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2017/03/09

アマゾンは人工林だった

イギリスBBCで、次のような記事があったようだ。(3月3日)
 
 
南米アマゾンの密林で、欧州から人々が到着する前に、先住民たちが膨大な数の木を植えていた可能性があることが、このほど発表された研究で明らかになった。
 研究は、当時の植樹が現在の植生の構成に大きな影響を及ぼしている、と指摘している。研究者らによると、古代の居住地に近い地域では、食料や建物に使われた樹木の種類がほかの地域よりも大幅に多いことが分かった。 ……
 
 
アマゾンの1000カ所で植生を調べ、古代の居住地があった場所とそうでないところを比較したところ、ブラジル・ナッツやカシューナッツ、アサイー、ゴムを生産する85種の樹木が多数を占めるケースが、野生の樹木が多数を占める場合よりも5倍になっていることがわかった。
これは先住民が、自ら利用する樹種を植えるなり保護して、植生を改変したからではないか、というわけだ。
 
元ネタはアメリカの「サイエンス」に掲載された、オランダ・ライデンのナチュラリス生物多様性センターのハンス・テア・ステーゲ博士のチームによる研究らしい。2013年の発表とのことである。
 
最新研究結果ということになるが、私自身はこのような情報をもっと昔から目にしていたので、それをより科学的に証明したことだ、と理解している。
 
たとえばブラジルのゲルジ博物館の研究などは、今から30年くらい前だ。シングー川流域に住むカヤポ族がつくる人工林アペテの研究である。そこからアマゾンの森の3分の1から3分の2は先住民のつくった人工林だとしている。
 
この点は、1999年に発行した拙著『伐って燃やせば「森は守れる 」』にも記した。(2011年出版の『日本人が知っておきたい森林の新常識 』にも掲載した。)
 
 
今風の人工林という言葉に抵抗がある(プランテーションと区別したい)のなら、アマゾンは里山であった、と言ってもよいかもしれない。 
ペルーアマゾンには、古代に作られた巨大な農耕跡と人工的な湖が多数見つかっていて、アマゾン文明の存在を指摘する意見も在る。
 
人類が、地球の生態系に大きく関与しているのは、アマゾン以外でも間違いない。これは何も自然を破壊したのではなく、自然と寄り添うように進化したのだろう。
 
これこそ、自然と人類の共進化なんだろうなあ。
 

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コメント

引用■アマゾンは里山であった、と言ってもよいかもしれない■引用終わり・・・興味深く、印象的な言葉・フレーズですね。

○○○は、里山であった・・・『特集記事執筆』とか『著作』とかにも繋がるのではないでしょうか?!

誰か、原稿依頼してくれないかなあ~(笑)。

木材とお宝植物で収入を上げる高齢アマゾンの林業経営術が必要ですね。ちなみに、「里山林は里山であった」はいかがでしょう。???ですかね。

引用■(アマゾンの)お宝植物■・・・というのは、具体的に「何」でしょうか?!それは、日本に持ってきて『お宝化出来る物』でしょうか・・・興味があります。

いっそ、里山はアマゾンであった……は?(~_~;)。
 
熱帯雨林には、まだまだ未知の有用植物が眠っていると思いますよ。 友人はスリランカで「複雑骨折を塗り薬で直す」植物を見たそうですから。

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