大阪駅の北側は、再開発が進んでいる。その過程で、いまだに何ヘクタールもの更地が広がり、重機が掘り返したり積み上げたりしている。
それを見下ろすと、ちょっと不思議な景色が。
真ん中にあるのは「
うめきたガーデン」と名付けられた展覧会会場だ。なるほど、まだ再開発が終わっていない土地を有効利用して造園の博覧会を開いているのか……。
が、入場料を1000円。高いねえ(泣)。
それでも入ってみる。10万坪の花畑だそうだ。
高層ビルと菜の花畑。これが大阪駅前。
屋根に植栽したログハウス……カフェになっているが。
ほかにも、人口的な滝をつくったり壁面緑化の迷路?があったり。
しかし、これ、何も博覧会ではなかった。某庭園デザイナー(世界一だそうだ)が一人でデザインしたガーデニングの見本みたいな扱い。
造園道具や苗を販売しているだけでなく、「こんな庭づくりをしたければ、こちらから申込みを」みたいな受付窓口もあるし。ついでに食べ物屋台も並ぶ。あの手この手で金を取る仕組みが出来上がっている。
入場料取って、宣伝を見せられるのか……。
それはともかく、私の興味を引いたのは、この造成方法。
この写真でわかるとおり、敷地は全部舗装されている。そこに細い丸太2本分を積んで、中に人工土壌を積んだ上に草花や樹木が植えられている。土壌の厚さは20㎝くらいか。奥の岩山も張りぼてだ。
もちろん短期間の疑似庭園であり、長く存在させるわけではないのだが、いかにも即席の疑似自然だと感じさせられる。花が咲き終わったら撤去され、次の花に植え替えられるわけで、根付くことはない。植え替えられた後は、捨てられるのか。
ここに生き物の世界を感じることはできなかった。その点で言えば街路樹の方がマシかも。
ようは景観としての庭園であり、それ以上の何者でもないのだろうな。
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