まあ……最初の1回くらい付き添って仲立ちしてくれるのはいいかもしれないが、自分の人間関係は自分でしっかり築こうね。田舎暮らしは仕事も人間関係も自己責任だよ。
 
しかし、広島市のような大都市が田舎暮らし募集を始めたら、ほかの貧乏市町村は困るだろうなあ。
 

2017/02/19

Yahoo!ニュース「針葉樹材が広葉樹材に…」書いた裏側

Yahoo!ニュースに「針葉樹材が広葉樹材に化ける!これは林業イノベーションだ 」を執筆しました。

 
いやあ、マニアックな内容だと思ったのに反応が大きいのでびっくりした(^o^)。
 
もともと、この情報がもたらされた時は、面白いと思いつつも「合成樹脂などを含浸させる改質木材とどこが違うの?」と半信半疑だった。
だが、実物を見せてもらって、手触りは普通の木肌そのものであること、含浸させるものが天然物由来であること……などを知り、安心して紹介できたのである。
 
2
 
上がラジアータパイン、下がスコッチパイン。ちなみに床は杉板(^o^)。
 
ラジアータなんて、梱包材とか製紙チップによく使われる木材なのたが、ここではチーク材のような風合いである。スコッチは、木目こそ針葉樹的ではあるが、硬くて重い。
 
 
ところで、この記事で、「これでスギ材がたくさん使われたらいい」という反応があったのだが、それは間違い。たくさん使いたければバイオマス燃料で燃やせばよいのであって、むしろ少量を高く売ることができる可能性に期待している。この場合の元のスギ材はA材であろう。
 
つまり、BC材ばかりが売れるイマドキに、A材の販路を拡げるネタにならないか、と思っているのである。
そのマーケットは世界。国内でスギのケボニー材を家具や内装・外装材に使ってもしれている。海外に輸出してこそ質も量も評価される。だいたい、今ケボニー化の設備持っているのはヨーロッパのケボニー社だけだし。
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こちらは広葉樹材の中でも軟らかなメープル材をケボニー化で硬くしたものから作ったカトラリー。
 
まあ、いろいろ可能性は広がるのだが、まだスギ材に対しては研究・検討課題が山積みだ。あまり先走らない方がよいのかもしれない。

2017/02/18

生駒山の樹木葬墓地

私も齢を重ね、近頃丸くなったと感じる。。。

たとえ私の思いとは違っても、「まあいいじゃないか」と鷹揚になり、多様性を認め、人類みな兄弟、怒りに身を任せることなく、天命を知り、耳に従い、則を越えず……。欲はなく決して怒らず、いつも静かに笑っている……とまあ、孔子の論語か宮沢賢治の雨ニモマケズの心境である。

 

さて、今日は生駒山の霊園巡り。生駒山は墓地・霊園だらけなのだが、その中の一つに樹木葬エリアができたことを広告チラシで知ったからだ。

となれば、樹木葬コンサルタントとしては、見に行かねばなりません。足下の樹木葬墓地とはいかなるものか?
 
 
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(・_・)...ん? ここのはずだが……。公園か?
 
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樹木葬のはずだけど……木がない……草か。草を墓標代わりにしたって?
いや石の墓標があるし。草花はその周りの飾りだし。
どうやらカロート(遺骨室)もあるようだし。土に直接触れずにどうして遺骨は土に還る?
 
そもそも、この場所は、山を伐り拓いたところではないか。樹木を伐採し、土を崩し、平坦に造成して芝生を植えて、それが樹木葬だと?
 
だいたいこの一帯には何ヘクタールもの山を切り崩したところに万単位の石の墓標が並ぶのに、その一角に樹木葬エリアだと。何か自然に還るだ、何がふれあいの杜だ、何が話題の樹木葬だ、何が西洋式ガーデニング庭園だ、何が癒しの空間だ! こんなものを樹木葬は呼ぶな!!!  
 
 
ちょっと興奮してしまった。まだ若い証拠だ( ̄ー ̄)。

2017/02/17

足跡と糞

先日の雪の日に我が家の前にあった足跡。

 
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私が歩いた横に、何やらペタペタと。
 
何の足跡だろうか。すぐに思い浮かべたのはウサギだが……。住宅街の中を、雪の日に現れるか? それに飛び跳ねた足跡ではない。
 
きっと、ネコだ。ノラネコが坂道を滑りながら歩いたに違いない(~_~;)。
 
そう納得させたのだが……。
 
 
場所は違うが、散歩中に発見した糞。
 
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これは、ウサギだろうなあ。生駒山中には、ウサギがいるのは確実だ。森の中とか草原ではなく、造成した地肌むき出しのところに出没しておるのか。
 
 
ま、こんな痕跡からいろいろ想像するのは面白い。

2017/02/16

野生オランウータンの思い出

日経ビジネスオンラインの記事、オランウータンと「少子化」と「孤独な子育て」 が興味深い。

 
オランウータン研究者の久世濃子さんを紹介しているのだが、ちょっと身につまされる。
 
彼女は、十数年もボルネオで野生のオランウータンを観察し続けている。その内容は興味深いが、それ以前にオランウータンを研究テーマに選んだこと自体がスゴイ。
 
なんたって、オランウータンは樹上生活をするから、観察が難しい。そこで自らジャングルの超巨木に登っているのである。
実は、彼女のツリークライミングを指導したのは私の知り合いである。彼が久世さんに雇われてボルネオに木登りに行った話を聞いたことがある。その際の動画も見せてもらったが、地上30メートルくらいまで登り、そこにあったオランウータンの寝床(木の枝葉でつくった巣のようなもの)に入ってふわふわ飛び跳ねる……という仰天の映像であった。
ちなみに彼は、学生時代に関西大学探検部のメンバーとともにマダガスカル島のジャングルの樹上を一カ月に渡って約1キロ移動した経験がある。そして卒業後も、木登りを職業にしてしまった……。
 
 
もともと類人猿の研究が始まったのは戦後である。それは動物学というより人類学的な面が強かった。まず手をつけられたのはチンパンジー、次にゴリラだった。(その後、ボノボ(ピグミーチンパンジー)が発見されて、もっとも人類に似た類人猿と言われるようになる。)
だがオランウータンは長く手をつけられなかった。それは、深いジャングルの樹上で生活するため観察が容易でなかったこともあるが、常に単独行動で社会生活を営まない特異な類人猿で人類と比較しづらいこともあっただろう。
 
 
 
野生オランウータンの研究に手をつけたのは、岡野恒也博士である。1960年代にボルネオ(独立間もないマレーシア連邦サバ州)を訪れ、野生のオランウータンの観察に挑戦した。
ちなみに専門は比較心理学。心理学の分野から学習能力を調べるために類人猿研究を始めたのである。最初は自宅で自分の子供とチンパンジーの子供を一緒に育てるという大変な実験を行い、次にオランウータンに眼を向けたのであった。
 
その際は、単に森の中でオランウータンを見つけた! というだけで論文になるというレベル。それほど謎の世界であり、論文は探検記でもあった。
 
その後岡野氏は静岡大学の教授となり、私は教授の影響を受けて「ボルネオでオランウータンを観察する」というのが、探検部のボルネオ遠征隊の目標とした。
 
……まあ、その点については、『森は怪しいワンダーランド』にも書いたし、今週末19日のトウキョウFM「いのちの森 でも話したから、放送されるかもしれない。
 
つまり、私も野生オランウータンの先駆的研究の列に並んでいるわけだ( ̄^ ̄)。ま、私の隊は、発見することさえおぼつかなかったのだけどね。。。(;´д`)。
でも、寝床はたくさん発見した。あそこに登って見たいと思ったものだ。それを何十年か後に彼女は実現したのだね。 
 
せっかくだから、当時の写真をば。
 
1 鳥の巣のようなものが、オランウータンの寝床。
 
2 ターザンごっこをするオランウータン。(調査地ではなく、保護区)
 
そして、今、オランウータンの出産と子育てが人間に似ている(食料が豊富で豊かなほど出産数は減る)ことを指摘している。人類学にも通じたわけだ。
 
私の森林に目覚める原点を思い出したのであった。

2017/02/15

シカ害対策とスナック菓子

 
環境省は、獣害被害を抑えるため、積極的な捕獲を推進しているわけだが、狩猟鳥獣に関する取り扱いでニホンジカの「1人当たり1日1頭」としていた捕獲制限を解除する方針のようだ。
 
鳥獣保護法は獣類20種と鳥類28種の計48種が対象を対象にしているが、ニホンジカについては過去の保護を目的とした捕獲の頭数制限が課されたままだった。改正は5年ごとに実施するためだからだが、次の狩猟期間が始まる秋までに捕獲制限撤廃するそう。
 
 
この捕獲頭数というのは、狩猟、とくに猟銃によるものを想定しているのだろう。罠猟では、1日に捕獲する頭数、という発想は当てはまらないからだ。
 
 
ただ私は、あまり猟銃によるシカ猟というのは推奨できるのか疑問である。
 
何よりもハンターの養成が簡単ではない。それにハンターが丸1日山を歩いて狙っても1頭も仕留められないことも多い。捕獲制限を解除しても、1日複数獲れる保証はないのだ。
 
それに銃で仕留めると、必ずしも頭を撃ち抜けるわけではないから、肉利用に向かない。腹を撃つと、内蔵が弾けて肉に回り質が落ちてしまうからだ。また毛皮にも穴を開けるわけで皮革利用にも無理が出る。
さらに仕留める場所が奥山になると、運び出すのが難しくなる。その場で解体できる条件があるとも思えない。(解体しても、売り物にできない。)
だいたい1時間以内に山から道路まで引き出さないと、事実上、肉は食えないだろう。
 
 
もっと、 無理なくシカを仕留める方法はないか。。。
 
 
そんなことを考えていて思い出したのは、奈良のシカ。奈良公園では、シカを保護しようとしているのだが、実は不慮の亡くなり方をするシカが少なくない。
最大の原因は交通事故であり、次が野犬などに襲われること、そして病気だが……病の中には、食べ物がある。
 
シカは、香辛料に弱く、辛い味付けのスナック菓子を食べるとショック死するのだそうだ。またビニール袋などを間違って食べて胃の中に詰まって死ぬケースもある。
 
奈良公園では、「シカにお菓子を上げないでください」と広報しているわけだが、いっそ、獣害を引き起こす野性シカにスナック菓子を食べさせられないか?  
劇辛ボテトチップスを山にまいて食べさせる。いやいや、甘い砂糖にハバネロ粉末を閉じ込めたシカせんべいは作るとか。反芻動物に急性中毒を引き起こす硝酸塩入りの餌も考えられているが、ハバネロもありではないか。。
 
それでシカが胃痛を起こしてバタバタと倒れたら獣害が減るかもしれない……。(なんか、想像したら、可哀相になってしまう。。。)
 
 
もっとも不用意に農地の周りにスナック菓子を仕掛けておくと、人間様がつまみ食いをして、腹痛を起こすかもしれないなあ(;´o`)。。。

2017/02/14

林業と盆栽アカデミー

さいたま市は、2017年の5月以降に、「さいたま国際盆栽アカデミー」を開設するのだそうだ。
 
盆栽は、日本が誇る?植物芸術だと思うが、今や世界中に愛好家が広がり、日本の盆栽目当ての外国人観光客も多いとのこと。さいたま市は、7年前に盆栽美術館を開設している。
 
もともと関東大震災で被災した東京の盆栽園の植木職人が集団移転し、「盆栽村」を形成した歴史がある。そこで、盆栽を学ぶ専門機関として、盆栽を体系的に学べるカリキュラムを用意するのだそうだ。
盆栽職人らの後継者育成と技術継承とともに、訪日外国人に盆栽の魅力を発信することも考えている模様。
 
 
なんだか、最近は林業大学校だけでなく、行政が農業系、水産系と第一次産業の学校をつくるのが流行っている気がする。盆栽を第一次産業というべきかどうか悩むところだが、自然を相手にする職業の人材を養成しようという点では同じか。
 
 
でも、盆栽はいい(^o^)。
箱庭、あるいはジオラマづくりとかプランター菜園でも感じるが、小さな植物を相手にすると、大きな森林では見えにくい面に気づくように思う。ある意味、ミニチュアであり縮小版だから鳥瞰できるのだ。
 
プランターに種子を蒔いたら、わんさか生えてくる芽吹きの中でどれを間引くかによって、プランターの世界も変わってくる。引き抜いた隣の苗が大きく育つとか経験すると、間伐の役割を身をもって感じる。それも数週間で結果が出る。
 
だから林業家も、盆栽を手がけたら樹木を扱う感覚を養えるんじゃないか。どの枝を落としたらどんな反応が起きるか勉強になる。あるいはアーボリカルチャーとか街路樹のような高木の剪定技術も、盆栽で覚えることができるように思える。
通常は全体を見渡すことが難しい森林景観も、盆栽を通せば考える際の参考にもなるだろうし。
 
盆栽アカデミーではなくて、林業大学校のカリキュラムに盆栽技術を学ぶ授業も入れたらどうだろうね。
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プランターで作ってみた田舎ジオラマ(笑)。
 

2017/02/13

近畿中国森林管理局のシカ度

先週末は、木材コーディーネーター基礎講座の最終講義だった。

この木材コーディネーター養成についての説明は省略するが、毎回全国から森林-林業-木材加工と、そのコーディネートについて学ぶ人から集まってくる。
 
今回の講義への参加者は17人。
 
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熱心ですね。
 
2
 
こんなワークショップもあります。
 
今年の印象としては、ちょっと真面目。発表時間を無視する人も出ないし、比較的現実的な事業計画を立てるし……(~_~;)。
 
 
ちなみに、今回の会場は近畿中国森林管理局のレストラン「こもれび」(土日なので、休業日)である。
それで気づいたのだが……このレストラン、森林管理局は、シカ度数が高くないか?
 
だって、こんなものが並んでいるのだもの。
 
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メニューを見てもジビエ料理があるらしいし……。
ロビーの展示も、やたらシカ害や獣害対策に鹿肉の話が出ているし……。
 
ま、シカが増えすぎているのは認めるし、林業の大敵になっているのもいたしかたないが、奈良県民としては。。。。シカは可愛いのだよ♡

2017/02/12

中川町「KIKORI祭」

また北海道中川町から巨大ポスターとチラシが届いた。

 
今年もKIKORI祭 が開催のようだ。
 
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せっかくだからポスターを張ってみた。チラシも、ちょうど参加したセミナーで配る。
 
 
この写真、巨木をソリに乗せて運ぶ競争のようだ。丸太を全部橇の上に乗せるのではなく、先だけを乗せて引っ張る方式か。
 
 
 
木橇と言えば、木馬を思い出すが、木馬道はなく雪の上を滑らすみたい。その点からすると、古代の修羅を連想する。古墳時代に使われた重い石や材木を運ぶための木橇だ。(林業で修羅というと、丸太で組んだ滑り台なのだが、それはとは別)
 
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大阪・道明寺で発掘された修羅。
 
 
何はともあれ、北の国のキコリの大会である。頑張ってくれ。行けないけど(笑)。
 

2017/02/11

春日大社のスギとクラウドファンディング

奈良の春日大社のスギから木製小物をつくるプロジェクトがあるが、そこでクラウドファンディングが採用されるようになった。
 
春日大社境内は、神域のため、草木といえども殺生禁止。しかし、藤棚への悪影響があるということで樹齢数十年程度のスギ30本を間伐することになった。
通常は伐った木は春日大社内で処分されるのだが、今回は社会福祉活動に役立てるという趣旨のもと、奈良県内の社会福祉施設、企業、NPOがこのスギ材を使って、プレミアム木工製品の商品化を目指すことになった。
プロジェクトでは、障害者なども製作に参加し働く環境を提供すること、手入れが必要な原生林、人工林の木材活用につなげること、ビジネスモデルづくりも目論んでいる。
 
ただ伐採した木を春日大社境内から搬出・運搬したり、保管・乾燥・製材したりする資金が必要なため、それをクラウドファンディングで集めようというものだ。 
3月末日までの実施で、目標金額は150万円。主催はあたつく組合。
 
搬出するのは、NPO法人森の月人。吉野でログハウスを作っている組織だ。
搬出後は、製材所で一次加工され、最終的には、たんぽぽの家が運営する「Good Job! センター香芝」にて製品に仕立て上げる。
詳しいことは、リンク先を見ていただきたい。
 

2017/02/10

Yahoo!ニュース「廃パレットから家具!」を書いた理由

Yahoo!ニュースに「廃パレットから家具!木の使い道はアイデア次第 」を執筆しました。

 
ここに登場するパレットハウスジャパンは、以前に本ブログで紹介したことがある。
 
 
いつか取材したい……と思いつつ、きっかけをつかめなかったのだが、ふと「行っちゃえ!」とメールを送ってすぐに訪れた。
 
期待に違わず面白かった。そもそも、ここの社長、元吉本所属の漫才師だったのだ。話が上手いはず。
 
 
ただ、その話をいかに、どこに、どのように書くかと考えると難しい。なったって廃材から家具となると、森林とも林業とも違う気がする。
結局、もっとも自由に書けるYahoo!ニュースを選んだわけだが、書き出して、なんと廃材利用は林業につながっていることに気づく。山から出た木は、流れ流れて産廃になり、そのリユース・リデュース・リサイクルは、林業の末端を支える大きなテーマではないか。
 
と、書きながら気づいたのであった\(^o^)/。
 
しかも、木工技術やデザインの才能よりもアイデアが先行する。そのアイデアを生み出すのは、人との交わりだそうだ。一人で抱え込んで斬新なアイデアが生れるわけではない。この点は、記事には書き切れなかったが……。

2017/02/09

日曜朝はトウキョウFM「いのちの森」

週の始めに東京に行った大きな理由は、TOKYOFMへの出演であった。

 
FM局と言っても、全国38局をネットしているというから大きなラジオ番組を制作しているのだが、その中に「いのちの森 」という番組がある。そこへの出演であった。
 
これは収録番組で、放送は日曜朝7時半から55分まで。(ただし日時はネット局によって微妙に違うようだ。)
収録は火曜日の朝に行うという。つまり日帰りは無理だ。
 
「この日時に来れないのなら、別の時間に録音という手もありますが」と構成作家に言われたが、どうせならパーソナリティの高橋万里恵さんと面と向かって会いたい……話したいではないか。
 
というわけで、無理して前日より東京入りv(^0^)。
 
With_2
 
こんな感じです\(^o^)/。
 
改めて写真を見ると、頭ボサボサじゃないか。ジャケットはしわだらけじゃないか。
ま、気にしないでおこう。ラジオだもの(笑)。姿は写らない。
 
ちなみに高橋さんが手に持っているのは、『森は怪しいワンダーランド』。
そうです、この本を読んで呼んでくださったのである。そして、話の内容も『森は怪しいワンダーランド』なのだった。
 
ここでは一度の録音で2回分の収録。第1回目は今週末の12日(日)である。最初は森林ジャーナリストについて。2回目が『森は怪しいワンダーランド』のエピソードについて。
 
ネット局は、こちら 。北海道から沖縄まで、ほぼ全国を網羅している。よろしければ聞いてください。ポッドキャストなどを使ってインターネットで聴く手もあるようだ。
ちなみに私は、当日はお仕事ですので聴けません(^0^*。いや、ホテルにラジオ持ち込むかなあ。もともと自分の出ている放送は見ない主義なんだけど。落ち込むから。。。。
 
実は、ほかの番組も収録したが、それはまた改めて。
 
With_1
記念写真?

2017/02/08

「高齢里山林の林業経営術」から考える里山林業

購入しようと思っても書店にはなく、とうとうAmazonで購入したけど読んでいなかった『高齢里山林の林業経営術』。(~_~;)

ようやく目を通したわけであります。
 
まあ、通して読むというより、写真も多いからパラパラ開いて目を通すだけでも十分ためになる面白い本である。
著者の津布久隆さんは、現在栃木県県西環境森林事務所の環境部長だそうだが、これまでも里山林の管理マニュアルなどを出版している。
 
 
Photo
 
目次を張り付けると、
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
はじめに
第一章 里山林のルーツ―農業や暮らしを支えた林
 第1節 農業や自家の資源を得る林分
 第2節 副業的な収入を得る林分
 第3節 屋敷や耕地を保安する林分
 第4節 畜産用の飼料を得る林分
第二章 高齢里山林は、何を伐り、何を残せば良いか
 第1節 森林施業の3つのタイプ
 第2節 中林への改良手順
 第3節 抜き伐りにおける選木基準
第三章 伐った後は、どのように更新させれば良いか
 第1節 更新補助作業
 第2節 天然更新完了基準
 第3節 保育作業
 第4節 被害対策
第四章 伐採木を有価物に―廃棄物にしない方法
 第1節 伐採木は廃棄物か
 第2節 里山樹種の特徴と価値
第五章 木材以外の収入源を探す   ―商品となる特用林産物いろいろ
 第1節 現代の実在事例
 第2節 昭和20年代の特用林産物の復活
第六章 収入を上げるために頭に入れておくべきことは何か
 第1節 材積の測り方―販売の基本
 第2節 材として販売するには
第七章 事例に見る 造林補助金を活用した施業方法
 第1節 事例1 アカシデ-コナラ林の造成の事例
 第2節 事例2 ミズキを収穫した事例
 第3節 写真記録 その他の6事例
むすびにかえて ~高齢里山林亡国論~ 
参考文献 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
 
高齢里山林という言葉が、ちょっと斬新(笑)。
 
たしかに里山林という言葉から連想する(若木の多い)明るい雑木林は、今や消えつつある。どこも高齢化と少子化が進んで暗い気分……じゃない林床になっている。
そんな山でも、やり方次第では収入を得られる経営ができますよ、というのがコンセプトだ。
 
高林、低林、そし中林作業という言葉が出てくるが、これって戦前はよく使われたが今は忘れられた言葉の一つだろう。それを復活させたというのも面白く感じる。
 
我がタナカ山林でも応用できないか、とふと考えるのだが、まあビジネスにするには本気度が必要で、私にはそれだけの気力がない(~_~;)のであった。
 
ただ、様々なアイデアや実例を紹介しているから、それを目にすることで私なりに考えることは多々ある。
 
一つ思いついたのは、ソヨゴである。
西日本では、ナラ枯れが進んだ雑木林では、コナラ類が枯れた後に生えてくるのがソヨゴなのだ。照葉樹だから、これが繁ると林床は暗くなるので嫌われる。
 
実際、ナラ枯れ以前から、タナカ山林ではソヨゴの繁茂が目立った。それを全部伐採してしまって明るい森づくりを始めた。ところが残したシンボルツリー的なコナラやアベマキの大木が今度はナラ枯れに遇う……という悲劇的な状況が進んでいる(~_~;)。一方で、ソヨゴの切株からは萌芽が芽吹いている。放置したら、本格的なソヨゴ林になるかもしれない。
 
私自身はソヨゴは好きな木である。赤い実がきれいだし、照葉樹と言っても、わりと明るい緑の葉をつける。また中低木だから高木林にはならず、わりと扱いやすい。
 
そこでソヨゴ林業なんてのをできないか、と考えたのだ。
 
ソヨゴは成長が早いし、その材は、私が伐ったかぎりはきれいな白っぽくて、緻密な材質だったと思う。太くはならないが、使い道はあるんじゃないか。(本書には載っていないが……。) 
 
 
ちなみに本書をネットで買えるように、サイドバーにリンクをアップしてある。

2017/02/07

元林業地・高井戸

元林業地・高井戸

昨夜は、杉並区の高井戸に泊まった。
 
この地に来るのは初めてだが、ちょっと関心のあったのは、高井戸がかつて林業地であったこと。
高井戸丸太、別名四谷丸太の産地だったのだ。これは江戸から明治、昭和初期まで京都の北山杉と並ぶ高級材扱いだったもの。里山で、ていねいに材を生産していたという。
それは忽然と姿を消すのだが……。
 
そんな名残は見られないかと、ちょっと期待していたのだが。。。
 
ありません。全然、ありません。完全に住宅街。
それでも少し歩いてみる。
 
すると、写真のような雑木の茂る一角を発見。どうやら高齢者福祉施設の敷地らしいが、昔の高井戸の自然を一部に残しているようだ。
中に入ると、ケヤキの巨木や、コナラが残る。
 
ただ目を引いたのは、木々の間に隠れるように設置された水槽。
なんと木造である。今では珍しい木製水槽を使っているのであった。
 
木製の水槽は、いろいろな点で優れている。耐水性、耐アルカリ、耐酸性、耐用年限も金属桶よりずっと長い。断念性能が高いので、水の温度があまり変わらず結露もしない。地震に強く、軽くて部材も小さくできる、だから狭いところに設置できる……。
 
 
5
 
※写真がアップされていなかったので、改めて。

2017/02/06

東京の書店で『森怪』

東京の書店で『森怪』
なぜか東京に来ている。本来の目的は明日朝なんだが、前日入りして神保町へ。

三省堂書店を覗くと、ありました『森は怪しいワンダーランド』。
しかも書評付き。たしか東京新聞だったと思う。平積みなのも嬉しい。

やっぱりポップがあると注目度がよくなるなあ。


もう一軒、農文協のセンターでも平積み。発売直後はなかった記憶があるから、ありがたい。


実は明日の仕事も『森怪』がらみ。もう一押し、売れることを願って。

2017/02/05

うめきたガーデンの真実

大阪駅の北側は、再開発が進んでいる。その過程で、いまだに何ヘクタールもの更地が広がり、重機が掘り返したり積み上げたりしている。

 
Photo
 
それを見下ろすと、ちょっと不思議な景色が。
 
真ん中にあるのは「うめきたガーデン」と名付けられた展覧会会場だ。なるほど、まだ再開発が終わっていない土地を有効利用して造園の博覧会を開いているのか……。
 
が、入場料を1000円。高いねえ(泣)。
 
それでも入ってみる。10万坪の花畑だそうだ。
 
7  高層ビルと菜の花畑。これが大阪駅前。
 
5  
 
屋根に植栽したログハウス……カフェになっているが。
ほかにも、人口的な滝をつくったり壁面緑化の迷路?があったり。
 
しかし、これ、何も博覧会ではなかった。某庭園デザイナー(世界一だそうだ)が一人でデザインしたガーデニングの見本みたいな扱い。
造園道具や苗を販売しているだけでなく、「こんな庭づくりをしたければ、こちらから申込みを」みたいな受付窓口もあるし。ついでに食べ物屋台も並ぶ。あの手この手で金を取る仕組みが出来上がっている。
 
入場料取って、宣伝を見せられるのか……。
 
 
それはともかく、私の興味を引いたのは、この造成方法。
 
3
 
この写真でわかるとおり、敷地は全部舗装されている。そこに細い丸太2本分を積んで、中に人工土壌を積んだ上に草花や樹木が植えられている。土壌の厚さは20㎝くらいか。奥の岩山も張りぼてだ。
 
もちろん短期間の疑似庭園であり、長く存在させるわけではないのだが、いかにも即席の疑似自然だと感じさせられる。花が咲き終わったら撤去され、次の花に植え替えられるわけで、根付くことはない。植え替えられた後は、捨てられるのか。
 
ここに生き物の世界を感じることはできなかった。その点で言えば街路樹の方がマシかも。
ようは景観としての庭園であり、それ以上の何者でもないのだろうな。
 

2017/02/04

夜の森

夜、家路に着いていたら、目の前にこんな森の風景が浮かび上がった。

 
_20170131_203710_2
 
深夜なんだけどなあ。
 
この森の向こう側には、たしかに人家はあるけど、そんなに外灯が多いわけではない。それでもシルエットになるのは、ちょっと不気味で美しい。
 
 
ちなみにスマホで撮影したが、スマホのカメラの性能もアップしているねえ。

2017/02/03

“低賃金化する仕事”のドキュメンタリー

夕方、何気なくつけたテレビ。

ニュースは、相変わらずトランプの話題ばかり。ちと飽き飽きしたので、チャンネルザッピングをして、BS1に行き着いた。
 
いつもはスポーツ中継の多いチャンネルだが、たまたま海外ドキュメンタリーが流れていた。
ロボットがもたらす“仕事”の未来 』である。スウェーデンテレビの制作とあるが、舞台はアメリカが中心のように見える。
 
Dsc_0408
 
これがすごかった。まず自動機械(ロボット)や人工知能(AI)の話題から入って、いかに研究が進んでいるかが描かれる。もはや新聞記事もAI に書かせている新聞社があるのだ。
工場もロボット化が進んでいるのは知ってのとおり。
 
Dsc_0406
 
そして、ここから仕事の話に入っていく。自動機械が仕事を奪っていく現場を淡々と描くのだ。もちろん識者の声として、技術革新が人の仕事を奪う代わりに新たな仕事をつくってきた歴史を語り、今もその流れに乗っているというのだが……あまりの進歩の早さに新しい仕事の誕生が追いついていないことも描かれる。
 
そしてあぶれた人々が非正規雇用に落ちて、低賃金化が進む世界的な現状が紹介される。
 
なんと、昨日記した「木材の非正規雇用 」なんてふざけたタイトルの記事を裏打ちするかのようなドキュメンタリーではないか。(今、タイトルを少し修正)
 
 
この番組では、対策も語られていた。
まず金を使わない生活をめざす人々を紹介している。1週間に半日だけ働いて(月収1万円程度)、あとは自給自足だという女性が登場していた……もっとも私には、消費社会の施しを受けているだけに見えたが。
 
 
そこで人間でなければできない新たな職をつくって配置換えをするというポピュラーな意見が出る。だが、人には適性というものがあり、机上の論理だけで転職はできない。いきなり職人が営業職やIT技術者になれないように。
 
 
もう一つは、ベーシックインカム。最低限の生活費を無条件に全国民に配る政策だ。しかし反対意見もあるうえ、財源に困る。
 
実は、フランスの大統領選挙の社会党候補者(複数)は、ベーシックインカムや低所得者層の最低賃金保証を主張している。ヨーロッパでは、こちらの方向に流れているようだ。
 
私なんぞはロボット課税・AI課税をすべきだと考えたけどね。ロボットが稼いだ利益から税金を取って、それをベーシックインカムに回せないか。それがいやな経営者は、人間を雇えばよい。
 
最低限の金を受け取ると、まったく働かない人が出るという意見もあるが、それをよしとする。社会性蟻や蜂の世界のオスアリ、オスハチになればよい。まったく働かず、ゴロゴロしているだけの存在だが、仕事は一生の一度の交配なのである。何百匹もいるが、1匹だけが女王蟻・女王蜂と交尾でき遺伝子を残す。ほかの個体は、まったく役立たずのまま死んでいく。そーゆー存在として認知する(~_~;)。
 
ともあれ「仕事」は、私の中で結構大きなテーマだったんだと今頃気づく。
 
そういや、私は、こんな記事も書いていたよ。
 

2017/02/02

人材と木材の非正規雇用

アメリカはトランプ大統領で大混乱……という報道が続くが、ふと目にした記事には、アメリカの失業率は歴史的な低水準で、ほぼ完全雇用状態だとあった。2016年の米国の失業率は4.9%で、2010年の9.6%からほぼ半減しているのだ。長期失業数も2010年4月に戦後最悪の680万人だったが、昨年12月には183万人に減少の一途。
 
トランプ大統領の最大のお題目は、アメリカ国民に雇用を! ではなかったのか。
 
ようするにアメリカの労働問題は失業ではなく、低賃金・低収入層の増加なのだ。
ところがトランプの唱えるのは、前世紀的な製造業の雇用を増やすことであり、これは低賃金の労働者を増やすことにつながりかねない。
 
 
こんな点だけでも、トランプ大統領のいい加減さが読み取れるのだが、なんのことはない、日本と同じではないか。日本も失業率は下がっているのだ。
 
日本の政府首脳は「失業率はこんなに下がった」「こんなに雇用を増やした」と唱えている。それなのに経済は好転しない。なぜなら、国民の収入が低いままで購買力がつかないから。ついでに人口減。
 
 
Photo (世界経済のネタ帳より)
  
日本でも労働問題は、失業率ではなく低賃金なのだ。いわゆるワーキングプアである。働いているけど、貧乏。
それなのに政策は、単に雇用の数を増やすことだけをめざす。その手法は非正規雇用を増やすこと。(それがとりあえず歓迎されたのは、失業者が急増した2000年前後の緊急時だけだ。)今や非正規雇用は低賃金の温床である。それなのに、いまだ政策転換が成されていない。
 
 
この話題、各産業の構造でも応用できる。
 
せっかくだから林業で見ると、人材不足を訴えて人材育成を進めているが、そこで求めるのは低賃金現場作業員(ワーカー)だ。将来の森づくりを考える人材育成ではない。高賃金を払わねばならないからか?(仮に作業員の質が高まっても、低賃金にとどめるのだろう。)
 
 
人材だけでなく、木材も同じ。需要は増えている。
 
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ここ十数年で(18%から33%まで)15%も自給率を上げている。それ自体は驚異的だ。
 
ただ生産量は伸びたが、その分を吸収すべき木材需要がはっきり定まっていない。
そこで思いつきのように、バイオマス燃料など低価格の木材需要を増やす政策ばかり推進する。自給率の計算にも、これまで含めていなかった燃料を加える。しかし安いだけでなく、これらは安定的な需要かどうか怪しい。全体の需要そのものは減少が続いているからだ。
すると山主に利益が還元されないから、再造林は進まない。
 
なんか、非正規雇用だから低賃金で、若者は結婚できずに出生率が落ちる……という日本社会の大問題とつながるような話。
 
いわば木材の非正規雇用。人材も木材も、一緒だねえ(笑)。。いや、笑い事じゃない。
 

2017/02/01

森林の仕事ガイダンス2017

先週、森林の仕事ガイダンス2017in大阪に顔を出してきた。

 
なったって、全国から大阪に林業関係者が集まってきてくれるのだから、労少なく全国の情報を仕入れられる。そうでなくても、なんとなく会場の空気だけで近年の傾向が感じられるので、恒例行事みたいなもん。常連? の関係者とも会って、旧交を温めるというか、同窓会みたいな気分にもなるし(笑)。
 
 
2017_2
 
今年の空気は……人数的にはそんなに多く感じなかったが、若者が目立つ。とくに女子が多くなった気がした。昔は中高年ばかりで、定年後の田舎暮らしセミナーみたいだったのに比べると、かり本気度の高い人々が詰めかけているような気がした。
 
実際、採用人数も増えているようだ。慢性的な人手不足ではある。
 
2017_1
 
女子3人(プラス司会者)のトークショーも満員。観客席にも若い女性の姿が増えた。
男3人のトークショーもあったのだけど……(~_~;)。話題には、伐木チャンピオンシップも売り出し中でした(笑)。技術を身につける点で、こうした大会は効果的のようだ。
 
 
 
ま、ここで仕入れた情報は、しっかり熟成させるとして(~_~;)、私が面白いと思ったのは……。
 
実は、隣の会場なのである。そちらでは、新農業人フェアをやっていた。つまり新規就農希望者向きのガイダンス。
 
こちらもついでに覗いたのだが、農業とともに林業も教えます、という講座もあって、なかなか面白い情報を得た。こちらも、いつか使えるように熟成させるとして(^o^)、会場で見かけたコーナーに、こんなのがあった。
 
2017_1_2
 
「出展者の方が声をかけてくれるエリア」。
 
なかなかのアイデアだと思う。訪問者は、興味は会ってもブースに座って話を聞く勇気がない人もいる。また冷やかしというわけではないが、自分なりに話を聞きたいのであって、なし崩しに声をかけられてキャッチセールスみたいな状況を好まない人もいるだろう。
 
で、このコーナーに入れば、声をかけてくれるのである(^o^)。
 
農林で言えば、農の方にアイデアあり、だね。

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