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森と林業の本

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2017/02/03

“低賃金化する仕事”のドキュメンタリー

夕方、何気なくつけたテレビ。

ニュースは、相変わらずトランプの話題ばかり。ちと飽き飽きしたので、チャンネルザッピングをして、BS1に行き着いた。
 
いつもはスポーツ中継の多いチャンネルだが、たまたま海外ドキュメンタリーが流れていた。
ロボットがもたらす“仕事”の未来 』である。スウェーデンテレビの制作とあるが、舞台はアメリカが中心のように見える。
 
Dsc_0408
 
これがすごかった。まず自動機械(ロボット)や人工知能(AI)の話題から入って、いかに研究が進んでいるかが描かれる。もはや新聞記事もAI に書かせている新聞社があるのだ。
工場もロボット化が進んでいるのは知ってのとおり。
 
Dsc_0406
 
そして、ここから仕事の話に入っていく。自動機械が仕事を奪っていく現場を淡々と描くのだ。もちろん識者の声として、技術革新が人の仕事を奪う代わりに新たな仕事をつくってきた歴史を語り、今もその流れに乗っているというのだが……あまりの進歩の早さに新しい仕事の誕生が追いついていないことも描かれる。
 
そしてあぶれた人々が非正規雇用に落ちて、低賃金化が進む世界的な現状が紹介される。
 
なんと、昨日記した「木材の非正規雇用 」なんてふざけたタイトルの記事を裏打ちするかのようなドキュメンタリーではないか。(今、タイトルを少し修正)
 
 
この番組では、対策も語られていた。
まず金を使わない生活をめざす人々を紹介している。1週間に半日だけ働いて(月収1万円程度)、あとは自給自足だという女性が登場していた……もっとも私には、消費社会の施しを受けているだけに見えたが。
 
 
そこで人間でなければできない新たな職をつくって配置換えをするというポピュラーな意見が出る。だが、人には適性というものがあり、机上の論理だけで転職はできない。いきなり職人が営業職やIT技術者になれないように。
 
 
もう一つは、ベーシックインカム。最低限の生活費を無条件に全国民に配る政策だ。しかし反対意見もあるうえ、財源に困る。
 
実は、フランスの大統領選挙の社会党候補者(複数)は、ベーシックインカムや低所得者層の最低賃金保証を主張している。ヨーロッパでは、こちらの方向に流れているようだ。
 
私なんぞはロボット課税・AI課税をすべきだと考えたけどね。ロボットが稼いだ利益から税金を取って、それをベーシックインカムに回せないか。それがいやな経営者は、人間を雇えばよい。
 
最低限の金を受け取ると、まったく働かない人が出るという意見もあるが、それをよしとする。社会性蟻や蜂の世界のオスアリ、オスハチになればよい。まったく働かず、ゴロゴロしているだけの存在だが、仕事は一生の一度の交配なのである。何百匹もいるが、1匹だけが女王蟻・女王蜂と交尾でき遺伝子を残す。ほかの個体は、まったく役立たずのまま死んでいく。そーゆー存在として認知する(~_~;)。
 
ともあれ「仕事」は、私の中で結構大きなテーマだったんだと今頃気づく。
 
そういや、私は、こんな記事も書いていたよ。
 

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コメント

プログラミング経験者と非経験者の間で、人工知能に出来ることと出来ないことの違いの認識が大きく違うように思います。
現在、人工知能と言われている技術の大部分は機械学習でしょう。
機械学習に出来ないことは、人工知能がいくら発達しても出来ないわけで
人工知能の研究者がチャットボット攻めてるというのは、自然な流れでしょう

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