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2017/02/14

林業と盆栽アカデミー

さいたま市は、2017年の5月以降に、「さいたま国際盆栽アカデミー」を開設するのだそうだ。
 
盆栽は、日本が誇る?植物芸術だと思うが、今や世界中に愛好家が広がり、日本の盆栽目当ての外国人観光客も多いとのこと。さいたま市は、7年前に盆栽美術館を開設している。
 
もともと関東大震災で被災した東京の盆栽園の植木職人が集団移転し、「盆栽村」を形成した歴史がある。そこで、盆栽を学ぶ専門機関として、盆栽を体系的に学べるカリキュラムを用意するのだそうだ。
盆栽職人らの後継者育成と技術継承とともに、訪日外国人に盆栽の魅力を発信することも考えている模様。
 
 
なんだか、最近は林業大学校だけでなく、行政が農業系、水産系と第一次産業の学校をつくるのが流行っている気がする。盆栽を第一次産業というべきかどうか悩むところだが、自然を相手にする職業の人材を養成しようという点では同じか。
 
 
でも、盆栽はいい(^o^)。
箱庭、あるいはジオラマづくりとかプランター菜園でも感じるが、小さな植物を相手にすると、大きな森林では見えにくい面に気づくように思う。ある意味、ミニチュアであり縮小版だから鳥瞰できるのだ。
 
プランターに種子を蒔いたら、わんさか生えてくる芽吹きの中でどれを間引くかによって、プランターの世界も変わってくる。引き抜いた隣の苗が大きく育つとか経験すると、間伐の役割を身をもって感じる。それも数週間で結果が出る。
 
だから林業家も、盆栽を手がけたら樹木を扱う感覚を養えるんじゃないか。どの枝を落としたらどんな反応が起きるか勉強になる。あるいはアーボリカルチャーとか街路樹のような高木の剪定技術も、盆栽で覚えることができるように思える。
通常は全体を見渡すことが難しい森林景観も、盆栽を通せば考える際の参考にもなるだろうし。
 
盆栽アカデミーではなくて、林業大学校のカリキュラムに盆栽技術を学ぶ授業も入れたらどうだろうね。
2
プランターで作ってみた田舎ジオラマ(笑)。
 

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